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#217 ・ | 03.9.7 | ||
鉄道総研 世界初バッテリー路面電車を開発 |
財団法人 鉄道総合技術研究所(東京都国分寺市)は架線を使わず、電池のみで走る路面電車「架線レス
バッテリートラム」の実験走行に世界で始めて成功したと8/20報道機関に発表した。 ブレーキ時の運動エネルギーを電気に変えて再利用する「省エネ型」のうえ、無公害で景観保全にも役立つとして、同所は今後全国の鉄道事業者に導入を働きかけていく。 同所によると「まだ充電池にコストがかかるが、5年後に実用レベルにしたい」とのことである。 |
走行試験の様子(国分寺市の鉄道総合技術試験所にて) (Photo:YAHOO) |
テスト走行中の様子 (Photo:中国新聞) |
架線レスバッテリー電車の横顔 ・・・パンタグラフが付いていない! (Photo:鉄道総合技研) |
車載バッテリーシステム (右:バッテリー装置 左:測定装置) (Photo:鉄道総合技研) |
動力源はリチュウムイオン二次電池。重さは1トンであるが自動車の10倍の300kwの電力をもつ電池システムを開発した。 車体は愛知県の鉄道会社から譲り受けた路面電車廃車(L:11.5m H:3.1m)を使用した。 現時点の最高速度は55km/h。 フル充電での走行可能距離:約30km。 ブレーキ時のエネルギー回収率:75% |
都会にて路面電車が走行するとき、クルマ族の冷ややかな目つきの一因は、あの歩道から長い線で貼られた吊り掛け式架線への美観的非難がある。これを軽減するため当会ではセンターポール式架線への切替を要望してきたが、調査結果では共同溝改造の課題があり道路改修時でもないと若干のポール幅でも生み出すことが難しいらしいと判った。 この鉄道総研技術がどこまで現実味があるのか知れぬが、ぜひとも困難を克服し、美しい都市景観と調和したLRT時代を見せて頂きたい。 鉄道総合技研ホームページの詳細記事 |
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#216 ・ | 03.8.26 | ||
広島市 横川駅に路面電車へ直結型改札口新設 |
広島市北の玄関横川駅南口の改札口は、今まで広場の中心ではあったが今回新設の電停からは離れた西位置にあった。このたび旧位置から50メートルほど東、広電新電停のまん前に移転新築され、8月23日から使用開始になった。これでJRvs路面電車(広電)との連絡乗換がまたも便利になり結節点改善が進んだ。 今回の駅舎整備に続き、来年春までには駅ビルや駐輪場の整備が終わり全体計画が完成する。 |
できたJR横川駅新駅舎 |
改札口の奥に高架ホームから階段を下りて接続する南北地上通路がある。その通路南端に前に新改札口ができた。 |
新規に出来た改札口は前方奥の、上屋下にできた新電停に直結。 その前の幌は駅と電停前上屋とを接続する上屋の工事が始まった。 |
市民活動と成果: エピソードになりますが、路面電車横川電停をJR構内に引き入れる改善事業が2000年に発表されたとたん、広島LRT研究会としては引き入れ案を含み、どのような全体改善をして頂ければベストかの観点から立案活動を始めました。その結果、同年8月には10項目の改善事項をもつ総合提案書が出来上がりました。この提案を地元商店街振興会、広島市、国道事務所、その他に申し入れたものです。 この10提案の一つが下図のように現電停から構内引き入れに当たっては、現行改札口はホームを降りて、倉庫の前をUターンするまことに利用しにくい位置にあるので、ぜひ東側電停直結点に移動して欲しいと説明図を付けました。(当たり前と思われる提案ですが、当時土地の人が、「子供の時分からU型通路だったので何も疑問をもたなかった」と言われたのが耳に残っています) なにはともあれ色々の方の努力が集積され、一歩づつ結節点改善が実現していくのを見るのは幸せですね。 自分としては、3年前に小さな苗を差し出したものが、筋が良ければ花が咲くのだなあと解釈しています。 このたび出来た駅舎を見るに、自分が提示した案よりはるかにスマート。 さすが現物制作はプロがよいです。(^^;) |
関連の詳しい情報は:広島横川駅結節点改善提案 広島市横川駅整備プランが新聞報道された 広島市横川駅前広電横川新電停が完成 |
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#215 ・ | 03.8.19 | ||
長崎電軌 超低床車を15年度中に入庫の情報 |
日本各地の路面電車企業は続々低床車導入が進んでいます。長崎市に所在する長崎電軌軌道(株)でもこの春から新低床車が入るとの噂がありましたが、このほど同社よりアルナ製3連接超低床車を平成15年度中の導入することに関連し正式情報を頂きましたのでその詳細をお伝えします。 |
長崎電軌軌道(株)の超低床車導入について
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4.車両の主な特長と在来車との比較 | ||
・ | 現 行 車 両 | 導入車両 (超低床式電車) |
車両編成 | 1両 | 3連接 |
定員 | 55名(座席数28) | 63名(座席数28) |
車両寸法 幅 | 2.3m | 2.3m |
長さ | 12.14m | 15.1m(3連接) |
高さ | 3.74m | 3.74m |
車両重量 | 15.8t | 約22.0t |
車椅子スペース | なし | あり |
導入年度 | 平成12年度(2両)・13年度(1両) | 平成15年度中 |
床高さ (路面からの高さ) |
78cm (入口部:75cm) (電停から50cm) |
38cm (入口部 35cm 通路部 48cm) (電停から10cm 電停から入口部まで7cm |
外部カラーリング | 外板のメイン色はベージュがかったチタニウムメタリックを使用して明るさを押さえた高級感と落ち着きを持たせ、窓・ドア部分のブラック系と併せてシンプルなカラーリングにしています。 当社カラーのひとつであるグリーン系を使用したエメラルドグリーンとブルーで長崎の海のイメージを協調したストライプをワンポイントとして配置しました。 また、連結部よりの柱部分に縦のストライプを入れてアクセントをつけています。 屋根上はダークグレイを使用したメタリックボディーの明度とメリハリをつけて機器に一体感を持たせています | |
参考写真図 |
これで出現が期待された低床車はおおよそ姿が見えてきたのではなかろうか。長崎電軌の新低床車はアルナ車両製ということであるが、今までのリトルダンサーシリーズ・・特に3連接L型の中間車が小さいタイプとも全く異なり新設計のようである。デザインもすっかり新風だし。今回はまだ車両番号ももニックネームも無いのいろいろの点で検討が行われているに違いない。その分いろいろと期待が湧き出てくる。3面図の公開が待たれる。 下記にこれまでの低床車シリーズのリンクを付けたのでご参照頂きたい。 |
参考ページ:日本のLRV画像・図・諸元
講演録:アルナから見た路面電車