#168  03.5.6

広島市 フラワ フェスティバルと路面電車


広島市の中心部を東西に通る平和大通りを利用して毎年5月3・4・5の3日間「フラワ フェスティバル」なる祭典が行われる。元を質せば20余年前広島カープが初優勝したのを祝い、市民が平和大通りをパレードしたのが始まりだという。あれよあれよと出演者と観客が年ごとに増え、今は博多どんたくに続く日本第二の大きな祭りに化けた。今朝の新聞では「3日間で135万人の人出」と報じていた。この3日間は大通り付近は全車種通行止め。だがさすがに中心を南北に直交し路面電車も走る鯉城通りだけは止めにくい。が、電車も車もパレードの時間差を縫って通過させて貰える肩身の狭い日。 でも一方では路面電車は観客を会場に運び込む必須の足の役目を果たしている。 路面電車は朝から夜までたいへんに混み合う。その様子を紹介。


大通り交差点にてお祭り主役の通過をお待ちする路面電車と車。
この電車はもと京都市電で、市民(園児)の作品を車体全面に描きあげ
昨年の路面電車まつりの日よりお目見えした「絵画電車」1912号である。
信号は交差点角の台上に立った県警の信号担当者が、パレードの進行と
車の渋滞度を睨み、手動で切り替える。もちろんパレード優先。


主役は大通りを通るパレードであるが、この通りは幅100mと広いので緑地、側道等の
空間を利用したステージ、飲食屋台、フリーマーケット、各県物産屋台等がふんだんに並んでいる。
JAZZの好きな館主はこのステージで延々と粘って聴いた。総て市民グループによる演奏。



#167  03.4.23

広島電鉄 電車一日乗車券を磁気カード式に切換て発売


 広島電鉄は電車一日乗車券を従来の紙印刷コイン剥がし方式を改め磁気カード方式にして4月16日より発売した。
大きさは現行のプリペイドカードと同一サイズ同一仕様なので車載の磁気カード読取装置に通すことができる。
 カードの種類は市内電車と宮島線が自由に乗降できる「電車一日乗車券」、電車と宮島連絡船とが自由の「一日乗車乗船券」および宿泊観光客に便利な二日間有効の「宮島フリーパス」が基本で、それぞれに子供用があり全部で6種あるのは従来通り。


 カードのデザインは下のデザインの通りであるが裏面には路線図と主な電停名が記載してある。
 効用の第一は今までの紙製券の発売は用紙が嵩張る故か広島駅、西広島駅、宮島口駅と観光案内所に限られていたのが、今後は電車内車掌(但し3連接車のみ)から乗客がすぐに購入できることである。それと従来方式のような年月日をコインで剥がす手間が無くなった。そういうことで利便性は向上し売上数も上がるはず。


旧一日乗車券
従来の市内電車と宮島線が乗降フリーな一日乗車券。
これって年月日をコインを使って剥がすのがけっこう面倒で、
横着な剥がし方をすると叱られた。ま、こちらが悪いのだけど。
新一日乗車券
標準型の一日乗車券 (原寸)


新一日乗車券 新一日乗車券
+宮島口←→宮島乗船券付 840円
              (縮小表示)
更に宮島弥山へのロープウエイ付 2000円


新一日乗車券子供用 子供用一日乗車券 300円

他に
子供用一日乗車乗船券 420円
子供用2日間宮島フリーパス 1000円
もある デザインは大人用と同様

         (縮小表示)


バス電車共用のエリアフリー定期券発売に続き直ちに一日乗車券もカード化。広電のサービス改善と合理化への意気込みを感じる。 ただ、今回の一日乗車カードで惜しいのは、発売が宮島行き、宇品行きの3連接車(運転手+車掌乗車)に限られたことで、他線の運転手一人乗車(単車)での発売は見送られたことである。たぶん乗務員の労務負担の問題であろうけれど。



#166   03.4.18

広島電鉄 バスと電車間の共通定期券を発売


広島電鉄はバスと電車のどちらにも乗れる各種共通定期券を発売した。
1枚の定期券でバスと電車の両方に乗れる
(バス停名のみ大きく表示してある)


  • 制度は3つに仕組みに・・
    1. バスと電車がどちらにも乗れる「どっちもパス」
      ・・・「バス+平行する市内電車」、「バス+平行する宮島線電車」、「バス+平行する市内電車・宮島線」の3種がある
    2. 市内電車と市内バスが全線フリーになる「エリアフリーパス」
    3. 65歳から適用される市内バス・市内電車が全線フリーの「シルバーパス65」
  • 3種に大別され、それぞれ通勤1ヶ月、通勤3ヶ月、通学1ヶ月、通学3ヶ月等に細分される
  • 「どっちもパス」は定期券が「バス区間用」と「電車区間用」の2枚が必要 (1枚を折り畳み裏表にして使用)
  • 「エリアフリーパス」および「シルバーパス65」は1枚の定期券で電車、バス両方使用できる
  • 実施日:4月10日より

 館主は広電電車と各社バス共通のバスカードを使用しており定期券の使用経験がないので的確には批評できない。このバスカードは期間・区間限定がないし、広電以外に各社のバスにも乗れて便利が使用理由。
 
 バス・電車が1枚の定期券ですむのは乗客も乗務員も手数が少なく乗り降り停滞が減少するのでこの点は両者にメリット。 たぶんバス・電車両用の通勤・通学者の一部には便利になろう。 乗降場所や買い物等の関係でバスも平行する電車も利用したい人があればメリットがあるし、バスの稼働率も上がるはず。  毎日は利用しないシルバーパス乗客については市内線のみ適用されメリットが微妙で判断の分かれるところ。 便利らしいけど、種類が多くメリットが納得されにくいケースがあり、定着まで時間を要しそうである。 


#165 . 03.4.15

熊本サミット(01/10開催)の本会議議事録できました


熊本サミットといえばもう時間が経った感がありますが、主催者側を務められた本多孝氏より、昨年10/24〜10/30に開催された「路面電車熊本サミット」の各種催しのうち、10/24〜26の講演・本会議の日本語で行われた部分の詳報と、英語講演の一部項目、関連行事の概要報告ができたので氏のホームページに掲載した旨連絡を受けました。 そこで下記にリンクを付けました。どうぞご参照下さい。 詳細版です。 なお、他の講演等の議事録は若干時間がかかるようです。

      「都市交通会議」(熊本市)  を開いて、「路面電車サミットの講演と討論について」 をご参照ください

      なお当館の会議速報ページはここです



#164   03.4.11

松山市 まつやま交通まちづくりシンポジウム4/22開催


松山市の伊予鉄では昨年10月の坊ちゃん電車の運行開始したし、本年に入ると待望のLRVが3/19営業運転開始しました。また3/29からは全バスを対象としたバスロケーションシステムが稼働したとか、とにかく矢継早の新企画実行でえらい元気です。
しかし設備の増強に対応しては市民の理解と利用とが車の両輪でしょう。市の商工会議所ではこれを受けて交通シンポジウムを開き、更に市民の関心を高める企画が発表されました。ともかく公共交通として路面電車への関心がますます盛んなところをまずはご報告します。

交通まちづくりシンポロゴ


●会議名:まつやま交通まちづくりシンポジウム

●日時:2002年4月22日(月) 13:00〜16:00

●場所:松山市駅・いよてつ高島屋 ローズホール

基調講演「まつやまのにぎわいを演出するトランジットモール」 
           講師 愛媛大学工学部教授 柏谷 増男氏

●シンポジウム「人にやさしい松山の都心交通を考える」
           〜中心市街地の活性化に向けて〜

        コーディネーター 松山大学学長        青野 勝広氏
        パネリスト     愛媛大学工学部教授    柏谷 増男氏
                   松山市都市整備部部長   森岡 覺氏
                   伊予鉄道株式会社社長   森本 惇氏
                   松山市障害者団体連絡協議会会長 曽我部 義晴氏
                   まつやま国際交流センター 敷村 弥生氏

●主催:松山商工会議所

●問い合わせ先:松山商工会議所産業政策部 専門指導課
             089−941−4111



#163   03.4.5

京都市 全国鉄道利用者会議総会4/29開催


鉄道関連市民活動のうち路面電車・LRTについての活動がますます盛んですね。
今回も路面電車を含んだ、ひと味違った鉄道会議が京都で開かれる情報を鈴木一夫氏より頂戴したので、紹介します。
どうぞ関心者、近くの方々は参加してください。


●会議名:全国鉄道利用者会議総会および企画

●日時:2002年4月29日(祝) 11:00〜17:00

●場所京都市勧業館(みやこメッセ)第2会議室
   京都市左京区岡崎成勝寺町9−1
      075−762−2633
    地下鉄東西線東山駅より徒歩8分平安神宮前
    若しくは京都駅から5番のバス乗車

●総会時間は11時から14時まで
テーマ:
・地方都市活性化・再生事業として LRT新法制定運動 各地の団体との連携
・国土交通省や47都道府県と交通NGO定期協議の開始
・JR地方路線合理化の監視(車両 ダイヤ 共通運賃 共通カード他)
・大都市圏 共通運賃化へ向けた社会実験への取り組み 乗換え改善(鉄道施設の会社や事業を超えたシームレス化と利用者本位への改善)
・過大な地下鉄計画の監視(川崎縦貫 仙台東西線 広島地下他)         
・対行政 パブコメや公聴会公述への積極的関与
・交通利用実態アンケート調査の実施
・NPO法人申請・新人事発表

●シンポジウム企画:「環境と交通を考えるシンポジウム〜LRT新法と地方鉄道のあり方〜」
 講師予定:北海道教育大学助教授 武田泉。
       気候ネットワークから1名。
       京都市内のLRT推進団体。
       ほか数名折衝中。

●シンポ予定時間:14時から17時まで

興味深いシンポジウムテーマですが全講師名の正式発表が遅れています。
一般参加は歓迎です。その他についての問い合わせは下記鈴木氏にメイルにて問い合わせをしてください

  鈴木一夫
 goinkyugado@hkg.odn.ne.jp



#162    02.3.23

アルナ工機 路面電車製造は継続


路面電車ファンにとって昨年11月に突然のニュース、「アルナ工機解散 3つの新会社に分割」のニュースくらい暗いニュースはなかった。ただ長年ビジネスに係わった館主から見れば、全国からこれだけ受注を受けているマーケットを棄てることは信じられなかったし、密かに広電責任者より新年度制作予定のGreen Mover の様子を聞いたときは、まず製作可能の様子に見え納得していた。 このたび地元神戸新聞に「路面電車製造は継続 鉄道車両撤退のアルナ工機」なる記事が掲載され、路面電車製造と保守は継続されると報道されたと、読者U氏からの連絡をうけた。これで確定であるがまずはめでたしである。 次の目標ステップは技術組合の設計するLRT日本版を同社が中核会社としての製造し各都市への普及ということになろう。応援が必要である。


神戸新聞記事からの抄訳

鉄道車両製造からの撤退を表明していたアルナ工機は3月18日、路面電車に限り今後も製造を続けることを明らかにした。同社は生産シェア8割を占めるため、発注元の全国の自治体などから継続の要望が強かったのが理由。生産体制をスリム化し、当面は閉鎖が決まっている尼崎工場で製造。設備が整い次第、親会社である阪急電鉄の正雀工場(摂津市)を製造拠点とする。

 同社は2002年4月1日付で、事業を鉄道車両の改装・修繕、窓枠やドア製造、保冷トラックやバン製造―の三社に分割する予定。車両製造は完全撤退の方針だったが、路面電車には全国のユーザーから「他に頼むところがない」「技術ノウハウが散逸する」などの声が相次ぎ、「必要最小限の範囲でニーズにこたえる」ことを決めた。

 路面電車の受注は年二十両前後。バリアフリーを意識した床面の低い新車が各地で計画されているものの、急激な需要増は見込めない。そこで鉄道車両の新会社は改装・修繕事業を主体にし、従業員は従来の半分程度にとどめる。

 同社責任者としては「今後は採算性確保のためユーザー側の協力もお願いしたい」と要望している。



#161  02.2.1

川崎市 路面電車フォーラム(第3回) 開催案内


今年に入っても川崎市商工会議所はLRT導入に向けてますますリキが入っている模様。 当館でも昨年10月、12月と2回にわたり川崎市で実施された路面電車フォーラムのご案内と報告をしましたが、立て続けに2月にも3回目を開催されるとの情報です。内容は前回に比しより技術的課題の研究に見えます。京浜地区在住の関心者に限らず広くご出席をお勧めします。,

    (参考:10/16掲載[川崎市 路面電車(トラム)フォーラム討議超概要])

    (    12/7開催第2回の討議項目  (注)討議内容は来着次第掲載します)

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第3回路面電車(トラム)フォーラム

 〜日本型LRTを考える〜 

日本の実情に合った次世代型路面電車のコンセプト・技術的課題点・開発の状況・事業者からの意見等を取り上げ、これからの日本型LRTについてテーマとして研究発表・ディスカッションを行ないます。


日 時  平成14年2月14日(木)午後1時〜5時(予定)

場 所  川崎市商工会議所 5階 講堂(JR川崎駅東口下車徒歩3分)

主 催  路面電車普及推進ネットワーク

共 催  川崎商工会議所 NPO法人 エコエネルギーによる地域交通システム推進協会
       ※本フォーラムは『地球環境基金』の支援により開催致します。

定 員  80名

参加費  2,000円/名

●講演内容
  

1.講演「日本型LRTへの技術的課題」
   講師:工学院大学 教授 曽根 悟 氏

2.講演「日本型LRTのコンセプト」
   講師:RACDA 事務局長 佐野 浩 氏 
 
3.講演「日本型LRTの開発にむけて」
   講師:超低床台車技術研究組合技術委員会委員長 桝田 保 氏 

4.講演「事業者サイドからの日本型LRTへの提案」(仮題)
   講師:広島電鉄梶@電車カンパニー 車両課長 藤元 秀樹 氏
   講師:熊本市交通局 電車課 課長補佐 宮崎輝昭氏(予定)


※懇親会「路面電車の普及に関心を持つ方々の集い」〔午後5時10分頃予定〕
  ― 会費制・会場は商工会議所会議室
  ― フォーラムお申込みの方に、別途ご案内致します(当日参加歓迎)

≪連絡申込先≫ 川崎商工会議所 政策企画部 野口
        電話:044-211-4117 / FAX: 044-211-4118
        E-mail:noguchi@kawasaki-cci.or.jp



#160   02.1.30

福井市 路面電車シンポジウムを2/3開催


福井市では昨年10月に路面電車走行道路を利用してトランジットモール実験をする等、路面電車やLRTの復権に真剣です。 この度「ふくい路面電車とまちづくりの会(ROBAの会)」から本年2月に路面電車シンポを開くとの連絡を受けましたが、これは昨年の体験の拡大版だと認識したので声援の意味を含めてご紹介します。行ける方はどうぞ参加してください。新春、宇都宮市に続く元気です。

  関連ニュース:01.9、「福井市 路面電車道路でトランジットモール実験

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シンポジウム

    どうする 地方都市の鉄道

―福井モデルから考える地方都市鉄道活性化の方策―

地方はそれぞれ豊な個性を持ち、そこには様々な鉄道があります。しかし、現在その多くは赤字をかかえて消極経営を余儀なくされ、その結果、不幸な事故さえも生じてしまったようにも思えます。
高齢化社会、地球温暖化を考えれば、どんなに自動車が便利であっても鉄道は必要であり、次世代に残すべき資産です。いったん廃止してしまったら取り返しの付かないことになります。議論の沸き起こった今こそ地方鉄道について語ろうではありませんか。「福井モデルから全国の地方鉄道の変革を!」


●日時:平成14年2月3日(日) 13:00〜17:00

●会場:福井市 福井県民会館5階 県民活動センター研修室
   福井県福井市大手3丁目11−17 (電話0776−23−8400)
   〔福井県庁西、福井市役所北の中央公園北隣 フェニックス通りワシントンホテル東隣〕

■第一部■ 
1.主催者挨拶                       13:00〜13:10
2. 事例報告                        13:10〜15:00
  高岡(万葉線存続の経緯)         RACDA高岡              大宮 徹 氏
  福井(京福問題・連続立体化変更)   福井県都市計画課長・ROBAの会 美濃部 雄人氏
  (トランジットモール社会実験)   福井市都市整備推進室・ROBAの会   高間 光夫 氏
  金沢(金沢市LRT導入)    明日の金沢の交通を考える市民会議     谷内 昭慶 氏
  桑名(近鉄北勢線問題)    北勢軽便鉄道をよみがえらせる会代表    成田 正人 氏
  高松(高松琴平電鉄問題)    全国鉄道利用者会議四国支部       白木 紀久 氏
3.コメント   トラベル・プランニング・オフィス代表・全国鉄道利用者会議  中尾 一樹 氏
                             鉄道アナリスト           川島 令三 氏
4.軽快鉄道法制定運動について  
              全国鉄道利用者会議代表(北海道教育大学助教授)   武田 泉 氏

 ■第二部■ 
1. 総合討論                         15:10〜16:50
2.アピール採択                       16:50〜17:00
 
※ 終了後懇談会を予定しています。

■主催: 全国鉄道利用者会議 
■共催: ふくい路面電車とまちづくりの会(ROBAの会)・路面電車と都市の未来を考える会高岡(RACDA高岡)
■参加料:資料代として500円を頂戴させていただきます
■申し込み先(問合せ先):TEL/FAX 0776−23−3125〔清水〕