#471
2008.3.11

川崎市 講演会 「著者が語る 満員電車がなくなる日」


(株)ライトレールの阿部等氏は社名の通りライトレールは専門で詳しい方です。しかし元々鉄道全般に通じた一級の方であります。このたび阿部氏が鉄道全般に関連した思い切った、かつユニークな著書を出版されたのを記念し、講演会が開催されます。都合の付く方はぜひ自分の耳・目でお聴きください。

講演内容は:
他人と体を押し付け合い、へとへとになって満員の通勤電車に揺られる毎日にうんざりしながらも、いつしか諦めてしまっている人は少なくないと思います。
2月に出版された「満員電車がなくなる日」(角川SSC新書)は日常的な大きな問題ともいえる「満員電車」について、様々な角度から検証し、その解決に向けた方策を提案している興味深い本です。
この本の著者、阿部等さんにおいでいただいて、「満員電車」を解消するための画期的な提案を著者自身から熱く語っていただきます。

  

 講演会 「著者が語る 満員電車がなくなる日」


●開催日時:第1・2回 2008年3月12日(水) 第1回@13:30〜15:00
                                第2回目 A18:30〜20:30
          第3回 4月26日(土) 14:00〜16:00 
            *3回の内容は同じです。ご希望の日時でお申込み下さい。

●場 所:神奈川県立川崎図書館 2階ホール (川崎市川崎区富士見2−1−4)


●講 師: 阿部 等さん(株式会社ライトレール代表取締役社長)

●募集定員:各回50名

●受講料:無料

●申込方法:参加のお申込みは→ 神奈川県立川崎図書館
           
●主 催:神奈川県立川崎図書館

●申込み:神奈川県立川崎図書館情報サービス課 
         お問い合わせ 電話 044-233-4537 FAX 044-210-1146
          210-0011 川崎市川崎区富士見2−1−4

            参考サイト:株式会社 ライトレール


#470
2008.3.6

広島電鉄  白島線でICカード PASPY 使用開始


広島都市圏のICカード化はPASPYの名称にて準備が進んでいたが、路面電車については広島電鉄白島線にて3月1日より予定通り実施された。使用開始後は支障もなく順調に運用されている。バスについては本年1/26より実施中。

広島式ICカードの方式要点
  • 前払い式ICカード
  • カード価格は最初は2,000円[うちデポジット(預かり保証金)500円。残り1,500円が運賃支払いの使用できる]。積み増し金はチャージして最大20,000円まで。
  • 割引額は10%まで
  • 乗り継ぎ割引実施 (バス-バス、バス-電車 の間乗り継ぎ割引は1時間以内20円)
  • 定期券機能追加は検討中
  • 将来対応として、商業施設との連携機能拡大を考慮する
  • メリット:
    乗降動作のスピードアップによる乗降時間の短縮(磁気カード3"〜4"、ICは2"弱)による速達性向上
    お客様の利用情報を元に路線別・系統別の詳細分析可能
    接触式は損耗によるメンテ代がかかるが、IC方式はこの点コストが低減できる
  • 自社カードを発行する事業体:広島電鉄、アストラムの新交通とバス会社の計9事業体。
    他今後カードを使用できる事業体として瀬戸内海汽船、宮島松大汽船など8社が導入を検討。
  • 導入時期はバス中心に平成19年度より導入開始 以降3ヵ年で整備
  • 予定されているバスの全路線で導入されれば、約1500台に読み取り装置とチャージ機が設置される。
  • また予定されている全社の導入が終われば、35万枚が発行され、年間1億2000万人が利用すると予想している
  • 広島電鉄路面電車は平成19年度白島線に導入した。平成20年度中に市内線全線に導入予定。平成21年度中に宮島直通線(2号線)に導入予定。
  • 2007年度導入費用:約17億円
  • JR西日本発行のICOCAでPASPYエリアを利用できる(10%割引は適用されない)。一方向共通化で、PASPYではJR電車を利用できない。



白島電停のPASPY案内掲示  カードリーダー設置状況


PASPYカードリーダー 電車前窓にカード使用開始を表示
(劇団四季公演も慎ましく宣伝)
     (Photo:すべて 広島市 高山望さん)


#467
2008.2.21

広島市 国交省が広島電鉄にて電車情報活用実験


国土交通省は、都市内交通の円滑化、地球環境負荷の軽減、超高齢社会への対応といった観点から、路面電車の利便性・速達性・定時性を向上させ、その利用を促進することを目的に、路面電車利用者ニーズの高い情報を提供し、その有効性や課題を検証する実証実験を広島電鉄をモデルにして始めた。


↑混雑状況検知(線路下)と発信装置
電車の重さによって、軌道がひずむ状況をひずみ
ゲージ
を使用して(総重量-電車重量=人の重さ)
数値化してその電車の乗車人数を推定し、混雑
状況を情報提供する仕組みとなっている
↑「原爆ドーム前」にて設置状況 「銀山町」電停にて



 案内板の表示内容例 (混雑状況も表示する方式)
八丁堀電停、立町電停 (何れも下り)
こちらは車種と到着時間を交互に表出例
紙屋町東・西、原爆ドーム前、土橋 (何れも上下)
          (Photo:すべて 広島市 高山望さん)

実証実験は、広島電鉄の6箇所の電停で行われ、2/12〜29の期間に行われる。電車の情報提供実験の内容は、系統、行き先、到着予想時間、電車の混雑ランク・車種等になる。なお平和公園電停に関しては、観光客などを対象に外国語での情報の提供も行う。また、この実験と並行して電車とバスとの運行調整による乗り継ぎ円滑化実験を廿日市市役所前電停下り方向にて実施する。

         関連サイト:路面電車の情報提供実証実験を始めます


#466
2008.2.17

札幌市電 「猛吹雪とささら電車」 (画像)


館主より紹介:
立春は過ぎたというのに暖かさは戻りませんね。昨日(2/16土)は札幌市は猛吹雪のようで、その中を読者の宮崎さんは路面電車走行の撮影に挑戦。ささら電車活動画像のご送付を受けました。あまりにもフォトジェニックな作品ですので、ご当人のレポートを添え読者にご紹介したいと思います。 そういえば、昨日、新千歳空港では日航機が吹雪の中を前方に先着機が居るのに見えない状況にて、誤って離陸をし始め、管制官の停止命令を受け前方機千数百メートル手前にて危うく止まったと報じられました。やはり北海道は風雪の厳しいなと改めて思い知らされました。

 札幌市電 雪11号  ロープウエイ入口電停にて
(Photo: 札幌市 宮崎さん)
札幌市 宮崎さんのコメント:
本日(2/16)の札幌市では悪天候で吹雪状態が結構多い状態でした。
その際に、市電沿線にてささら電車が稼動しているところを見ました。
余りの吹雪だったので視界不良が甚だしい状態でしたので、いまいちはっきりと写し取ることは出来ませんでしたが、ささら電車本領発揮と言わんばかりに、軌道敷に降り積もった雪を跳ね飛ばしているシーンを見ることが出来ました。
せめて吹雪でなければもう少しはっきりと写し取れたかなと思いますが、毎日稼動はしないささら電車なので、稼動運転シーンを見ることが出来たのはよかったかな、と思います。

なお、本日は平日ではないので、電池車両の試運転はありませんでした。したがって、ささら電車と一緒に走行することもありませんでした。

この写真は、ささら電車最新の雪11号車両です。
従来車両は黄&黒の縞模様ですが、雪11号は橙一色でシングルアームが特徴です。
札幌市電の「影」の代表選手です。「影ながら札幌市電を支える」のがささら電車だからです。



#465
2008.2.16

浜松市 講演会 「これからの地域公共交通は」 開催


浜松市は07年4月1日政令指定都市に移行し、面積のうえでは全国政令指定都市の中で最大規模の都市となりました。奇しくも同年10月、国は半世紀近くにわたって自動車に依存してきた交通政策を一転し、「地域公共交通の活性化および再生に関する法律」を施行しました。さらに、当地でも超党派議員58名による地域交通活性化推進連盟が設立され、交通問題への関心が一気に高まってきました。

こうしたなか浜松市にて、LRTに関連した公共交通に詳しい望月真一氏による講演会を開催します。関心のある方は参加を是非どうぞ。

  

  「これからの地域公共交通はどうあるべきか」


講演会概要
●日 時:2008年2月24日(日) 14:30〜16:30

●場 所:浜松科学館 2階研修室

●講 師:望月 真一氏  ((株)アトリエUDI都市研究所代表
            建築家、プランナー、フランスなどLRT地域交通の研究家)

●講演題名:これからの地域公共交通はどうあるべきか

●参加費:無料

●主 催:地域公共交通活性化推進議員連盟

●申込先: FAX 053−448−7164 浜松都市環境フォーラム

 関連ニュース:浜松LRT推進議員連盟設立と記念講演会(07/5)
           浜松市 市民フォーラムにて実現を推進 (06/11)
 関 連 サイト: 浜松都市環境フォーラム(申込はこちらから)


#464
2008.2.11

福井大学 LRT用リチウムイオン電池 続開発情報


充電式リチウムイオン電池によって電車を走らせる研究を2004年から続けている福井大学の荻原隆・大学院工学研究室教授らの研究グループは、2/1・4・5に福井県のえちぜん鉄道と福井鉄道にて車両(24トン)を使用し電池性能や回生ブレーキシステムの性能テストをした。即ち、1日はえちぜん鉄道に90kWhの電池で勝山(登坂コース)の往復走行(約40km)を実施。4日は深夜11時から福井鉄道西武生〜家久間の往復6kmで走行テストを実施。5日は越前市西武生駅構内100mの区間で5往復させて電池の性能・耐久性をチェックし、ブレーキ時の回生エネルギーのほとんどを取り込んだ際にも,電池が安全であることを確認した。

電池は、同大学と電子材料用金属製造の大研化学工業(大阪市)、電池製造のエナックス(東京都)との共同開発。主原料はマンガン酸リチウム電池で重量約180kg、縦横17cm、厚さ0.4cmの板状電池を648個連結した。

 福井鉄道800形 搭載された電池(奥が運転席 右部は座席)
          (Photo:荻原研究室)

荻原隆教授(福井大学大学院工学研究科・ファイバーアメニティ工学専攻)解説:
2/4,15kWhのリチウムイオン電池でLRTの走行試験を行い,5km走行させました。最高速度60km/hまで到達し,ブレーキ時の回生エネルギーもリチウムイオン電池で取り込むことに成功しました。この試験で15kWhの電池でも十分な走行性能を出すことがわかりました。相互乗り入れや,電圧の異なる区間での走行,数kmの架線レス区間ならこの程度の電池で十分であることがわかりました。電池もかなり軽量でコンパクトであることから,LRTの狭いスペースでも対応できます。価格もこの程度の電池なら数百万円で済みますので,寿命を5年と想定しても十分採算に合います。

えちぜん鉄道にて90kWhの電池で勝山登坂コースの往復走行を行いました。走行区間が平坦コースなら1充電で50km程度は走行可能です。こちらも十分な走行性能を出すことが確認できました。こちらの電池はどちらかというとディーゼルの代替に適していると思います。近々にHPに走行の模様を掲載します。

館主所見:
萩原研究室のリチウムイオン電池LRTの研究開発に関する進捗状況は情報を伝えられる毎に当館でお知らせしています。最初の報道は2004年12月でしたから既に3年余を経ましたが技術は着実に進化しているようです。先生は数年後を実用化の目処としておられるようですけれど、一日も早く実車での成果を見たいものです。


       関連ニュース:リチウム電池LRT開発その後情報


#463
2008.2.5

高松市 LRT導入可否の論議が始まる


四国高松市では一時棚上げしていたが、高松琴平電鉄の高架化を計り立体交差を検討する委員会ができ、既に4回の会合を開いている。現在の討議は市中心部の片原町駅北側の琴電高架化の議論が中心である。先日高松市長が高架化に代えてLRTへの切替案もあるとの考えを表明したのを受けて、会議においてはLRT化の提案も委員から出された。当日はLRTについては検討が充分出来なかったので、討議は次回に持ち越しになった模様。


館主感想:
高松市民にとって琴電は市中心部利用の足となっているにちがいない。市にとって交通近代化は必須であろうが現在の琴電を近代化したいことは宿題にちがいない。都市環境改善と市中心部活性化問題も含めての再生を考えると、富山市の事例などは参考になるに違いないし、LRT導入検討は必須であろう。煮詰まるには相当期間を要するであろうが、これを機会に思い切った脱皮を計って頂きたいものである。