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#861
2015.7.27

富山市 地鉄上滝線にLRT乗り入れ案 公募  


富山市はこのほど、上滝線路面電車乗入れ構想の実現可能性調査業務について、公募型プロポーザル方式による委託業者の選定を公告した。

上滝線は、富山地鉄が運営する南富山~岩峅寺間12.4kmの鉄道路線。列車は稲荷町~南富山間3.3kmの不二越線と一体的に運行されており、両線の境界駅となる南富山駅では富山地鉄の路面電車(富山軌道線)との連絡も図られている。

富山市はLRTネットワークの形成を掲げており、これまでに富山港線のLRT化や、富山軌道線の環状線化などを実施している。今年3/14には、富山港線と富山軌道線の南北接続事業のうち、富山軌道線の新幹線富山駅高架下への乗入れ区間が開業した。上滝線の路面電車乗入れ構想もLRTネットワーク形成策の一環で、富山軌道線から上滝線への直通運行を図ることが考えられている。

同市の発表によると、調査の対象範囲は富山市大町外地内の不二越・上滝線沿線。業務内容は沿線住民・利用者へのアンケート調査や、運行形態・運行計画の検討、施設形態の検討、事業化に向けた課題整理で、提案限度額は税込み1550万円となる。履行に際しては、過去10年以内に引渡しを完了した鉄軌道の設計などの業務委託経験があることなどが条件。参加証明書類の提出期限は7月31日16時で、履行期限は2016年3月25日になる

課題の富山地鉄上滝線とは

館主感想:
 富山市といえば日本で第一のLRT先進都市。しかし今回の岩峅寺までの長距離区間もLRT化してしまう案とは愕きでしたね。富山市って本当に実行力がありますね~。脱帽です。(^_^)



#860
2015.7.20

ミャンマー 「広電」がミャンマーの街を走る・・3台を譲渡  


広島電鉄は7/14、廃車を予定していた路面電車750形1台と、3000形2台を、ミャンマーの国営鉄道に譲渡する。ミャンマーでは鉄道網の拡充を急いでおり、日本から路面電車を提供するのは初めて。本年10月にもミャンマーの最大都市ヤンゴンの街中を走る。

ミャンマーへ譲渡する750形は1950年製で、かつての大阪市電で使用されていた車両であるほか、3000形は1963年製で、かつて西鉄福岡市内線で使用されていた車両である。

3台のうち、1台は7/13に譲渡されたが、残り2台は7/21に譲渡される予定である。

ミャンマー最大の都市、ヤンゴンは同国の経済成長により人口が増加を続けているが、それに伴い車の台数も増加しており、渋滞が深刻化している。そのため、ミャンマーではJRや日本の私鉄各社から多くの車両を譲り受けて、交通事情の改善に取り組んでいる。

今回譲渡される車両は、いずれも、広島電鉄で第二の人生を送っていた車両であるが、今回の譲渡により、ミャンマーで新たに活躍することとなる。

広島電鉄がミャンマーに譲渡する3台の路面電車の1両


館主感想:
 もう充分に活躍してお役ごめんになった、と思われていた旧い電車が、何年か経った後に再活躍する。 

 ・・・人に例えれば、「もう定年だ~」と自他共に考えていたのに、「もう一度働いてみてください」とのお話しが来る。 「よっしゃ、やってみよう」と本人も元気が沸き上がった!  いいお話ですね~。(^_^)



#859
2015.7.13

広島市 今なお走る被爆電車 車内で平和学習会  


米軍が広島に投下した原爆で壊れた後、修理して運行を続けている広島電鉄の「被爆電車」1両が、被爆70年を前に外装などを塗り直す3年に1度の点検を終え、広島の街を走っている。7/4には、米国出身で広島市在住の詩人、アーサー・ビナードさん(48)を講師に招き、公募した親子約50人を乗せ、原爆被害と平和を考える学習会が開かれた。

 「キキーッ」。この日、広島駅から出発した被爆電車は、広島港付近で突然急停車した。「怖い」「転げそう」。参加した親子は体をよろめかせた。この車両が70年前に被爆した場所で、爆心地からは約4km。原爆被害の実相を想像し、追体験してもらおうとビナードさんが考案した。あの日は満員だったという車内を再現するため、参加者には立った状態で体験してもらった。

 「稲妻の何千倍の閃光で目がくらみ、強い衝撃を受けた。私の身体の上にうめき声が幾重にも重なっていた」。ビナードさんは、別の電車内で被爆した男性(当時17歳)の手記を紹介。「当時は先ほどの何千倍もの衝撃があったはず。あの日、何が起きたかを想像してほしい」と語りかけた。

 学習会は、広島市の平和団体が戦争を知らない世代を対象に主催した。

 広島電鉄の路面電車は原爆で壊滅的な損害を受けたが、被爆3日後には一部路線(己斐(現西広島電停)~観音町)で復旧し市民を勇気づけた。同社に残る被爆電車は3両で、現役は2両。今回の学習会で使われた車両は1945年8月中に運行を再開した。普段は車庫に保管している。1両は今年、特別に改装して8月までの期間限定で走っている。また、他に1両が2006年から広島市交通科学館(同市安佐南区)で展示されている

路面電車の車内で被爆した男性の手記を紹介するアーサー・ビナードさん


館主感想:
 また8月6日・広島原爆記念日の日がやってきましたね。
しかも本年は70周年の区切り年だそうです。被爆した館主も今年で83歳となり、体力の急速な衰えを認識しています。

 そういうことで本日は、先日制作した館主自身の広島原爆体験記を新規に掲載しました。戦争への不気味な空気は、かって小学生の時経験した不気味さを再現しているような気がしてなりません。

 もしご関心があれば下記の私の原爆体験記に目を通してください。m(_)m

関連ページ:館主の原爆体験記(「千の太陽よりも明るく」)
       →制作者プロフィール(最下欄 #10)をご覧ください



#858
2015.7.6

横浜市 臨海部活性化へLRT活用 フォーラムを開催  


LRTの横浜市への導入を考える「2015夏LRTフォーラム」が7/4、同市中区の市開港記念会館で開かれ、市民ら約100人が専門家の話に耳を傾けた。

NPO法人「横浜にLRTを走らせる会」の主催で、毎年開いている。市は今年初め、「市都心臨海部再生マスタープラン」を策定し、みなとみらい地区など臨海部5地区でLRTの導入を検討するための調査費を、昨年度の750万円から3、000万円に増額。これを受け、今年は回遊性をどう高めるかなど具体的な提案もあった。

地域公共交通総合研究所の服部重敬研究員は、欧米での導入事例を紹介し、「公共交通機関の存在感を示すことで都市がにぎやかになる」と説明。「費用分析だけでは算定できないまちづくりの便益を、いかに採算性に織り込むかが課題」と話した。

みなとみらい地区を走るLRTのイメージ図
       (横浜にRTを走らせる会制作)

参考サイト:横浜にLRTを走らせる会 

館主感想:
 広島市に生まれ育ち、横浜市にも長年住んでいました館主には、「もし横浜市にLRTを走らせたら、自分の体験からして、横浜市と広島市とは人口数(≒都心部面積)が近似しており、LRT都市には最適の広さで、市民の利便性向上が期待されます。もうひとつ。両都市とも、都心から取り巻く丘陵の緑と海の空気の清潔性も共通している、というおまけもありますね。(^_^) 「横浜市LRTを走らせる会」さん、実現すると成果は最高で納得でしょう。頑張ってください。
 
 全く余談ですが、今朝は女子ワールドサッカーの「なでしこジャパン」対「アメリカ」の優勝決定戦がありました。初めの10分間で3点取られてしまい、見続ける気力が失せかけました。しかし我慢して見続けましたところ、その後はなでしこが結構頑張って、最終は5:2で負けはしましたが、納得できるものがあり、楽しみました。 我慢して全力を続ける・・・。良いものですね。(^_^) おかげでホームページ制作が遅れましたけど。



#857
2015.6.29

台湾高雄市 世界初の全線「架線レスLRT」を建設中  


台湾第2の都市・高雄市で市内をぐるりと囲むように走る、全長22.1kmのLRTの建設工事が行われている。全線にわたって架線がないのが特徴。軌道敷の80%には緑化が施され、駅舎も緑に覆われたデザインを採用するなど、景観や環境に配慮した設計になっている。そのうち、海側を走る8.7kmの第1期工事区間は現在、急ピッチで工事を行っており、2015年末に開業する予定だ。

このLRTには大きな特徴がある。電力で走る電車にもかかわらず、全線にわたって駅間には架線がないことだ。

その秘密は、車両に搭載された「キャパシター」という蓄電装置にある。実は、各駅には車両の停車スペースの上にごく短い架線が取り付けてあり、停車するたびにパンタグラフを上げて架線に接触させる。

そして停車中の20~25秒という短時間でキャパシターに充電し、次の駅まで走行する電力を車両に蓄えるという仕組みだ。充電が終わったら、またパンタグラフを下げて走行を続ける。

また、走行中にブレーキをかけるとモーターが発電し、その回生電力をキャパシターに充電できるので省エネにも貢献する。

このLRTシステムは、スペインのCAF製のものだ。高雄市政府捷運工程局のチーフエンジニア、シ・メイメイ氏は、「一部区間で架線レスにしたLRTの例は他国でもあるが、全線にわたって架線をなくしたのは高雄市が世界で初めて」と胸を張る。

台湾高雄市で建設中のLRT路線図。緑色の区間が第1期工事

完成した駅で試験中の車両。軌道上には架線が見当たらない

各駅にはごく短い架線が設置してあり、停車中に
パンタグラフを上げて車両のキャパシターに充電する

館主感想:
 身近かな隣国・台湾。中国に比べると、得る情報もすくないけど、この思い切ったLRT方式の実行に移ったという情報は、同国のしっかり構想力・技術力の進歩と実行力とを証明していることになります。本当に感心しました。(^_^)

 同様の蓄電池システムによる架線レス走行試験が、わが国・鹿児島市電でも東芝協力で始まったところです。 気になることは、わが国の実行力は世界に伍しているのでしょうか? ついつい心配しています。(+_+)


 関連ページ:鹿児島市 東芝蓄電池システム走行試験



#856
2015.6.22

豊橋市 市電親しまれ90年、長年利用者をご招待  


愛知県豊橋市民に親しまれている豊橋鉄道市内線が今年で開通90周年となるのを記念し、「市電とともに90歳・市電も私も元気です!」の行事が行われた。

路面電車は1925年7月14日開業。現在は豊橋駅前から赤岩口、運動公園前、競輪場前の3系統がある。

イベントは、愛好家らでつくる「とよはし市電を愛する会」(伊奈彦定会長)が主催。市内などからお年寄り7人が招待され、同駅前の乗り場で行われた開会式の後、窓が大きいのが自慢のLRT車両「ほっトラム」に乗って、赤岩口までの往復約50分の小さな旅を楽しんだ。

最高齢の竹本鈴子さん(96)は「若い頃、路面電車で出かけるのが楽しみでした。本当に便利です」と楽しそうに話していた。

   関連データ: 「豊橋鉄道 T1000 ほっとラム」 画像と諸元

記念イベントで「ほっとラム」に乗る参加者

館主感想:
 親しい連想がわく豊橋市電が90年を経ましたか! 豊橋といえばすぐに「豊橋市電を愛する会」の伊奈さんを連想しますが、今年も主宰者のご様子。元気のようでお目出たいかぎりですね。(^_^)



#855
2015.6.15

宇都宮市 LRT計画:事業者公募へ 7月中の選定目指す  


宇都宮市が導入を計画しているLRT建設にについて、佐藤栄一市長は5/27記者会見し、7月中の実施事業者選定を目指し、公募する方針を明らかにした。昨年度中を目指していた事業者選定はずれ込んでいるが、当初予定の2016年度着工、21年度運行開始というスケジュールについては変更しない考えも改めて示した。

佐藤市長は「6月中に事業者からのヒアリングを終了し、7月中には選定、公表したい」と話し、早急に選定作業に入ることを表明。その上で、安定運行が可能か▽経済波及効果を十分に実現できるか▽持続的な経営が可能かどうか−−などのポイントを総合的に判断する。

ただ、事業主体が単独の民間業者になるか複数になるか、第三セクターになるかは依然として未定。この日も佐藤市長は「丁寧に事業者にもヒアリングを行い、最適な事業形態を整えたい」と述べるにとどめた。

      関連ニュース:宇都宮市 LRT計画 郊外芳賀町まで15kmを優先整備計画

鈴木誠一副知事(右)に要望書を渡す
LRT研究会の北村光宏会長ら(中央)


館主感想:
 日本各都市で実行された「路面電車まつり」もどうやら盛大に実行できたようですね。(^_^)

 今週はいろいろ動きのある宇都宮市LRT計画が、建設を実現するための、力強い動きをご紹介します。 併せて上記の「関連ニュース」もご覧下さい。



#854
2015.6.8
6/13情報追記↓

和歌山市 市が 「路面電車復活」 の研究開始  


将来的なまちの魅力アップの方法として和歌山市は、1971年3月まで「和歌山市電」として市内中心部を走っていた路面電車の復活について研究を始める

地方創生の取り組みや市長期総合計画策定の検討に合わせ、将来の和歌山市を見据えた「夢のある政策研究」を行う取り組みの一環。

市電は、モータリゼーションによる自動車の急激な増加により、路面電車が渋滞の原因になったことや、利用者の減少で採算が合わなくなったことが廃止の原因となった。

一方で現在、自動車の増加に伴い、「環境負荷の小さい交通体系」「自動車の混雑緩和」「バリアフリー化された車両」などの観点から、地方都市などでかつての路面電車のような交通体系を見直す動きが広がり、中量輸送新交通システム「LRT」、「BRT(バス高速輸送システム)」などに注目が集まっている。

市内での新交通システムの研究について尾花正啓市長は「観光資源としても期待されるLRTやBRTの導入の可能性や、小型輸送を担うバスと共存できるかなどについて検討を進めていきたい」と話している。

 旧和歌山市電の321号車は市内の公園に保存されている

1971年 最後に市内お別れ運転をした和歌山市電
6/13追記:和歌山軌道線 概念図 (情報は村井富夫氏より)

館主感想:
 高齢化する日本。今はいろいろの都市にて「乗降しやすい・安全」の見地から、いろいろの都市にて一旦廃止した路面電車を復活する動きが多発していますね。本件の和歌山市の路面電車復活研究もその一例です。(^_^) 
 実は小生も何度か和歌山市を訪問したことがあるので、市内のどの部分を走っていたのかな?と関心を持ちまして、走行路線地図をあれこれ探索しましたが発見できませんでした。もしどなたがご存じならご一報ください。追記しますので。    m(_)m
   

   軌道線情報を6/13村井富夫しより頂戴しました。(^_^)



#853
2015.6.1

広島市 今年も「路面電車まつり」 賑やかに開催  


6月10日「路面電車の日」にあわせ、毎年恒例となった広島電鉄の「路面電車まつり」が今年は6月7日(日)に開催される
 「路面電車まつり」は今年で20回目。広島電鉄の千田車庫を開放し、普段立ち入ることができない敷地内工場のピット内に入って見学できるなど、貴重な体験ができる。
 また、最近の現役電車から貴重な昔の電車の展示もあり、実際に運転席に座ることもできるため、乗り物好きのこどもたちから大人の電車ファンまで幅広い世代が楽しめるお祭りだ。

「路面電車まつりの第1回開催は1994年5月であったが、現在も日本各地の路面電車基地で実行されているようで、土佐電鉄は早くも5/3に開催すみ。阪堺電車は6/6(土)あびこ道車庫開放。富山ライトレールは6/14(日)にポートラム号運転体験会の企画。長崎電軌は6/10(水)に「路面電車の日」を記念して、日本最古の現役木造ボギー電車である「明治電車168号」を市内運行する。東京都電は6/7(日)に荒川電車営業所にて「2015路面電車の日」イベントを開催、今年引退予定の7000形7026号車の展示・撮影会をはじめ、さまざまな催しが予定されている。また高岡市の万葉線は「路面電車の日」を記念して「万葉線・電車まつり」を6/13(土)に本社車庫にて、運転体験やミニ電車試乗会そのた体験行事を実施する。

広島電鉄第16回「路面電車まつり」の様子

これも上記「まつり」の様子

館主感想:
 広島電鉄での「路面電車まつり」のニュース。1995年10月、広島市で開催した「路面電車サミット」では、広島市の「路面電車を考える会」の実行責任者を務めましたので、「路面電車の日の制定と「路面電車まつり」を実施プランをご提案しました。この案を満場一致にてご採択でした。広島市での初の実行に当たっては、広島電鉄担当者とずいぶん協議・工夫をして実行したことを思い出しています。今も各都市でまつりは実施しておられるようで嬉しい限りです。(^_^)