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#625
2010.11.27

東京都 都電最古の車両が77年ぶりに函館市より里帰り


国内で稼働している都電最古の車両が77年ぶりに一時里帰りすることになった。車両は昭和9年に東京市電気局が函館市電に譲渡して改造され、名物電車ササラ電車として活躍している。都交通局は来年開催の100周年記念事業の目玉として呼び戻すことになった。都交通局の古い車両の多くは戦災で焼失したが、そのうちの2両が函館市にてササラ電車として年数回活動している現役。

貸出期間は来年6月〜8月までの予定で、両国の江戸東京博物館に展示される予定。函館に2両あるもののうち(雪3号・雪4号)、どちらが上京するのかは明らかにされていない。

都交通局によると、車両は明治30年代に製造された四輪単車ヨヘロ形。旅客用として東京市電気局の前身の東京鉄道KK(明治39〜44年)のころから、都内の公共交通の柱として活躍した。改造された車両は重さ約10トン、全長8・7メートル。

先日11/11、2車両の試運転が行われた。車両前面に取り付けられた
回転する竹製ほうき(ササラ)を見るだけで「冬の到来だなあ」を感じます。
                     (Photo:函館市 中里さん)



#624
2010.11.19

長崎電軌 新型LRT 5000形を導入 来年2月運行開始


長崎電気軌道は新たにLRT5000形を導入することを発表した。現車両の更新時期に合わせたもので、新車の納入予定日は来年1月11日。引き続き試運転を行い、2月中/下旬に正式運行を予定している。

同社は、04〜06年にLRT3000形を3台導入した。今回は5年ぶりの新型車両となり、11年度も5000形1台を追加し運行する方針である。
  • 形式名称: 5000形 リトルダンサー タイプUA 3連接LRT
  • 製造者:アルナ車両(株)
  • 定 員:73名 (3000形より10名多い)
  • 質 量:22T
  • 長 さ:16.3m (3000形より1.2m長い)
  • 幅  :2.3m
  • 高 さ:3.74m (パンタ折り畳みにて)
  • 車両価格:2億3千万円
11/22修正↓: 新LRT5000 (鮮明図に入替しました)
 新LRT 5000形 リトルダンサー
                   (photo:長崎電軌軌道)
11/22修正↓:
 今までの地図は旧掲載の3000形の路線網でしたが、長崎電軌より
「5000形は全路線を走行予定」のご連絡があり、訂正版を掲載しました



#623
2010.11.12

川崎重工 鉄道技術展2010にSWIMOモデルを展示紹介


 安全、快適、環境、省エネ。鉄道に関する各分野の技術を一堂に展示する鉄道技術展2010が11月10日〜12日、千葉・幕張メッセで開催された。

政府が新幹線システムの海外輸出に注力するなど、環境性能などに優れた日本の鉄道技術に世界的な注目が集まる中、初の総合的な展示会として開催。鉄道事業者や各種機器メーカー、サービス業者など国内外の212社・団体が出展し、車両技術から軌道構造、駅の快適性や利便性を高めるデザインなど、現代の鉄道にまつわる情報を網羅的に紹介。会場には大型模型や実機が並び、最新技術情報の収集や商談のため多くの鉄道事業関係者や鉄道ファンが訪れている。

川崎重工が開発した次世代型路面電車LRV SWIMO のモデルも展示されている。大型蓄電池を搭載し架線なしで走れる日本製海外向けLRTのホープ

この透明模型は理解しやすいですね  (Photo:朝日新聞)

 SWIMO解説ビラ     (Photo:Gogazine)

 参考ニュース:SWIMO地球大賞受賞と輸出始動 (10/4)
 三面図と諸元:川崎重工 SWIMO-X 画像・三面図と解説 (08/2)



#622
2010.11.4

富山市 市内線「セントラム」に 日本鉄道賞・特別賞 受賞


昨年12月より富山市内を環状化して運行を始めた新LRVセントラムが、このほど、国交省と鉄道事業者等が主催する第9回日本鉄道賞・選考委員会特別賞に選ばれた。受賞対象者は富山市と富山地方鉄道(株)の両者。

 富山市は市内環状線セントラムの運営を開始し、中心市街地の活性化と、将来を予測してのクルマに依存しないまちづくりを推進した。今回の受賞理由には、市が線路を敷設し富山地鉄が運行する上下分離方式の実践と、上記の中心市街地の活性化とが評価されたことによる。





#621
2010.10.28

番外編
東京都 「バスマップサミット ・ 第8回 東京大会」 開催


館主敬白:

当館は路面電車・LRT専門のホームページですが、実は館主が広島市に居住し広島LRT研究会代表時代
の2001年4月に「バスの超マップ・広島都市圏バス路線図」を創刊発行したのです。岡山市のバスマップ創刊に続く2番目の都市でした。以来各都市にてバスマップ発行が続々実行されたのは社会のニーズに合っているからでしょう。 広島LRT研究会はその後広島BRT研究会と改名し、バスマップの発行は今年まで継続しています。そういう経緯にて広島市のバスマップ発行情報は当館の「バスの超マップ」ページに掲載報告しております。

各都市からのバスマップ発行が増加するに連れ、情報交換の場としてバスマップサミットの開催が各都市持ち回りにて開催されていますが、サミット情報は当館では掲載を行いませんでした。が、今年の東京大会は記念行事として、各都市のバスマップ制作情報を網羅した書籍 バスマップの底力 が発刊された特別の年なので、特にご紹介することに致しました。

路面電車ファンはバスファンでもでもありましょう。関心のある方はどうぞご参加を。


バスマップサミット開催の歴史:
 第1回 岡山バスマップサミット 2003.11.7〜8
 第2回 全国バスマップサミット in 福井 2004.9.18〜19
 第3回 全国バスマップサミット in 松江 2005.11.5〜6
 第4回 全国バスマップサミット in 仙台 2007.3.4〜5
 第5回 バスマップサミット in 広島   2007.10.13〜14
 第6回 全国バスマップサミットin 新潟 2008.11.1〜12
 第7回 全国バスマップサミットin おきなわ 2009.10.10〜12


 「バスマップサミット ・ 第8回 東京大会」



●日 時:2010年10月30日(土)午後 〜 31日(日)午前 

●場 所:杉並区産業商工センター
      
 東京都杉並区阿佐谷南3丁目2-19)
主要駅から最寄り駅までのご案内  (詳細は主催者ホームページで)
          

●プログラム: 
 ■ 10月30日(土) 
  13:00-13:10 オープニングセッション 
 
  13:15-14:45 ポスターセッション
            各地でバスマップ制作や公共交通利用促進に取り組まれている市民団体・企業・
            事業者等の展示・発表、および バスマップ等の展示です

  15:00-17:15  シンポジウム
            基調講演・行政の取り組み・事業者の取り組み・市民団体の取り組み・まちづくり
            からの視点、それぞれのテーマで登壇していただきます
           フロアディスカッション
            会場からのご質問に答える形でディスカッションをしていきます
           
  18:30-20:30 夜学・懇親会 開催場所を変更 バス移動
            各地から参加されるみなさんの交流の場としてご活用ください

 ■10月31日(日) 
   9:30−11:00 分科会ワークショップ
             小人数のグループを編成しワークショップ形式で議論を深める場です。

   11:20-11:45 クロージングセッション


●事務局 ・問い合わせ先:バスマップサミット東京大会事務局
        〃ホームページ:BUSMAP SUMMIT TOKYO 2010

★ 新著 「バスマップの底力」 紹介ページ:
 全国バスマップサミット実行委員会 編著 「バスマップの底力」 を出版



#619
2010.10.22

人と環境にやさしい交通システムとまちづくり in 沖縄」 開催



我が国にLRT(Light Rail Transit)導入の有効性が叫ばれて久しく、また、近年の地球温暖化防止のための公共交通システムへのモーダルシフトの動きも加速化している現状で、LRTには追い風が吹いているはずであります。私どもは、1997年に日本で初めてのLRV(Light Rail Vehicle)が熊本に導入されたのを契機に、日本でのLRTの本格的導入への啓蒙を目指したLRT国際ワークショップをこれまでに3回(1997年:熊本、2000年:ストラスブール他、2006年:京都)開催してまいりました。しかしその間、LRTと呼ばれるものが導入されたのは、2007年開通の富山ライトレールのみであり、LRVは各地の既存路面電車事業者に導入されるようになっているものの、LRT導入計画は遅々として進んでいないのが現状であります。また、公共交通へのモーダルシフトの重要性が説かれているにもかかわらず、実際は、地方鉄道の衰退も含め、LRT導入や路面電車の活性化が追い風を受けていないのが現実です。
 そこで我々は、LRT導入の活性化やLRT技術の導入による地方鉄道の活性化のためにいま何をすべきかを議論することとして、第4回のLRT国際ワークショップを開催することとしました。その中で、LRTの最新事情、LRVの最新技術、LRVの鉄道への応用等に関して、国内外の関係者が集まり、日本での本格的なLRT導入への新たなるスタートを始めたいと考えております。そのためには、LRTの有効性が大きいと期待される沖縄での開催とすることといたしましたので、皆様方多数のご参加を期待いたします。



    第4回 LRT国際ワークショップ 2010
 「人と環境にやさしい交通システムとまちづくり in 沖縄」

 〜The 4th Intenational Workshop on Light Rail Transit 2010 in OKINAWA〜



●日 時:2010年11月7日(日)〜9日 

●場 所:沖縄産業支援センター (7日)
      
沖縄産業支援センター (8〜9日)
●ワークショップ内容: (講演者名敬称略)
 ■ 11月7日(日) 沖縄産業支援センター 那覇市)
  10:00-    展示(鉄道模型、運転シミュレータ等)
  14:00-15:00
    講演1『暮らしを支える路面電車』  ゆたかはじめ(エッセイスト)
    講演2『日本の鉄道』          潮崎俊也(国土交通省鉄道局)
  15:00-  ワークショップアナウンス

 ■11月8日(月) 沖縄コンベンションセンター (宜野湾市)
   9:00−12:00
    ごあいさつ   大橋徹郎(交通安全環境研究所 理事長)
    基調講演『ライトレール:スイスのライフレール」   F. Laube(スイス)
    基調講演『フランスにおけるLRTの概要』      Benoit Rulleau(フランス)
    招待講演『LRTとまちづくり』              E. Hohnecker(ドイツ)
          『韓国のLRTプロジェクト』         Lee Hi Sung(ソウル産業大学)
          『公共交通活性化とコンパクトシティ』  根塚俊彦(富山ライトレール)
   13:00−14:40
    一般講演1〜4
          「沖縄の環境問題」              堤純一郎(琉球大学)
          「地域づくりに役立つ地域公共交通をどのようにつくるか?」 加藤博和(名古屋大学)
          「電気コミュニティバスの開発と富山市における実証試験」  堂谷芳範(北陸電力)
          「最新のLRT技術動向(架線レストラム)」            小笠正道(鉄道総研)
   14:40−16:00 ポスターセッション(展示、映像展示)
   16:00−17:40 一般講演5〜8
          「ゴムタイヤ式LRT−トランスロール」   小山俊一(三井物産プラントシステム)
          「LRT導入と低炭素化社会の実現」    工藤 希(交通研)
          「最新の鉄道技術」              熊谷則道(鉄道総研)
          「モビリティ・マネジメントを通したLRTの利用促進」 藤井 聡(京都大学)
   18:00-20:00 レセプション

 ■11月9日(火) 沖縄コンベンションセンター (宜野湾市)
   9:00−12:00 パネルディスカッション『LRTを沖縄に導入するために』
     司会:須田義大(東京大学)
     パネリスト:F.Laube(スイス)、堤純一郎(日本)、E.Hohnecker(ドイツ)、藤井 聡(日本)ほか
   12:00 閉会あいさつ
   13:00−16:00 テクニカルビジット 沖縄都市モノレール 要申込み

●主 催:第4回LRT国際ワークショップ実行委、鉄道総研、交通研

●開催履歴:1997年 熊本、2000年 ストラスブール、2006年 京都

●事 務 局:交通安全環境研究所 交通システム研究領域
          電話:0422-41-3210、メール:LRT-2010@ntsel.go.jp
          参加申し込み等 情報ホームページ:交通安全環境研究所

館主より:
実は冒頭の記述に「1997年に熊本市に日本初のLRVが導入されて以来13年を経過したが、LRTが導入されたのは富山市1市のみ」とあります。「この事実こそ日本LRT建設史上の最大問題であり、技術論もさることながら今後の討議には、このなぜ実現しないバリヤを突破することを議論・実践して頂きたい」と昨年10月広島市開催の『LRT市長サミット』にて小生がパネリストを務めた際、大声でお願いしたことでした。今回は最後に「LRTを沖縄に導入するために」というパネルディスカッションがあるようです。期待します。

今回のLRT関連が沖縄市にて開催されることに、最近の沖縄県の意気込みというか気合いに敬意を表します。 開催に当たってはいろいろのご苦労があると拝察しますけど、どうぞ成功裡に進行されることを祈念致します。



#618
2010.10.15

熊本市電 カメラで運転記録 2年前の死亡事故教訓に


熊本市は、すべての市営路面電車(44編成)に、車両前方と運転士の運転状況を記録するカメラを設置する。2年前の死亡事故を受け、安全意識の向上や事故時の迅速な対応を目的に導入を決めた。10月1日から運用を開始。市交通局によると、路面電車の運転状況記録用カメラの設置は、東京の都電荒川線に続き全国2例目、車内用は初めてという。

 車両前方約120度の視界を映す車外用カメラと車内用カメラ、集音マイク、映像などの記録装置が一組で、費用は総額約1300万円。

これが車外用の記録カメラです

館主感想:
昨今の世相では何か事件があるとTVにて、「責任者として深く反省し、改善に努力します」とおっしゃいます。 ・・が、のど元を過ぎた頃に、また同様の事件が起きたりして、市民は「責任者の頭下げにはどこまで本気?」と疑問を抱いているのではないでしょうか?

今回の熊本市電の行動は会社としてこの事件を2度と繰り返さぬための実行をしたことの証明です。また同社では副次効果として接客姿勢の向上市電への信頼性向上も挙げておられます。このケースでは投資もそう多額ではなくとも効果は明解で効果的投資ではないでしょうか? 各社とも安全確保には本気で行動をお願いします。



#617
2010.10.7

広島 石井杏奈「路面電車に乗れば」が USEN1位


広島市の現役高校生16才の石井杏奈さんは昨年デビューし広島で活動を始めたシンガー。

昨年の1作シングル「がんばるけん」がヒット。引き続き「君が好きだから」「もみじそんぐ」と2曲発表したが、先月8月に発表したシングル路面電車に乗ってが大ヒット。9月1週のUSENインディーズ総合チャート1位になった。

路面電車に乗れば
 は、夢を見つけ歩き始めた少女の心境を、地元広島の景色や言葉を織り込みつつ歌った曲。16才の瞳を通じた暖かな愛に溢れた5分間のサウンドは大きな安らぎと元気を出そうという気持ちにさせてくれる。

前9月からは次々と出演依頼をこなし、10月には
・10月16日(土) 12:30 広島駅出発→広電宮島口→宮島(乗車移動)
・10月17日(日) 13:15〜 山陽女子短期大学グラント特設ステージ
・10月31日(日) 13:00〜 15:00〜 福山平成大学
・・・と路面電車内ライブや学園祭出演が重なっているようす。


一度聞いてみようかな?という方は・・・↓

           路面電車に乗れば  (先頭部分の1’30”)



#616
2010.10.1

岡山市 「人と環境にやさしい交通をめざす全国大会」 開催


京都議定書が提案された平成9年、岡山で開催された路面電車サミットを契機として市民がリードする形でのLRT推進運動が始まりました。そして今、ようやく地球温暖化対策の数値目標が打ち出され、「交通基本法」の制定の動きが顕在化し、自転車の見直しや電気自動車の開発の促進など、単に公共交通を見直す動きから「公共の交通」を問いただす動きに転換しようとしています。そこで全国の仲間がいま一度岡山の地に参集して、新しい動きを加速する契機にしたいと思います。


  

 第5回 [人と環境にやさしい交通をめざす全国大会」 in 岡山


●日 時:2010年11月27日(土) 10:00〜17:30  

●場 所:研究発表大会 岡山大学津島キャンパス 環境理工学部 10:00〜12:30
       ミニセッション  岡山大学創立50周年記念館        13:30〜15:00
       市民フォーラム   〃                        15:30〜17:30
                       
 
●大会内容:
 (1)研究発表大会  (岡山大学津島キャンパス・環境工学部棟:10:00〜12:30)      
  • 交通やまちづくりに関する研究、国内外の知見、情報などを発表。市民の研究や活動の発表の場であり、参加者との意見交換・交流の場です。今年は50件程度の発表を募集中です。

  • 論文申込・提出・問い合わせ先:論文集委員会

 (2) ミニセッション (岡山大学津島キャンパス・創立五十周年記念館:13:30〜15:00)
  • 2つのテーマのミニセッションを同時並行で開催。テーマに関する発表と参加者による意見交換・討論を展開します。

    @人と環境にやさしい交通を提供する企業の取り組み
       福武 聡一郎 氏 (ベネッセHD会長) (LRT、国際芸術祭、EV)

    A人と環境にやさしい交通を保証する交通基本法と財源制度
(3)市民フォーラム (岡山大学津島キャンパス・創立五十周年記念館:15:30〜17:30)
  • 昨年の東京大会では、全国から300名以上の方々が参加して、熱い議論が交わされました。今年は、「トランジットモデル都市・おかやま」を目指す取り組みを主題として、さきごろ公共交通についての先端的な提言を発表された両備HDの小嶋社長に基調講演をお願いし、市民とともに現状の課題を共有し、ビジョンと戦略を考える場としたいと考えています。

     基調講演:小嶋 光信 氏 (両備HD社長)
      日本の公共交通の課題 −各地の鉄道バスの支援を通じて見えたもの

     パネルディスカッション
       コーディネーター 岡 将男 氏
 (4)交流・交歓集会  (岡山大学ピーチユニオン 会費制 :18:00〜19:30)      
  • 定員130人、3000円程度、意見交換、人脈形成、懇親の場としてご参加下さい
 (5)LRT電停デザインコンテスト表彰式および作品展示+世界のLRT写真展 
  • 本大会に先立ち「LRT 電停デザインコンテスト」を実施します。本大会では、最優秀作品の展示と受賞者の表彰式を実施予定。対象は「吉備線 LRT 東総社駅」です
参加費:原則聴講料無料・入退場自由

主催者:人と環境にやさしい全国大会・実行委員会

問い合わせ:第5回「人と環境にやさしい交通をめざす全国大会」運営委員会事務局