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#635
2011.2.1

富山市 「低炭素都市づくり大賞」を受賞


二酸化炭素(CO2)の削減に先進的に取り組む都市を表彰する低炭素素都市推進協議会は、「低炭素都市づくりベストプラクティス」の第1回大賞に富山市を選定した。

制度は地域の資源などを生かしつつ、中長期的に温室効果ガスを大幅に削減する取り組みを表彰するもの。国や都道府県なのでつくる低炭素都市推進協議会が主催し、初めて実施した。18団体から26件の応募があった。

富山市は富山ライトレールや路面電車の環状化などで過度に車に依存した生活を転換し、CO2削減を進めている。北陸新幹線が開通する14年度以降には両路線を接続する計画もあり、富山地鉄上滝線へのLRT乗り入れ構想も浮上してきた。審査では、富山市を公共交通網整備とともに、先進的で挑戦的な取り組みと評価された。

表彰式は2/11に京都市で開かれる低炭素都市推進国際会議で行われ、森市長が富山市の取り組みを紹介する予定。

 
 ポートラム 0600形  富山北駅〜インテック間  
                (Photo:宮崎さん)



#634
2011.1.23

 東京都 交通ビジネス塾:
   「交通と都市の進化からみた次世代交通
    −LRT、電気自動車、ITS−」 講演会 


徒歩から始まった移動手段は産業革命以降、鉄道・自動車・航空機へと進化し、生活・経済・都市さらには国の形を変えてきた。特に自動車という大発明は様々なメリットを社会にもたらしたが、一方で交通事故・渋滞・環境といった問題を生み、近年では地球規模の環境問題という制約も加わり世界的な課題となっている。

課題解決の方向として、電気自動車・公共交通機関の活用・コンパクトなまちづくり・情報通信技術を活用したITS(知能交通システム)などによる解決が模索されている。交通と都市の進化の関係を顧みながら、環境と人間が調和する交通のあり方について考えてみたい。


交通ビジネス塾 定期講演会

  都市交通の進化からみた次世代交通
   〜 LRT、電気自動車、ITS 〜



●日 時:2011年2月14日(月) 18:40 〜 

●場 所:豊島区立生活産業プラザ 7階 第1会議室
        
 東京都豊島区東池袋1-20-15  池袋駅東口より徒歩6分
          

●講師:  牧野 浩志氏  東京大学 生産技術研究所准教授
           1967(昭和42)年 大分県生まれ。
           91(平成3)年、九州大学大学院 土木工学専攻を修了、建設省入省。
           警察庁交通規制課でコミュニティゾーン形成事業を企画。
           岡山国道事務所でRACDAと出会いトランジットモール社会実験、
           市民バスマップ作成、パケット通信バスロケ開発 等。
           中国地方整備局でJR横川駅への広電横川駅移設を計画。
           米国連邦交通省に派遣されITSを研究。
           長崎河川国道事務所で長崎EV&ITS(エビッツ)プロジェクトに参画。
           2009年より現職
  
           主な研究は先進モビリティ政策論、交通と都市の進化論、交通まちづくり。
           長崎エビッツコンソーシアムITS WG長、柏ITS協議会ITS部会長。

       館主の私事ですが、上記のうち『中国地方整備局でJR横川駅への広電横川駅
         移設を計画』案実行時には館主は広島市民としてご協力し、またお世話にもなりました

  
              参考ページ:広島市 横川結節改善工事スタート (03/1)

●タイムテーブル
          18:40〜19:20 講師による講義
          19:20〜19:40 参加者の自己紹介
          19:50〜20:40 講義のまとめ+フリーディスカッション
          20:40〜21:20 懇親会(同会場にて希望者のみ)

●参加対象者: 職業として交通に関わっているまたはそれを希望している方
         
●参加費: 社会人3,000円、学生1,000円

●申込先:(株)ライトレール   氏名・所属・役職・質問など

        同社ホームページ:(株)ライトレール



#632
2011.1.11

札幌市 冬将軍到来 除雪車が活躍中


この1週間日本中が本格的な真冬・低温日々に入ったようです。北日本と日本海側はもちろん零下、私どもの住む瀬戸内海地帯も毎日早朝は0°〜2°です。

札幌市にお住まいの宮崎さんからお便りがあり、「新年に入り寒さ続きで、このところは降雪の毎日でしたが、ようやく冬らしい季節になりました。 それまではあまり積雪もありませんでしたが、連日の降雪により札幌市電ではささら電車が稼働真っ盛りとなりました」 とのご報告に添えて、札幌市電のお馴染み 除雪車・雪11号の活躍写真が送られてきました。

 
車両は札幌市交通局・除雪車雪11号。 場所は東屯田通→幌南小学校前。
背後の山は札幌市の展望台と言われている藻岩山です。 2001年1月8日撮影
藻岩山のロープウエイなど山頂施設はリニューアル工事のため現在不稼働状態です



#631
2011.1.7

横浜市 市電保存館の入場者100万人を突破


県内からは38年前に姿を消した路面電車が、横浜市内の展示施設で今なお人気を集めている。磯子区の横浜市電保存館では2010年12月23日、開館以来の入場者数が100万人を突破した。

市電保存館は横浜市電が全廃された翌年の1973年にオープン。7両の電車が展示され、路面電車の展示館としては全国でも最大級。大保光興館長は「お子さんが大勢来てくれれば、電車も喜びます」とPRする。

  横浜市電保存館: 横浜市磯子区滝頭3-1-53 045(754)8505。
 

・ 地下鉄阪東橋駅から市営バス68、102系統で約10分、滝頭下車
・ 地下鉄吉野町駅から市営バス113系統で約7分。滝頭(たきがしら)下車。
・ JR根岸駅から市営バス21、78、133系統で約7分。市電保存館前下車。
・駐車場18台(無料)


 館主感想:
   市民にとって身近だった路面電車はやはり懐かしく大事なものなのですね。
   そうだからこそ、復活を夢見てしまいます。行ってみたいですね。

 



#630
2011.1.1
新年に当たり館主より 本年の課題 をご報告致します

日頃ホームページ「路面電車を考える館」をご愛読頂き厚く感謝しております。
本日は2011年を迎える日となりました。実は元旦記事はお目出たいLRT記事を掲載するのが例年行為ですけど、私的なことですが本年は館主が80歳になってしまう特別な年に当たりますので、これにからんだご挨拶をさせて頂くことにしました。ご容赦くださいませ。m(._.)m

当館が1997年に発足しましてから、この3月で14年になります。本人にとって見れば、それなりに長い道のりでした。アクセスカウントも200万を越えました。

館主は1931年(昭和6年)12月、広島市の生まれで、本年12月には満80歳に到達してしまいます。変局点です。想えば平和な少年時代から戦時に突入し、原爆では火傷したものの九死に一生を得ましたが、戦後は企業人として40年間の殆どを東京にて過ごしました。

1994年(62歳)広島市にUターンし、そこで発見したものは東京時代の地下鉄生活からはうってかわり、地上にてそこからすっと乗降でき、窓外に街の空気を感じながら利用できる路面電車の便利さ・軽快さ・魅力にすっかり胸を打たれました。「中核都市ならこの路面電車価値に気が付き活用と拡大を訴えなければ」と即、路面電車・LRTの利用促進と路線延長を図る市民運動に入れて頂きました。活動開始1・2年後には「日本でも日本語が使用できるホームページを制作発表できるIT環境」ができあがり、早速小生も新環境を利用し、ホームページ「路面電車を考える館」を発表開始したのが1997年3月1日でした。

私は、ホームページ制作については私的な活動という前提から @楽しんで作る A自分としては公平に作り色目を使わない B私的制作の故かどうも「自分の見解をつい書いてしまう」 という編集になってしまい恐縮している ・・・という状況にて14年が過ぎてしまった気がします。そうそう、その間、ページのデザインも世間ではBlog形式が増えてきましたが、自分としては変えたくないし読者にもその方が安心感があるのでは?と勝手解釈し、体裁は殆ど変えなくて今日に至っていますが如何でしょうか?

お陰様で、発足2・3年後からは「路面電車」「LRT」のキーワードでは日本では一番のアクセス数を得て、「代表的な路面電車ホームページ」として遇せられているような気がします。

さて本年12月に誕生日を迎え、館主は80歳の大台に乗ります。最近は「馬力が落ちたな」とはっきり自覚します。・・・・そこで考えることは?
@路面電車・LRTへの知識・感性が時代に対しずれてくるのではないか?
A資料集めと選択・編集・校正等の気力・体力は大丈夫か?
B病弱の妻の介護負担が増えそう
そんなことを考えながら本年末までには、次の中から選択することを迫られそうです

@「路面電車を考える館」は山根政則の個人サイト これをキリに潔く来年
  正月に停止する
A来年からは定時発行等の頑張りは捨て、自分ペースにて、健康等事情等が
  許す限り、ともかく長くとUPを続ける。 毀誉褒貶は甘受する。
Bこの館を他の適当な有志に手渡しして、ホームページの制作とUPを継続して
  いただく。 
後者の2法は多くの読者が存在するという公器性?を誇りとし永続させるもの。

  
小生が路面電車市民活動を16年間体験して一番残念なことは、欧米ではこの間どしどしLRT新線が出来るのに、わが国では富山市を除いてはどの都市も実現しなかったことです。この問題点と提案とを先年の広島市市長LRTサミットにて壇上から発言し、本年開催予定の「市長LRTサミット in 富山」にて取り上げて頂けるよう富山市森市長に直接お願いしたことを覚えています。
  ご参照:
制作者のプロフィール」 #8 広島市LRT都市サミットに出演
この気がかりが、打ち切り未練の最大要素になっているのかも知れません。

★ご感想などございましたらここをクリックして書いてください。参考に致します。



#629
2010.12.24
12/30日程等修正

札幌市 市民会議が市電延伸を討議 7割が前向き


札幌市では年初から市の中心部を走る市電の活用方法について一般から意見を聞く市民会議を開くと公表していた。既に市は、今回の市民議論等を基に年度内に延伸するかどうかの方針を固め、延伸地域の優先順位やルート案等を公表する予定。

市は現行の路線が延伸をすることによって黒字化を計る計画骨子を纏めている模様。 延伸先は下図のように
@JR札幌駅周辺
A創成川東・苗穂地区
B桑園地区
の3ルートが想定されている。
  (注)前回試案の藻岩山東部を対象とする「やま鼻南地区」案は無くなった

10月の会議は20代から70代の市民30人(当日26人)が路面電車に実際に乗りながら 延伸は札幌の街を元気にできるか をテーマに議論を交わした。引き続き新たな100人(当日92人)のメンバーを選び11月末から週末にかけ計3日間、協議をしてきた。
   検討結果を発表する市民会議参加者
              (Photo:朝日新聞)
会議では、延伸の可能性として、「観光資源にもなり、活性化できる」など7割の参加者が前向きに評価。 一方で、優先的に取り組むべき課題については「採算が取れるか不明で、赤字では財政が圧迫される」「利用者増加の取り組みが必要」といった内容が上位を占めた。さらに解決方法として、「運賃を安めにする」「JRと市電のパック料金を設定する」「(駅以外の)どこでも降りられるようにする」といった具体的なアイデアが出された。

上田市長は市民会議の最終日に、市民92人を前にして、「みなさんから頂いた意見は、札幌市民の代表的な意見だ。その意見を大切にして、市が最終的な判断をしたい」と語った。

   館主感想:   
    上田市長は本気で市電の延伸・活用を考えているようです。
    今後は市議会の反応が気になることのよう。 エールを送りましょう。



#628
2010.12.17

松山市・富山市 ラッピング電車 2題


NHKのスペシャルドラマ「坂の上の雲」の第2部が目下放映中で、館主も楽しんで観ています。ご承知でしょうけど、原作者は司馬遼太郎、主役は松山市出身の3人=秋山好古/日露戦争時の騎兵司令(役:阿部 寛)および、その弟/秋山真弘(役:本木 雅弘)は連合艦隊作戦参謀の大役、2兄妹の幼なじみ=明治の俳句界に革命を起こした正岡子規(役:香川 照之)という、松山市の生んだ明治の3偉人の交流と生涯を描く伝記物語です。(放映:毎週日曜日夜)

伊予鉄道ではこの放映に合わせ、車体に「坂の上の雲のまち松山」の文字と観光施設の写真をあしらったラッピング電車の出発式を行った。運行は2012年12月11日までとは長期。

富山地鉄は環状線を走らせるセントラムの開業1周年記念にラッピング電車の運行を始めた。デザインは、黒色の車体に、富山市の中心市街地を走る環状線と、街や人の繋がりをイメージした「輪」を描く。利用者への感謝メッセージも書き込まれている。別の白色、銀色の車体にはメッセージのみ施されている。 運行は2011年1月23日まで。

松山市の記念電車
「『坂の上の雲』号

 (photo:愛媛新聞) 
富山市の「セントラム
開業1周年記念号」
  
 (photo:中日新聞)



#627
2010.12.10

岡山市 JR西と両備グループが利便性協力の覚書締結


JR西日本岡山支社と、岡山市電や両備バスを運行する両備グループは11/24、岡山駅を中心とした交通網の利便性向上で協力することを決め、覚書を交わした。両社とも協力の具体的中身は白紙としているが、JR西日本は採算の苦しい吉備線(岡山〜総社、20.4km)について、維持管理の割安なLRTへの転換を以前より検討中で、両備グループも路面電車のJR岡山駅乗り入れを提言しているところから、市民団体も両社の協力発表を評価している。


一方岡山市も、昨年10月に策定した都市交通戦略にてJR吉備線のLRT化を掲げ、この11月にはJR西日本の関係部局と技術的課題を探る検討会議を発足させた。

岡山市と岡山商工会議所が、公共交通を主体とした交通体系の確立に向け、2011年に発足させるおかやま都市交通戦略提携会議を決めたことに両社代表も歓迎の意を表示した。

次いで定例岡山市議会は12/8、都心部の公共交通をめぐり、市民ネット/長井孝介氏と筒井祐治都市・交通・公園担当局長が熱い論戦を展開した。公設民営による路面電車の延伸など、両備グループが提言したエコ公共交通大国おかやま構想を想定した議論とみられるが、当局のクールな姿勢が際立った。

館主には上の三つの会議内容はよく理解していませんが、吉備線のLRT化はJR西日本にて2003年に検討され公表されています。また岡山電軌よりは駅西口への延伸構想が今年5月には公表されました。 両備グループとは、あの和歌山ネコ電車で有名な和歌山電鉄貴志川線を再生させて世間を驚倒させた、アイデアと説得力のある会社です。市内線LRT延伸と吉備線延伸化は岡山市民の悲願でしょう。ぜひこの提携をLRT実現に具体化させて見せてください。期待します。



#626
2010.12.3

福井市 えちぜん鉄道・福井鉄道 相互乗り入れ先行 
      高架案切り離して推進


福井県や沿線市町村とえちぜん鉄道・福井鉄道との関係者による2社相互乗り入れに関する検討会議は数年前に発足し検討を重ねている。先日の検討会議において、接続案のうち、まず、えちぜん鉄道三国芦原線と福井鉄道福武線の接続を優先的に実施するとの大筋合意がなった。乗り入れ実施は2013年には福井鉄道だけが乗り入れ、えちぜん鉄道新田塚まで乗り入れる。その後14年度にはえちぜん鉄道がLRTを導入し、福井鉄道に乗り入れ運行を開始する予定。今日に引きつぎ沿線市町と事業手法や費用負担を協議を開始する。

えぜん鉄道三国芦原線の全線LRT化は、北陸新幹線の福井駅部を暫定的に利用する、えちぜん鉄道勝山永平寺線の高架化と一体的なもので、新幹線の県内延伸の認可とも密接に関連しており、次のステップとして考えている模様。

 参考ニュース:えちぜん鉄道・福井鉄道 相互乗り入れ合意 (08/3)
           福井鉄道・えちぜん鉄道 接続認可あり発信 (09/2)