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#827
2014.11.24

札幌市 「雪ミク号」を今年も運用開始


札幌市電が生み出した冬の愛車「雪ミク」のラッピング電車が11/17、運行スタートした。

2010年度から運行を開始した「雪ミク」の市電は今年で5年目。2015年度版の雪ミクは、北海道の冬をイメージした植物をテーマに公募したデザインがベースで、スズランの花をイメージした衣装と髪飾りに、ナナカマドの赤い実をあしらったかわいらしい姿。フルラッピングした濃紺の車両に雪ミクの白い衣装と緑色の髪の毛の色が映える。車両の右側と左側のデザインが違うため、沿線からは進行方向によってそれぞれのデザインを楽しめる。

車内は「雪ミク」市電の歴史が分かる読み物やマナー啓発ポスター掲示し雪ミク一色。初音ミクの声優の藤田咲さんが車内放送を担当するほか、藤田さんのサイン色紙も掲示する。

運行初日は、札幌市交通局に運行時間の問い合わせ電話が数本入るなど今年の評判も上々だという。

運行数は、「西4丁目停留場~すすきの停留場」間を1日最大7往復。運行時間は「西4丁目停留場」始発7時7分(平日7時49分)、最終17時34分(平日18時19分)。来年3月29日まで。

  札幌市電電車事業所内で公開された、今年の「雪ミク号」3302号車
                       写真ご提供は札幌市の宮崎直哉さん                    ・ 

館主感想:
毎年冬が来ると札幌市電の雪ミク号運行の情報が参ります。先日もTVの番組にて、札幌市内に雪がひひと降る映像が映されました。これを見て、「ああ今年もとうとう冬が来たな」と日本中の人達が得心する訳ですね。雪ミク号の運行も今年で5年になったとか。札幌市民の誇りなのですよね。(^_^)



#826
2014.11.17

神戸市 次世代市内交通構想:5社の提案を採用


次世代型路面電車「LRT」など新たな交通手段の導入可能性を探るため、神戸市が民間から募集していた事業コンセプト案に、関西の私鉄2社はLRTを、バス会社3社はBRTを、計5社の提案が採用された。連接バスを用いた「BRT」(バス高速輸送システム)も含まれ、それぞれ都心の回遊性向上などを基本方針に挙げている。

同市が11/10に発表した。9~10月の募集には7社から応募があり、識者を交えた審査で5社を選んだ。

LRTを提案したのは阪急電鉄と阪神電鉄、バス会社の「ウィラーアライアンス」(東京)。阪急とウィ社はBRTとの組み合わせを企画する。一方、神姫バス(兵庫県姫路市)とみなと観光バス(神戸市東灘区)はBRT単独で提案した。

導入エリアは、5社とも都心部や神戸港周辺などのウオーターフロントを想定。阪急と阪神、神姫バスは「南北交通の強化」を目指し、みなと観光バスは「BRT専用レーンを設け、ノンストップで停留所を結ぶ」。ウィ社は「最先端で遊び心のあるLRT」を掲げる。

各社とも採算性や詳しいルート案を盛り込んだ事業計画を年度内にまとめる。同市は計画の提出を受け、来年度以降、導入の可能性を本格的に検討する。

昨年10月神戸市新市長に当選した久元喜造市長
当選時の市長意見:「メリケンパーク、ハーバーランドのほか、
兵庫県立美術館や人と防災未来センターが集まる「HAT神戸」
などの臨海部をつなぐLRTの導入を検討する考えである。   
住民の利便性を高めるとともに、ミナト・神戸の新たな観光の 
目玉とする狙いです」                        ・ 

館主感想:
神戸久元市長が当選時に表明された、中央部へのLRT導入構想について、いよいよ具体的行動に入られたようです。館主は現在は宝塚市に住んでいますので、当然神戸市、特に中心部とウオーターフロントにはよく出かけます。確かに神戸市中心部の真っ直ぐな広い道路には、LRTこそ、市民の利便性からも観光客がコースを即理解できる特長からもお役に立つので名案ですね。(^_^)



#825
2014.11.10

長崎市 長崎電軌の「路面電車まつり」、今年は11/16開催 


長崎電気軌道は11月16日、毎年恒例の「第15回路面電車まつり」を長崎市内の浦上車庫と長崎西洋館で開催する。開催時間は10時から16時まで。

浦上車庫では電車との綱引きや運転シミュレーター体験、電車部品や電車グッズの販売などを実施。長崎西洋館では電車資料の展示などが行われる。このうち電車部品の販売は販売品と入札品に分けて行われる。

会場へのアクセスは浦上車庫が浦上車庫前停留場、長崎西洋館は浜口前停留場で下車。いずれも停留場の近くに会場がある。


館主感想:
 先週に引き続き今回も長崎電軌情報紹介になりました。昔々広島市での会合にて、「路面電車まつりの催行は6月10日前後」にしようと決めましたよね。どんな事情があるにせよ、まつりを例年通り実行という元気がよいお話は、嬉しいです。
(^_^)



#824
2014.11.3

長崎市 長崎電軌現役電車をブラジル・サントス市に贈呈


2012年の長崎、ブラジル・サントス両市の姉妹都市提携40周年と、ブラジル長崎県人会の創立50周年を記念した長崎市の路面電車と龍踊りの龍体の贈呈式が10/10、長崎電気軌道浦上車庫であり、約50人が友好の絆を強めた。

贈呈はブラジル側の要請を受け、2012年に現地であった記念式典で田上富久長崎市長が表明。長崎電気軌道から今年8月まで運行していた「206号」(1950年製)の譲渡を受け、長崎観光龍踊会が観光PRで活用してきた龍体(1977年製)とともに、海を渡ることになった。

式では、田上市長が「長崎の町のシンボルが海を渡り、二つの町、二つの国の友好を深めてくれることを心から願う」とあいさつ。日系3世でサントス市議会の中井貞夫議長、栗崎会長に電車のコントロールレバーと龍踊りの玉を手渡した。

中井議長は「日本的な精神と日本から渡った入植者の精神を乗せてサントスの町を走っていきたい」。栗崎会長は毎年7月にサンパウロ市で開かれる20万人規模の「日本祭り」で龍踊りを披露する考えを示し「ますます長崎をアピールできるよう尽くしたい」とお礼を述べた。

サントス市では「生きた博物館」の名で観光用に世界各国の路面電車を走らせており、寄贈された電車はサントス市長が命名した「長崎号」として運行される予定。

田上市長から電車と龍踊りの玉を受け取る栗崎会長
と中井議長         (長崎電気軌道浦上車庫)

館主感想:
 今回も良い話題で楽しいすね。(^_^)  大きな都市は、何かの因縁によって外国のある都市と姉妹都市になることは、よくあることです。この場合、「何周年」といった区切りの年になると、因縁のある都市間で、心の交流を確認するための主役としては、市民に毎日親しまれている路面電車を贈ることは最もふさわしいツールなのでしょうね。



#823
2014.10.27

札幌市 ササラ電車にブラシ取り付け 冬が来たよ


札幌の冬の風物詩となっている路面電車の除雪車両「ササラ電車」に竹のササラブラシを取り付ける作業が10/12、札幌市中央区の市交通局電車事業所で始まった。

ササラは竹の持つ反発力を利用して雪を吹き飛ばす。鍋や釜などを洗うために使われていた竹のササラがヒントとなっている。東北の真竹を素材とし、1両に800束を取り付ける。一冬に2回、雪が多いと3回取り換える。4両あり、年間走行距離は多い時で計約7000キロに及ぶという。

「普通の車両よりもササラ電車の運転は難しい」とササラ電車の運転歴8年の嵯城(さじょう)裕也さん(39)。昨年は11月28日が初出動だった。朝夕冷え込んできており、冬はもうそこだ-。

ササラ電車にササラが取り付けられた
     (札幌市中央区の電車事業所)

館主感想:
 昨年も10月になると、札幌市電のササラ電車整備の情報を得て掲載しました。路面電車とっての季節感があり、どうしても皆さんにお知らせしたくなります。 上記本文には「昨年は11月28日が初出勤だった」と書かれていますが、札幌市の初雪の平年は10月28日のようです。ですから、もう用意が要るのですね。(^_^)



#822
2014.10.20

大阪市 NHK朝ドラ「マッサン」に阪堺電車が出演 


史上初の外国人ヒロインで注目され、視聴率も好発進の朝のNHK連続テレビ小説「マッサン」のデザインを装飾した阪堺電車のラッピング列車が10/9、運行をスタートし、セレモニーに出演の西川きよし(68)夏樹陽子(61)が出席した。

この日は、大阪市住吉区の我孫子道停留場で、出発式典。きよし、夏樹ともに子どものころ、同所近くに住んでいたといい「なつかしい」と声をそろえた。

夏樹は幼稚園から8年、隣接する東住吉区内に住んでいたといい、「ザリガニを釣ったり、バッタ獲りに行ったり、何もなかった時代でしたけど、楽しい思い出がいっぱいある街です」と笑顔をみせた。

きよしは7歳のとき、家族と高知から大阪へ出て、湊区を経て、住吉区内で子どものころを過ごした。「中学時代の3年間は、この駅の近くの牛乳屋で、毎日朝3時に起きて、牛乳配達をしてました。ほんのそこ! あそこです」と、半世紀以上も前の暮らしを思い、興奮気味だった。

阪堺電車は大阪唯一の路面電車で、ドラマ舞台のひとつ住吉区内を走る。シャーロット・ケイト・フォックス、玉山鉄二のヒロイン夫妻が、ウイスキー作りにかける愛情物語で、きよし、夏樹は大阪の酒造会社の経営者夫妻役を演じている。

ラッピング列車に使われた車両は1928年(昭3)の製造で、現役列車では日本最古。阪堺電気軌道によると、車両に冷房がなく「当面は涼しい朝、晩に走らせます」といい、この日から、放送終了の来年3月末まで運行する。

きよしと夏木は大阪の酒造会社にて経営者役を演じている

館主感想:
 今日はいつもとはちょっと変わったテーマで恐縮です。私事ですが、館主は毎朝、NHKの連続ドラマを観るのを楽しみにしています。今月から始まったばかりの「マッサン」も、今のところは視聴率毎週20%超で第1位ですね。ラッピング電車がどのように活躍するのか未知ですが、旧い路面電車もそれなりに、お役に立っているのですね。心地よいです。(^^;)



#821
2014.10.13

函館市 北海道新幹線開業協賛 ラッピング電車始動 


このたび、函館市在住の中里俊之さんから、北海道新幹線開業に協賛して函館市電がラッピング電車を作り上げ、運行を開始したというおめでたいニュースを頂きましたので、早速ご紹介しましょう。

遠い遠い未来の話のようだった北海道新幹線の函館開業(新青森―新函館北斗)が1年半後の2016年3月に迫りました。これを受けて函館市は函館市電と函館バスの各1台に開業をPRするラッピングを施すことになり、10月1日から運行を開始しました。函館市電からは3両あるLRVらっくるの中から9602号が選ばれ、従来の青と白の塗色から北海道新幹線に導入される新車両「H5系」と同じ緑と白、ラベンダーの帯の色調に一新されました。

ラッピングは窓の部分にまで施され、実物のH5系と同じ寸法でラッピングをくり抜いた小窓も再現され、乗客は新幹線からの車窓を疑似体験できるという趣向になっています。運行初日は駒場車庫でらっくる2号とバスを並べたお披露目セレモニーも行われ、道内のマスコミで多数報道されました。らっくる2号には行先表示に「2015年度末 北海道新幹線開業(予定)」や「新函館北斗 ゆき」などの文字を特別に表示し、開業ムードを盛り上げました。

らっくる2号、バスとも再来年の新幹線開業直後まで、この仕様で運行される予定です。なお、函館市電には毎夏恒例の港祭りの花電車(元300形)にもH5系を描いたものが登場しており、来夏には「共演」もあるかもしれません。ちなみに実物の新幹線H5系は1号機が神戸市の川崎重工から間もなく船で発送され、10月13日に函館港に陸揚げされる予定です。

     関連ページ:函舘市電 新LRTらっくる号 営業運転開始 (2007/3)

行き先窓表示:
「    2015年度末       
    北海道新幹線開業(予定)」

館主感想:
 やっぱり北海道では新幹線開業が待たれているのですね。 
  その思いがひしひし伝わってきました。(^_^)



#820
2014.10.6

名古屋市 交通プラン LRT・LRBで歩行者空間を拡大 


名古屋市は9/29、「なごや交通まちづくりプラン」を策定したと発表した。2011~20年度で取り組む市の交通基本計画「なごや新交通戦略推進プラン」に掲げた施策を実現するためのもので、市中心部での歩行者空間の拡大、次世代型路面電車(LRT)やバス高速輸送システム(BRT)の導入を検討することなどが盛り込まれている。

昨年9月に素案が発表され、市民からの意見募集を経てまとめた。

プランでは、道路空間を見直す象徴として、名駅通(中央郵便局交差点―笹島交差点、0.6km)、大津通(栄交差点―矢場町交差点、0.8km)、久屋大通(久屋橋交差点―若宮大通久屋交差点、1.8km)、広小路通(笹島交差点―広小路久屋東交差点、2.1km)の一定区間で歩道を拡幅するなどし、歩行者空間の拡大を目指すとした。

また、都心部での交通の利便性を高めるなどの目的で、LRTやBRTの導入検討も明記。導入イメージでは、名古屋駅と栄地区だけでなく、名古屋城などの名城地区や大須商店街などがある大須地区も結ぶ。導入にあたっては、既存の公共交通との乗り換えなども重視するとしている。

市住宅都市局では、プラン実現に向けた整備内容や導入の可能性を2016年までに検討し、社会実験なども行うとしている。

導入LRTのイメージ (名古屋市提供)

館主感想:
 名古屋市はたくさんの広い道路を持っていますね。「名古屋市内の交通機関はクルマと地下鉄だな」というイメージでしたが、今回は「LRT・BRTの導入を」という市の交通基本計画を作る由。今までのせかせかした都会から、21世紀らしい交通都市に作り替えようという訳で、時代の流れ。移り変わりを感じますね。(^_^)