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#699 2012.4.30

大阪府枚方市:
  「ストラスブールの
  トラムを活かしたまちづくり 講演会」  開催


 大阪府の北部枚方市にて1998年に産声を上げた枚方・LRT研究会は、通常の団体のように自市にLRTを敷設するという活動を得意とするのではなく、一般論としての近代都市の装置としてのLRTを勉強するという得意な活動を長く継続している団体のようです。
 そういった主旨から毎年LRTに関連した講演会を主催し衆知する活動を継続されています。今年はビジネスコンサルタントのお仕事で仏ストラスブールに1998年から10年間在住し「トラムとにぎわいの地方都市 ストラスブールのまちづくり」の著書もある ヴァンソン藤井由美氏に講演をお願いするそうです。


2012年度LRT特別講演会

 ストラスブールのトラムを活かしたまちづくり
 −政治のリーダーシップ・人々の暮らしを語る− 



●日 時:2012年5月12日(土) 午後2:00 〜4:00 

●場 所:ラポール枚方(枚方福祉会館)
        大阪府枚方市新町2−1−35
         Tel  072−845−1602
        (京阪本線枚方市駅北口から徒歩3分)

●テーマ:ストラスブールのトラムを活かしたまちづくり
   −政治のリーダーシップ・都市のダイナミズム・人々の暮らしを語る−


      講師  ヴァンソン藤井由美 氏
               
  藤井さんの著書

●参加費:無 料

主催者と問い合わせ先:
        枚方LRT推進会 (HP)



#698 20011.4.23

堺市 第11回全国路面電車サミット2012in堺 開催予告編


今年の路面電車サミット開催はご存じ阪堺線の堺市グループが引受けられましたが、このほど11/16〜/18の3日間に開催することが決まりました。
 同会へは全国から参集されますので、本日は出席者のご都合を検討して頂くための速報を掲載します。 後日詳細が判明次第確定版を掲載します。

  

  第11回全国路面電車サミット 2012 in 堺
        ー開催予告編−


●日 時:2012年11月16日(金)〜18日(日)

●開催場所 
  ■第1日: 大阪市住之江区住吉大社吉祥殿 
           (難波発南海本線住吉大社前、 阪堺線住吉鳥居前)

  ■第2日: 堺市総合福祉会館 
   
        (難波発南海高野線堺東駅降車)

  ■第3日:
 未確定
  ■関連イベント: 未確定

●参加費:無 料

●主 催:全国路面電車サミット2012大阪・堺実行委員会

●参考ホームページ: RACDA大阪・堺 



#697
2012.3.26

独ライプチッヒ 自家用車族を対象に路面電車無料キャンペーン


ドイツ・ライプチヒ市(Leipzig ベルリン市の南約100km)ではこの4月に、公共交通機関が一丸となり、自家用車で通勤する人々を対象にバスや鉄道、路面電車の乗車料金を4日間無料にするキャンペーンを実施している。

 10日始まったこのキャンペーンは、ガソリン価格の高騰、交通渋滞、温室効果ガスの排出などの問題を抱えた車での通勤をやめ、今後は「より優れた交通手段」へと移行するよう推奨するもの。

 ライプチヒ交通サービスの責任者は、「われわれは真の代替手段を提供できる。車を家に置いて、公共交通機関を利用して欲しい」と話している。

気が狂いそうなガソリン価格など忘れよう――切り替えの時が来た」と銘打たれたキャンペーンでは、車の所有者とその家族は自動車登録書を提示すればバスや鉄道が無料になる。

 ドイツでは前週、ガソリン価格が過去最高を記録。現在も1リットル約181円と高値が続いている。

ライプチヒ市は人口52万人でザクセン州の
州都ドレスデンをやや上回る州最大の都市  

館主感想 
 日頃考えていることですが、日本民族を国際的に比較すると、「一つの流れに偏り、集中する。多面的に考えない」事が特徴だということです。今回の原発事故でも「想定していなかった」と当初説明しましたね。実は同一形式の原子力発電所を輸入したスイスでは、万一を考えて「何日でも稼働できる別置き非常電源を
後年増設した「爆発事故があると炉内に入れないので、ブロウ弁を炉外から手動で操作できるよう後年改造した」という情報を読みました。日本人との性格の差が出てますね。

 実は都市交通も日本はクルマ一辺倒の国民的思想に圧倒された感で、路面電車を残す都市は僅少ですし、再建設都市も新規建設都市も欧米に比べ2周遅れ(=20年)になったと考えています。このライプチヒ市の小さな記事はとても心に刺さりました。 皆さんは如何でしょう?



#696
2012.4.9

堺市 阪堺線 LRT新車の外観・関連図と仕様をご紹介


昨年8月、堺市竹山市長は大阪市南部と堺市を結ぶ路面電車「阪堺線」を2013年度から1編成で運行する予定のLRT車両の導入経費として9700万円を負担すると発表しました。

市は同月の定例市議会に、車両設計経費1900万円と、軌道を強化するための改修費7800万円を盛り込んだ一般会計補正予算案を提案しました。

その節の情報では新車両の導入には軌道整備費などを含め約6億2千万円が必要となる由でした。

この度の新情報では、既にLRT新車1両がアルナ工機になされており、納期は平成24年度中とのことです。価格等の詳細は不明です。

 では阪堺線LRT新車の3面図と仕様をご紹介。下記をクリックしてください

        阪堺電軌鉄道 低床式車両 画像・三面図・諸元




#695
2012.4.2

鹿児島市 港への路面電車新路線案 5ルート案が浮上


観光活性化へ向け路面電車の新路線開設を目指している鹿児島市は、五つのルート案を明らかにした。各ルートとも種子・屋久高速旅客船ターミナル、商業施設ドルフィンポートなどを経由し、観光地への交通ネットワークの充実をめざす。2014年以降の着手を見据えている。

市は今年度は、県などの意見を聞き、叩き台として設定した9ルートの中から、利便性や回遊性に優れた5ルートを選定した。

                 (map: 読売新聞)

ルートには周回ルートと高速船ターミナルなどで折り返すルートとでなっている。走行距離は1.2〜2.4kmで、軌道敷設やホーム整備、車両購入費などは30億〜42億と試算。用地補償地などは試算していない。

市交通政策課によると、2012年度は国、県などを交えた検討委員会で複数ルートの組合せをも含めて検討し 2,3ルートに絞り込む。13年度は市民、学識経験者等を加えた委員会で基本計画を策定。14年度にも着手する。12年度の一般会計当初予算案に調査費として511万円を計上している。

館主感想 
鹿児島市電といえば、南国都市の路線として先進的な芝生軌道化を完成させて、路面電車の使用価値を向上させ、結果は国土交通省大臣賞を受賞したLRT先進都市ですね。LRV導入にも積極的です。

ご参考までに鹿児島市電の旧掲載ルート図をお目に掛けましょう。





#694
2012.3.26

富山市 富山大学構内周辺への市電延伸案浮上


富山大学は大学近傍の市内線路線の延伸を富山地鉄に求めたところ、地鉄側も、延伸費用負担と収益性が見込めるなら前向きに受け止めると表明した。

延伸を求める理由として、現在の電停は大学正門の300m手前にあり、大学関係者からは不便を指摘されている。

延伸案は、現在の終点「大学前から」西に進み大学手前の交差点を左折して、県営富山球場を左に見ながら南下、県営陸上競技場を回り込む形でさらに左折しスポーツ広場までL字形に約1km延ばす。

大学で昨年9月に開かれたフォーラムで、森富山市長と遠藤学長との間で話題になったことがきっかけで論議が盛り上がった。その後大学側は学内で検討を重ね、県や富山市、富山地鉄といった関係機関へ、正式に市電延伸を要望することを決めた。

1月末には地元住民に延伸構想を説明。2月中旬には富山市の神田副市長らを招いてLRTの延伸をめざすフォーラムLRTを富山大学へ!!を開くなど、延伸実現に向けた活動を本格化している。


館主感想 
この案も富山市の森市長との相談ずくの様子ですから、実現の可能性があるかも。要は大学とスポーツ施設という社会性と収益性との兼ね合いでしょうね。



#693
2012.3.19

富山市 セントラムにてスマートフォン活用実験開始


富山地鉄市内線のセントラムを使用して、路面電車内でスマートフォンの技術を活用し、街なかのにぎわい創出に役立てようと実験を行っている企業と大学の共同研究チームが、3/18中心市街地での調査より開始された。

富山市のグランドプラザで調査を実施したのは富山市に本社を置く インテック先端技術研究所と富山大学大学院理工学研究部メディア情報通信研究室の共同研究チーム。

3/18は路面電車・セントラムの現在位置がスマートフォンに表示されるシステムなどを道行く人に体験してもらい、画面の動きや使いやすさについて学生たちがアンケートをとった。

共同研究ではこれまでに、実際の風景を写した映像に情報をデジタル合成する「AR(拡張現実)技術」を活用し、スマートフォンのカメラ機能で車窓の風景を見ながら街なかに隠れたキャラクターを探すゲームも開発されている。 セントラム運行状況をリアルタイムにスマホへ提供や、現在地から最寄り電停への経路を案内する経路ナビゲーションシステムの実験も行われる予定。

3/22以降セントラム車内に独自に開発したデジタルサイネージ(電子看板)が設置され、沿線広告が運行位置に合わせてタイムリーに表示される。発信情報は協力3組織のものに限定されるが、区間に応じた広告をどのようなタイミングで表示するのが有効か、検証されるという。

この研究と調査は国の補助を受けたもので、インテックと富山大学は新年度にも一部実用化を目指することを目標としている。

スマートフォン活用実験の様子


館主感想 
いやー。LRTも時代に合わせて進化していくのですね。
一方Apple社の力量を感じ取ります


#692
2012.3.12

徳島県 デュアルモードビークル DMV を
      徳島−高知間にて実証運行


徳島県では線路と道路を走る新式車両デュアル・モード・ビークル(DMV)の実用化に向けて動き出した。利用が低迷する四国南東部の公共交通の活性化策として両県などが導入を目指し、2/10〜2/12には試乗モニターを乗せての実証運行も行った。実用化されれば世界初となるDMV。

DMVはJR北海道が平成16年に開発した新型車両。道路はバス走行、線路は鉄製車輪と後輪タイヤで走る。車体前部は「ノーズ」が突き出た形で、ノーズ内部に鉄道用車輪が格納されている。

現在はJR北海道などが導入を目指しているが、四国でも徳島、高知両県と、両県を結ぶ阿佐東線の沿線自治体などでつくる阿佐東地域公共交通懇話会が、公共交通の活性化策として導入を検討。線路の改良工事などを進め、JR北海道から車両を借り、2月10〜12日には徳島県海陽町などで実証運行を実施した。

実証運行に出発するDMV。徳島県海陽町にて

レイルに乗ったDMV。JR北海道での状態。

第1便には飯泉知事をはじめ、JR関係者、徳島・高知両県議らが乗り込み、地元住民や小学生らに見送られ出発。コースは宍喰駅から道路を走ってJR牟岐駅まで行き、牟岐駅からJR、阿佐海岸鉄道の線路を走行。その後、阿佐海岸鉄道の宍喰車庫で線路から降り、再び道路へ戻って高知県東洋町の観光施設「海の駅」へ立ち寄り、出発地の宍喰駅に帰るという設定だった。
 (DATA:SankeiBiz)

車内は細い通路を挟んで2人掛けと1人掛けのイスが並び、定員は29人。バスとしては法定速度で走行、JR線路は時速60キロ、阿佐海岸鉄道は同65キロで走った。道路は悪路のせいか、よく揺れたという印象。30分走って20キロ離れたJR牟岐線の牟岐駅に到着した。

ここで線路沿いの道から駅敷地内へ入り、バスから鉄道車両に“変身”。車体前部から鉄道を走る車輪が下りてくる「モードチェンジ」が行われた。これに先立ち、バス運転手からJR運転士へ運転者が引き継がれ、線路閉鎖監督者も乗り込んだ。

進行後は普通の列車感覚で車窓からの風景が広がった。乗り心地はよく、「ガタン、ガタン」という鉄道ならではの体感音も。運転席の方を見ると、JRの制服を着た運転士がハンドルを握る見慣れない光景。同乗者の高知県議は「バスは揺れたが、鉄道は快適。ぜひともレールのつながっていない高知東部とつながってほしい」と話した。

8年ほど前に北海道で乗ったときと比べると、乗り心地は格段に向上した」 立ち寄った東洋町の「海の駅」で報道陣の取材に応じた飯泉知事は、こう感想を述べた。

館主の感想:
 DMVといえばもう8年前になりますか、JR北海道が開発に力を入れて試験車両を製作し運行実験を進めていました。しかしその後情報は知らず忘れていましたが、その期間に関係者は改良を計り、静岡、熊本、岐阜のローカル線でテストを続けていたようですね。
 バス運転手と鉄道運転手の交替や、駅ホームのDMV対応等、難しいこともありますが、逆に今は東日本大地震で被災した鉄道の再建に有力な機材としてのチャンスでもあります。注目しましょう。


 参考ニュース: 北海道 デュアルモードビークル DMV 開発情報
                                (2004.4.10)



#691
2012.2.5

大阪府 46年ぶりに路面電車復活を検討


大阪府が大阪市中心部で路面電車の復活を検討している。近鉄大阪阿部野橋から南海難波までLRTを走らせ、買い物客や観光客の利便性向上を狙う。市と調整し、3月末にまとめる都市構造の見直し案「グランドデザイン・大阪」の骨子案に盛り込み、民間から事業者を募る方針。早ければ道頓堀開削400年の節目に当たる15年中の開通を目指すとしており、構想がかなうと46年ぶりの復活となる。

 大阪市内では1903年に市電が開通し、最盛期には市街を縦横に結んでいた。しかし、地下鉄網の整備などに伴い69年3月に全廃。現在は阿倍野区や住吉区などを走る阪堺電気軌道の上町線と阪堺線の一部に路面電車の区間が残っている。

 府の構想では、大阪阿部野橋からJR天王寺駅西側を北上し、天王寺公園(天王寺動物園含む)を北西方向に横断。通天閣の北側を抜けて堺筋の日本橋付近を北進し、難波駅に至る約3キロのコースを取る。阿部野橋以南については、住吉方面へ延びる阪堺上町線への乗り入れも想定。料金は区間内均一で100円程度とする。

 府は今年に入って「グランドデザイン・プロジェクトチーム」を作り、大阪市街地の大規模な見直しを検討。難波や日本橋と天王寺、阿倍野の各エリアをひと続きの商業地として更に発展させると共に観光客の足としても売り出したい考えだ。

 府は40年後をめどに御堂筋の緑地化も目指しており、将来的には難波から梅田まで延伸して緑地の中を走らせることも検討。府関係者は「大阪の魅力を存分に楽しむための身近な交通機関になってくれれば」と期待する。

 阪堺電気軌道に対しては、3月の骨子案がまとまった後に乗り入れが可能か打診する方針。

大阪府が想定するLRTの路線(阿倍野〜南海難波)

館主感想 
久しぶりのスカッとしたLRTニュースです。それも橋下市長旋風で全国的に話題を呼んでいる大阪市とタグを組む大阪府の発案というから、更に愕きです。あの橋下大構想の一環かも知れないのでじっと見守ることにしましょう。