#768 |
2013.9.30 | ||
堺市 市長選挙結果とLRT建設計画への影響 |
本日(9/30)朝の新聞・TVのトップニュースは、堺市長現職の竹山修身氏(63)と橋下大阪市長の推薦で大阪維新の会公認の西林克敏氏(43)の二人による、堺新市長選挙の開票結果であったことは読者もよくご存じでしょう。 結果は竹山氏が19.8万票、西林氏が14万票という大差で竹山氏が勝ち、今回の維新敗北は今後の維新政界勢力の著減が予測されそうなことが記事の中心です。 実は、この二人のどちらが当選するかは、今後堺市のLRT新線建設計画の可能性に大きな影響が有ったようです。 以前得た情報によると、大阪維新の会の西林候補はマニュフェストに「市内全域の交通ネットワークの構築をめざし、まずは堺駅〜堺東駅間の東西にLRTを建設し、阪堺線との相互乗り入れを行う」と記してLRT建設への意欲を明記していました。 一方の候補者である竹山氏は「LRT東西線建設計画に425億円の計画をストップした」との記事がつい先日改めて出たようで、LRT東西線事業に難色を示したようです。 昨年11月、堺市であったLRTサミットでは竹山市長は出席されましたが、どんなご挨拶だったのでしょう? いずれの候補者が新市長になろうとも、堺市LRT東西線建設は大事業ですが、一つの参考情報にはなりますね。 参考ニュース: 堺市 LRT東西線計画中止を南海に申し入れ (2010.1.23) |
#767 |
2013.9.23 | ||
東京都 オリンピックを契機にLRT路線の新設期待 |
2020年東京オリンピックが決まったが、これから最も期待値が高まっているのは、新たな交通網の整備である。 そうした中で、選手村などが設けられる中央区が独自に計画しているのが、路面電車の復活である。中央区では、晴海をはじめとした湾岸地域の開発で人口が大幅に増加中。しかし、区内で最も栄える有楽町・銀座界隈と晴海あたりを結ぶ交通手段は、都営バスに頼っているのが現状である。かつて晴海通りには都電8番系統が築地まで通っていたのだが、1967年に廃止されてしまった。この度の中央区計画は、それをさらに海側に延ばし、LRTを走らせようとするものだ。 中央区では、2016年までに、まずバス高速輸送システム(BRT)の導入を計画している。ここで計画されているBRTとは、2両の車体を連結した大型のバスを専用レーンで運行するというもの。現状、晴海通りは常に渋滞している区間なので、2017年に開通予定の環状2号線を通ることになりそうだ。将来的にLRTを実現するかはまだ不透明だが、BRTだけであれば、かかる費用は18億円程度。財力の豊かな中央区では、今年中に事業者を選定する方針と、かなり本気度は高い。将来的には、東京駅やお台場への延伸も検討されているそうで、湾岸地域の交通地図は大きく変わることになりそうだ。 オリンピックに向けて、勿論ゆりかもめも延伸を計画中だ。現在のゆりかもめは新橋駅〜豊洲駅のみだが、豊洲駅側はいつでも晴海方面へ延伸できるような形で建設されている。こちらもオリンピックのおかげで、いよいよ新橋まで延伸し、環状ルートが完成しそうである。 |
館主感想: 昔話になりますけど、館主は1954年に化学会社へ就職し、通ったのが銀座3丁目松屋の東に建つその本社でした。当時は都電が隆盛でしたね。この記事をたいへん懐かしく読みました。再び最新型LRTにて復活した姿を見たい、乗りたいものです。(^_^) |
#766 |
2013.9.16 | ||
書籍 全国21路線を網羅 「路面電車の走る街」創刊 |
講談社は、シリーズムック「路面電車の走る街」を創刊、第1巻「江ノ電」と第2巻「嵐電」を同時発売した。以降、隔週木曜日に発売、全国21路線をコンプリートする予定。全12巻の予定で、定価680円(税込)。地元住民の生活の足として、また観光客の街案内としても活躍しているのがチンチン電車の愛称で親しまれている路面電車。「路面電車の走る街」は、そんな”路面電車だからこそ味わえる”楽しくて細やかな新しい旅を案内するシリーズ。 第1巻「江ノ電」では江ノ電に乗って楽しむ鎌倉・江の島の旅を、第2巻「嵐電」では嵐電に乗って京都の古刹名刹巡り&紅葉を楽しむ旅をナビゲートする。これ以降、第3巻で「函館市電・札幌市電」、第4巻で「広島電鉄・岡山電気軌道」をラインナップ。長崎電気軌道、筑豊電気鉄道、都電荒川線、東急世田谷線、伊予鉄道、富山地方鉄道などなど、全国21路線をコンプリートしていく。「路面電車の走る街」は電子化も行う。 なお、本書の主な内容は、「特選沿線ガイドBEST20」と題した沿線名所、イベント、グルメを紹介するコーナーに、「撮り鉄」もうなる「撮影お立ち台スポット」の紹介など盛りだくさん。 先日は出版元の講談社が、「江ノ電で実際に使われていたパンタグラフのプレゼント企画」を発表した。 |
参考サイト: 講談社 路面電車 HP |
館主感想: 路面電車・LRTの存在と活躍が世間にどう受け止められているかということは気にはなります。今回の講談社が時代を見た出版。嬉しい企画ですね。(^_^) |
#765 |
2013.9.9 | ||
広島市 マツダ 車と路面電車との衝突防止実験 |
マツダは9/3、東京大学や広島電鉄などと協力し、路面電車と自動車にセンサーと無線機を組み合わせた安全運転の支援装置をそれぞれ搭載し、出合い頭の衝突事故を防ぐ公道実証実験を始めると発表した。路面電車を対象としたこうした実証実験は世界で初めて。トヨタ自動車もITを活用して渋滞を減らす実証実験を海外で行っており、ITがクルマの安全に果たす役割が大きくなっている。 マツダなどが今月から来年3月まで広島市内で行う実証実験は、センサーによる危険感知と無線による情報交換によって、路面電車の死角になっているようなケースでも、自動車の位置や走る方向などを把握し衝突を防ぐ仕組み。 マツダが実証車両に用意した主力車「アテンザ」は、事故のリスクを最小限に抑える先進安全技術を採用していたが、さらにレーダーやカメラの数を増やすことで危機検知の精度を上げた。同社では「事故のない社会を目指している。今回の実験は安全技術を進化させていくうえで大切な要素となる」と説明した。 |
館主感想: 日本はますます高齢化社会を迎えますね。 時代に合わせ、路面電車・LRTも危険防止技術の進化に真剣に取り組んでいるようです。 |
#764 |
2013.9.2 | ||
大阪府 近畿車輛 LRTをロスで初生産 |
近畿車輛は8/23、米ロサンゼルス郡からLRT・97編成を受注したと発表した。2017〜19年の納入に向けて、初めて海外で生産する予定。世界的にLRTの人気が高まる中で攻勢をかける。 |
近畿車輛が受注したLRTの完成イメージ |
館主感想: 日本のLRT制作技術が、いや鉄道車両の製造技術が評価されての結果だと考えます。嬉しいです。 |
#763 |
2013.7.29 | ||
横浜市 富山市長を招きLRT導入を論議 |
横浜へのLRT導入について議論するフォーラムが7/13、横浜みなと博物館で120人が参加して開かれた。人口減少と高齢化が進む中、中心市街地の活性化の観点からLRTが果たす役割を考えた。 |
LRTなど公共交通の活性化の取り組みを 紹介する森雅志富山市長 |
館主感想: 「横浜にLRTを走らせる会」は古くから活動を開始した団体です。その後の活動振りはよく承知していませんでしたが、この度の会合報告を知り、とても嬉しく思いました。 関連ホームページ:横浜にLRTを走らせる会 |
#762 |
2013.7.22 | ||
関西 KOALA 大阪市交通局再編 意見書提出 |
館主山根は6年前に広島市から宝塚市に引っ越してきて以来NPO法人KOALA(都市創生交通ネットワーク@関西)の世話人を務めさせて頂いています。 KOALAの活動は、京都府・大阪府・兵庫県を中心とした、都市交通改善と実現に関心を持つ市民の集団です。毎月の会合を通じて各種交通関連の課題、改善・解決案討議・取りまとめをします。結論を得ると提案書の形に纏め、関連官庁・会社等に提出し、会談等を経て真意の実現を図っております。勿論、路面電車・LRTもその範疇であり、昨年の「第11回全国路面電車サミット2012 大阪・堺大会」では主要な協力メンバーとして責務を果たしました。 今般当会では「利用者の目線から見た、大阪市交通局の経営改善方策」をまとめ、大阪市交通局、大交労組、大阪市、大阪市議会、大阪府、近畿運輸局、大阪商工会議所、関西鉄道協会、大阪バス協会等々の担当責任者に理事長および役員が意見書を持参して面談し、ご説明しました。 |
7月16日 意見書をNPO法人KOALA森理事長(右)から から大阪市交通局民営化推進室大屋部長(左)に提出す |
意見書の表紙 (内容は18pあるも掲載は省略) |
大阪市交通局の再編に関する意見書 NPO法人KOALA 都市創生交通ネットワーク@関西 2011.07.01 意見書要約 この意見書は利便者(お客さま)目線から見た、大阪市交通局の経営改善方策への提言である。 大阪市の地下鉄事業・バス事業民営化基本方針(案)は将来の財政負担、経営効率化に論点を絞ったもので高く評価出来る。しかし、公共交通政策の根本的な論議やお客さまの利便性から見た問題点の検証がまだ不十分と言える。 1. 公共交通ネットワークによる総合交通体系の構築が必要である。 都市交通機関である、地下鉄、バス、私鉄、タクシー、自転車等の役割分担を把握した、特に地下鉄「幹」とバス路線「枝」の乗継ぎシステム等を考慮した総合交通体系の検討が必要である。 2. 公共交通事業の社会的役割についての検証が不十分である。 公共交通は採算性だけで事業評価することはできない。赤字による事業廃止が及ぼす社会的デメリットについての検証が必要である。また、公共事業が社会全体に果たす役割、社会的便益と費用の兼ね合い、費用便益比の検証も必要である。先ずは、民営化のメリットとデメリットを市民により分かり易く説明する必要がある。 3. 利便者(お客さま)側から見た検証が不十分である。 運賃制度(乗換割引、ゾーン運賃等)の維持・改善、交通結節点のシームレス化、更なるバリアフリー化の実現、新線建設の検討に当たってはミッシングリングの解消が優先する。 |
#761 |
2013.7.15 病気のため22に掲載しました |
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広島市 被爆電車を運行し当時を伝える |
被爆した広島電鉄の路面電車に乗って被爆当時の沿線の様子を聞く催しが7/6、広島市で開かれた。応募した親子連れや高齢者ら約80人が、広島平和記念資料館でガイドなどをしているピースボランティアの説明に耳を傾けた。
同市の市民グループ「2000+7・平和」が主催。今年は6回目で、毎年コースを変えて開催している。今回は「被爆電車」で横川駅を午前9時に出発。広電西広島で乗り換え、午前10時すぎに広電宮島口に到着した。 「宮島沿線の草津国民学校では、9月末までに校庭で207人を火葬したと言われています」「窓から見える海は、網も張れないほどがれきと死体で埋め尽くされていたそうです」。車内でマイクを握った今田洋子さん(69)は、沿線にまつわる被爆当時の状況を伝えていった。 18歳の時に被爆した広島市東区の女性(86)は、左腕にやけどの痕が残る。「被爆直後、100日間寝たきりだったので、知らないことも多かった。原爆がなければ、あんなつらい思いはしなかったのに……」と涙を浮かべた。 |
「ここの小学校は救護所になっていました」 通過時点ごとに、被災状況を説明するピースッボランティア。 |
館主の回想: 幾度かご報告したとおりですが・・。館主は1995年8月6日は中学2年生でした。当日は勤労作業で広島駅北の芋畑に動員されていました。8:10過ぎ、雲一つ無い青空を真東から飛来した1機の米軍B29を見つめていると、黒い爆弾をするっと落としすぐに北方に針路を変針して逃げ始めた。爆弾は頭上を越えて都心に吸い込まれていき見失い、私ども中学生は北に逃げる敵機を手をかざして見つめていました。突然、上空が真っ白になり、顔、手、背中を火傷し地上に打ち倒されて失神しました。数十秒後に目が覚め頭上を見上げたら、紫、青、灰色の原子雲がむくむくと広がりつつあり、その真ん中に真っ赤な雲の固まりが収縮して消えていきました。これが地獄体験の始まりです。 その後の街の様子と被爆者の死を見続けた訳ですけど、長い物語なので省略します。 近年に分かったことですが、私の受けた放射能は100ミリシーベルトくらいらしいです。 東京から広島市にUターンして数年後からは、私も被爆体験の語り部を務めさせて頂きました。「世の中に正義の戦争というものは存在しません」・・・これがいつもの結びの言葉でした。 関連ページ:制作者のプロフィール |
#760 |
2013.7.8 | ||
函館市 市電開業100周年記念花電車運行 |
1913年に北海道内で最初に走った路面電車「函館市電」が6/29、開業100年を迎えた。乗客は減少傾向が続くが、今も市民と観光客の足として欠かせない存在。セレモニーの後、レトロ調の電車を装飾した記念の「花電車」の運行が始まった。
函館市電の前身は1897年開業の馬車鉄道。100年前のこの日、東雲町(現在の市役所付近)〜湯の川(5.8km)で電車の運行が始まり、最盛期の営業路線は17.9kmあった。乗客は1964年度の約4934万人がピークで、マイカーの普及に合わせて減少傾向が続き、2012年度は約553万人だった。乗客の減少で三つの路線が廃止されたが、現在も湯の川〜函館どつく前、湯の川〜谷地頭の2系統(10.9km)が走っている。 同市駒場車庫で行われた出発式で、工藤市長は「人に優しく、環境にも優しい電車を末永く守っていく」とあいさつした。運転士に金の操縦レバーが渡され、花電車を先頭に、ササラ電車や超低床電車など5両が記念運行をスタート。集まった鉄道ファンら約300人が作るカメラの放列の前をゆっくりと出発し、市内を走った。 |
他の市電も行き先表示に祝意を示す | 市電の車内表示も100周年を強調 (写真はいずれも函館市中里さん) |
#759 |
2013.7.1 | ||
名古屋市 市議会が路面電車導入検討へ |
名古屋市議会は6/21の本会議にて、斉藤高央議員が将来の交通計画について個人質問をした。氏の質問に対し、名古屋市田宮正道住宅都市局長は名古屋駅地区と栄地区の連携強化とにぎわいづくりに向け、低床式の次世代型路面電車(LRT)の導入可能性を検討する方針を示した。 市は2011年9月に策定した「なごや新交通戦略推進プラン」で「みちまちづくり」と銘打ち、名古屋の広い道路空間を生かしたまちづくりを進めている。田宮局長はみちまちづくりに対する市民意見を聞く中で、「LRTも併せて伺い、導入の可能性の検討に移りたい」と述べた。 |
館主感想: なんとも素っ気ない情報ですが、考えると、名古屋市の特徴としては広い道路と繁華街一帯については多数の市民移動が現存していますね。特にJR名古屋駅前から栄町・テレビ塔までの地区はそうです。市としても解決策としてLRT建設で対応するのも、市の将来像からフィッティングしていると思いますね。 |