sentou

#835
2015.1.19

札幌市 ポラリスとササラ電車が今年も活躍  


札幌市在住の札幌市電ウオチャーの宮崎さんから、今年は新LRTポラリスと新ラッセル車とのツーショットの情報を頂きましたので、ご紹介します。

札幌市では現在は例年通り積雪状態となっているが、本日1/17では吹雪状態となった。この吹雪は明日も続きそう。それゆえにささら電車が稼働となり、今はほぼフル稼働状態。

一般車両の中にはバリアフリ車両のポラリスと雪ミク電車があるが、今回はポラリスとささら電車とのツーショットをご紹介。

撮影箇所は、ポラリスは&ささら電車は、西線6条。なお、車両番号は、ポラリス=A1202号、雪ミク電車=3302号。

ささら電車、ポラリス、雪ミク電車の三者は札幌市電の冬季を彩る三種の神器とも思えるほどの看板車両なので、ツーショットは札幌市の冬の風物詩として特別の価値があるはず。

またささら電車が新しいほうの雪11号なのもグッドニュース。ツーショット相方として、雪ミク電車(3302号)とほぼ同時期に登場したもの。

   関連ニュース: 昨年ご紹介の「雪ミク号」のご紹介はこちら 比較してみてください 


館主感想: 
毎日が寒く、特に北国は積雪日も多いようでごくろうさまです。それでも北海道の方々は雪には負けず、いろいろの工夫・発明をされながら頑張っていらっしゃいます。ひそかに応援をしながら、当方も付いていきます。(^_^)



#834
2015.1.12

名古屋市 燃料電池LRT 運行検討 トヨタに協力要請へ  


名古屋市が、燃料電池を動力にしたLRTの運行を検討していることがわかった。

名古屋駅を起点に、繁華街の栄地区や名古屋城などを周遊するルートで、2027年に開業予定のリニア中央新幹線の乗降客が市内を巡りやすいようにするのが狙い。市は、燃料電池車の販売を開始したトヨタ自動車に対し、新年に入ってから共同開発の協力を正式に要請し、16年度までに実現性可否の結論を出す方針だ。

市は今年9月に策定した交通施策プランにLRT導入を検討することを盛り込み、リニア開業を機にした交通システムの見直しを進めている。燃料電池は、水素と空気中の酸素を反応させて電気を起こし、排出するのは水だけ。市幹部は「実現すれば、リニア時代の名古屋を象徴する乗り物となる」と話す。

運行実現の結論を出すにあたり、今後、採算性や需要予測、市営地下鉄とのすみ分けを検討する。

トヨタ幹部は「トヨタには燃料電池でバスを走らせる技術もあり、名古屋市に協力できることも多い」と話している。


館主感想: 
 前回はお正月特集として、日本の今後のLRTの動向を大局的に観測・予測したく、かねてから注目していた「路面電車は電池電車に移行するだろう」という、路面電車の未来予測の話題をご紹介しました。
 ところが早速の関連情報、「名古屋市が昨年9月に策定した交通施策プランを練る過程で、「燃料電池LRT」を検討していることが分かりました。 その協力社がトヨタとか。あそこなら将来を睨んだ技術開発を率先実行する会社ですから、これは実現可能性が大なのではありませんか? 新年にほんとに嬉しい話題でですね。(^_^)



#833
2015.1.5

全国版 低コストの次世代型LRT 「電池電車」 開発進む  


昨年朝日新聞が時の話題として『路面電車や鉄道が、架線なしで走る日が近づいてきた。車体に蓄電池や燃料電池を積んでその電力で走る、いわば「電池電車」の開発が進んでいる。架線が無くなれば景観はスッキリ。路線の建設費もぐっと安くなり、架線を保守する手間や費用もいらなくなる』と紹介。

2013年冬、札幌市電の路線に見慣れない2種類の路面電車が走って、市民の目を引いた。川崎重工業の「スイモ」と、鉄道総合技術研究所の「ハイ!トラム」。どちらもパンタグラフが上がっていない。電力源は、共に車内の蓄電池だ。

蓄電池は低温だと起動しにくい。蓄電池がちゃんと起動するかどうかなどを試験するため、それぞれ冬の札幌にやってきた。

充電場所の電停には、長さ3mだけ架線を設ける。ただし金属線ではなく、細長い金属板。乗客を長く待たせないよう、40秒~1分で急速に充電する。その際に大電流が流れて架線が高温になり、金属線では溶けてしまう。それで熱を逃がしやすい金属板を使う。鉄道総研の開発者は「最終的には数駅、約3kmごとに充電するパターンを考えています」と解説。

ではJRのような鉄道にはどうか? 鉄道の電車は路面電車より大きなパワーが必要。 このため蓄電池ではなく、大出力の燃料電池を使う必要があり、開発に苦心をしている様子。


館主感想: 
 今回はお正月号。そういうことで、かねてから注目していた「路面電車は電池電車に移行するだろう」という、路面電車の未来予測の話題をご紹介することにしました。(^_^)
 現実の計画として、名古屋市が燃料電池LRTを計画しているとか。次回にはこの話題をご紹介したいと存じます。
 どうぞ本年もよろしくお願いいたします。m(_)m



#832
2014.12.22

京都市 ヤマト運輸と京福電鉄、路面電車活用集配で大臣表彰  

…京都市嵐山地域で路面電車を利用した低炭素集配システムを構築…


ヤマト運輸と京福電鉄は12/18、両社が京都市嵐山地域で共同で行った路面電車を利用する集配が評価され、「2014年交通関係環境保全優良事業者国土交通大臣表彰」を受賞した。

ヤマト運輸はこの取り組み以前、京都府久御山町にある物流ターミナルから京都市西京区嵐山地域を担当する営業所へ大型トラックで宅配貨物を転送し、営業所から2トン車などに積み替え、配達していたが、2011/5から京福電鉄と連携し、路面電車を利用した輸送に切り替えた。停車駅周辺地域に配達する貨物が入った台車を電車一両を貸し切って搭載し、駅からはリヤカー付電動自転車や台車、電気自動車で集配を行っている。

両社は2013/7に嵐山駅に開設したヤマト運輸の観光案内所併設営業所で、手荷物の一時預かりサービスを展開。現在も観光客向けの新サービスの開発にも取り組んでいるという。

国土交通省大臣表彰を受けた方々

詳細情報ページ:嵐電で宅配便 ヤマト運輸が京福電鉄と連携 (2011/5)

館主感想: 
 3年前2011年に「ヤマト運輸が空気環境改善の主旨から路面電車と連携した」との、上記情報を得ました。「それにしてもずいぶん凝った努力をするものだなあ」と記憶にはっきり残っています。それを本日までやりきったことで国土交通大臣の表彰とは・・・畏れ入りました! 敬服しました。(^_^) 
 ともかく上記詳細情報ページを是非見てください。あたたも、びっくり感慨が得られましょう。(^_^)



#831
2014.12.22

宇都宮市 LRT導入計画 白紙化陳情 採択せず


JR宇都宮駅の東西を結ぶLRTの導入計画で、宇都宮市議会は12/18の本会議で、市民団体「宇都宮市のLRTに反対し公共交通を考える会」が計画を白紙にするよう求めた陳情を不採択とした。LRTの整備区間をめぐっては、市がJR宇都宮駅西側の区間の延伸を計画していることも新たに判明。400億円を超える事業費はさらに膨らむ可能性がある。 

本会議では、陳情の審査をした市議会総務委員会の馬上剛委員長が報告。「LRTは非常に大切な役割を担い、優先整備するJR宇都宮駅東側のアクセス向上になくてはならない」「導入目的、効果が疑問だと陳情書にあるが、自動車交通の絶対量を減らすことが最も重要」などと説明した。この後、議長と欠席者を除く40人で採決した結果、不採択に賛成が26人、反対14人となった。

このほか、考える会が市に申し入れたLRT計画に関する公開討論会については、市が12/1付で「開催する予定はない」と回答した。佐藤栄一市長は11/26の定例会見で、「どういう内容か分からないが、きちんと検討をしていきたい」と前向きな姿勢をみせていたが、8月の申し入れに続き、開催の可能性を再び否定した。

考える会の上田憲一代表は、「市民の思いを届けたのに、陳情不採択は残念。討論会も、私どもと市長がそれぞれの思いをぶつける機会と思っていたので、開いてほしかった。計画に反対の署名活動を広げていきたい」と話した。

◆市議会で市長答弁「大谷地区まで延伸検討」
宇都宮市のLRTは、JR宇都宮駅東側から、芳賀町の芳賀・高根沢工業団地付近までの約15kmを優先整備する計画だが、駅西側については市中心部を通る約3kmを計画区間としていた。これに関し、佐藤栄一市長は12/4の市議会一般質問で、市西部の大谷地区まで延伸を検討していることを明らかにした。

大谷地区には、東北自動車道の大谷スマートインターチェンジが2020年度までに整備される見込み。佐藤市長は、東北道との接続も視野に「大谷スマートICの整備による広域交通の変化への対応、西側ルートの延伸や交通結節点の整備も含めて必要性を検討していく」と答弁した。

延伸ルートはさらに3km程度が想定され、市LRT整備推進室は「路線沿いには学校もあり、利用者数や採算性を考えれば延ばす方向としては自然な考え。ただ、LRTに決まったわけでなく、バスなどさまざまなものを検討していく」としている。

LRT導入の事業費は、優先整備する駅東側の区間だけで、約450億円に上る。市民団体「宇都宮市のLRTに反対し公共交通を考える会」の上田憲一代表は、このプランについて「とんでもないことで、今後調べていきたい」と話している。

本会議で、LRTの白紙化を求める陳情を採決する市議たち

館主感想:
 かねてより館主は、宇都宮市の東部工業団地およびJR宇都宮駅から西大通のLRT化には合理性が大きいと信じてきました。が、今回の市の計画では更に市内大通り西部から東北道への延伸接続も視野に入れた計画へと拡大する案には、なんとも考えつきませんでした。ここまでくると投資額の増大と長期的利便性との相剋も考慮して、まじめな検討と要することになるでしょう。後年「あれは今更ながら思い切った良案だった」「あの実行を躊躇したのは今更残念」などと評価されますよ。



#830
2014.12.15

松山市 「国際会議をぜひ松山で」 路面電車の利便性を紹介


国際会議や学会などを誘致するコンベンション展示会「第24回国際ミーティング・エキスポ」(観光庁など主催)が12/9、東京・丸の内の東京国際フォーラムで開幕した。愛媛県内からは松山観光コンベンション協会が出展し、松山をアピールした。

展示会には全国の自治体や団体など158のブースが並び、コンベンション関連の講演もあった。

松山市と連携した松山観光コンベンション協会のブースでは、松山の観光地や県内コンベンション施設が載った冊子を配布。市内の主要会場を路面電車で移動できる利便性や、コンベンションで宿泊した人数に応じて助成する制度などを紹介した。

展示会で松山をアピールする、松山観光コンペンション協会のブース


館主感想:
 この情報に接してみると、今では地方の都市へ外国から国際会議に来市する人にとっては、「路面電車が利用できることは、けっこう魅力的」と評価されるようですね。分かります。(^_^)



#829
2014.12.8

広島市 車両デザイナー「栄久庵憲司の世界展」開幕


広島とのゆかりが深い工業デザインのパイオニア、榮久庵憲司さん(85)の業績を紹介する「広島が生んだデザイン界の巨匠 榮久庵憲司の世界展」が18日、広島市中区の県立美術館で開幕した。しょうゆの瓶から鉄道車両まで、戦後日本の工業デザインをリードしてきた製品やアイデアが展示されている。12月23日までで、12月23日には栄久庵さん本人が講演する。

榮久庵さんは東京生まれだが、昭和20年に、広島市の南に位置する江田島の海軍兵学校に入学し、終戦後は広島県福山市に転居。県立福山誠之館中学校(現・福山誠之館高校)から東京芸術大学に進み、卒業後間もなく「GKインダストリアルデザイン研究所」を設立して国内の工業デザイナーの草分けとして活躍してきた。

その作品はだれもが目にしたことのある「キッコーマン」の卓上しょうゆ瓶、「ヤマハ」のオートバイ、広島市を走るLRTグリーンムバーやアストラムラインをはじめとする車両など多種多様。会場には、ヒットした商品や試作品、未来に向けて提言している構想など70作品以上が並べられている。そのGreen Mover 導入目的は広島駅から市内を貫き、宮島口まで直行する新鋭LRTを導入することであった。

開催にあたって、榮久庵さんは「デザインの世界に進むことになった原点は、被爆直後の広島で見た『ものが死んでいる』光景。人間と人間が作った『もの』とが調和する社会を取り戻すことに尽くしたいと、痛切に思った」と、自身の活動と広島との関わりを述べた。

午前9時~午後5時。会期中無休。入館料1200円(高校・大学生900円、中学生以下無料)。問い合わせは広島県立美術館(電)082・221・6246。

グリーンムーバー5000系1号機は1999年3月13日はるばるドイツから空輸されてきた
初号のデザイナーが榮久庵先生 宮島線地御前海岸   Photo:高山望


館主感想:
広島市生まれの小生は、ドイツからはるばる空輸されてきたGreen Mover 初号5000系が広島空港にに到着するのを観に行った記憶があります。感動しました! が、搭載車両のデザイナーはドイツ人ではなく、榮久庵憲司先生とは存じませんでした。 ・・・余談ですけど、記事によると先生は今85歳、私よりも2歳上です。お元気ですね。参りました。(^^;)



#828
2014.12.1

宇都宮市 市長がLRT導入計画の公開討論会開催を表明 


宇都宮市のLRTの導入計画をめぐり、佐藤栄一市長は11/26の定例会見で、LRT導入に反対する市民団体が申し入れていたLRTの在り方を話し合う公開討論会について、開催を検討する考えを示した。

事業費が当初より大幅に増える見込みのLRT導入計画について、佐藤市長は「やはり丁寧に説明していきたい」と説明。公開討論会について「どういう内容か分からないが、きちんと検討していきたいと思う」と、開催に前向きな姿勢を示した。

公開討論会は、LRTの計画中止を求める市民団体「宇都宮市のLRTに反対し公共交通を考える会」が8月に出した公開質問状で市に要望した。しかし、市は9月末の回答で「開催する予定はない」と否定していた。

これに対し、LRT推進派の代表と反対派の代表が同席しての公開討論会は必要だとして、考える会は11/21、あらためて佐藤市長宛ての申し入れ書を提出していた。

定例会見で発言する佐藤栄一市長

館主感想:
 宇都宮市によるLRT導入計画については、かねてより一部の市民団体の反対が強いようで、どうなることかと心配していました。 この度、この争いについて、市長の方から、宇都宮市のLRT導入について公開討論会の開催表明があったことは非常に正しい判断をされたことと、両手をあげて賛成します。市民全体がこの結果を知り、結論に納得されることを、真の事情をしらぬけどLRTファンとして遠くから見据え、結果を待ちますね。余計なことかもしれませんけど、今年7月に発足した経済団体による「栃木県LRT研究会」のメンバーも討議に参加されるのでしょうね??


  参考ページ: 宇都宮市 「県LRT研究会」が発足 (2014.7)