#488
2008.6.19

北京市 前門大街にて路面電車を復元


北京市の故宮博物館(現在の正式呼び名は国立故宮博物院)と故宮博物館と天安門広場から南に延びる前門大街は歴史的な商店街であったが、近年は人口過密とスラム化にて荒廃が進んでいた。市と商工会は北京オリンピックに合わせて1920年代の街へ復元を計ったが改修工事もほぼ終わり公開された。

復元街路は840mほどで、通り全体に敷石を敷き、1966年に運行を停止した路面電車を42年ぶりに復元し走行を始めた。投資額は1400億円。観光の新名所として期待されている。

場所は北京の一等地。多くの人の目を引きつけインパクトを与えるであろう
(有名な天安門広場を中心とした地図です。 天安門の北側には
旧王宮の紫禁城今は故旧博物院の広大な敷地が広がります。)

前方は正陽門 大通り両側に1920年代の
街並みを再現した商店街が並ぶ
           (Photo:佐々木学氏)
復元した街並みの様子
左は北京ダックの老舗「全聚徳」
          (Photo:林いこう氏)
トラムは鐺鐺車と呼ばれ、外観はレトロだが、「ウルトラ・コンデンサ(電気二重層コンデンサ)」に静電気エネルギーを蓄えて動力とするため架線を必要としない、ハイテク車両。

館主感想:
路面電車の復元をした前門大街の位置を調べて愕いた。この大通りは北京市中心部の第一級の大通りではないか? それが荒廃したとは日本的には想像できない不思議な出来事である。

そこで今回は世界の路面電車ニュースと言ってもLRT路線新設といったものではなく、あの北京市にて都市の街復元活動の一部として路面電車が取り上げられたという情報として取り上げた。当館としては肌の違うものがあるが、これもいつかは「北京市でもLRTを」と気が付く日が来るかも知れぬと想像し解釈した。


それと復元したトラムは実はウルトラコンデンサ製とは、それはそうでしょう。オリンピックを開催する現在の中国ですから技術はハイテク製にするのは当然でしょうね。(^_^)



#487
2008.6.13

札幌市ほか 全国各地で路面電車まつり実行


1995年は日本における路面電車営業開始100周年に当たる。そこで第2回路面電車サミット '95 in 広島にて路面電車まつりの日を制定し、路面電車愛好団体と事業者との共催にて全国一斉に関連行事をすることが決まった。月・日を決める候補としては@東京上野で開催された第3回内国勧業博覧会で日本最初の電車が運転された日・・・・明治23年(1890年)5月4日 A京都において日本最初の路面電車が営業開始した日・・・・明治28年(1895年)2月1日  B数字の読み替えa)市電の日…4月10日 b)路電の日…6月10日

当日の議論では京都市の最初の路面電車営業開始日案が有力であったが、季節が2月では特に北の都市は厳しいということで結局6月10日となり、全国的な共通イベントを実施する日として決まった記憶がある。

今年も全国各地では札幌市、函館市、東京都、豊橋市、堺市、岡山市、広島市、長崎市にて実施された。

札幌市電8522号 先頭には記念ロゴ 側窓には
6月10日は路面電車の日・環境に優しい市電を
利用してください
と掲示してある。
             (Photo:札幌宮崎さん)
函舘市電では本物のコントローラを使っての、
TrainSimulator。説明文が興味深い。「函館出身
の桜田大輔さんが開発した電車でGO!です」
            (Photo:中里俊之さん)

さすがは広島電鉄のミニ電車。毎年少年少女の
夢を叶えるべく最新型電車が用意されている。
           (Photo:石崎達也さん)
長崎電軌の今年の出し物は「明治44年(1911年)製
の木造電車168号を記念運行した。168号は福岡市
の九州電氣軌道でデビュー。その後北九州市へ。
58年に長崎電軌が譲り受けた。 (Photo:長崎新聞)

           関連ニュース:第2回 路面電車サミット '95 in 広島 



#486   08.6.9 ・

福井市 第9回全国路面電車サミット2008福井大会の行事内容


今年の福井大会の日程は10月との予定企画が公表されています。福井大会の特徴はプレサミット企画があったことで、みんなで考えよう福武線の標題にて既に5月25日、予定通り実施されています。そういった経緯なので、たいへん力の入った福井大会になると期待されます。  今回の発表はまだ企画的であり変更が出る可能性がありますが、まずはご紹介しましょう。

日 時・場 所 時   間 内    容
1日目
10月17日(金)
 AOSSA(アオッサ)
 県民ホール
 JR福井駅東口正面
10:00〜12:00

13:00〜16:00
1.まちづくりセミナー.

2.サミット講座 (LRT法制度と最新LRT技術)
2日目
10月18日(土)

 会場は3箇所にて

9:30〜11:00
1.福井大学 バッテリートラム実験公開
  開催場所:福井鉄道福武線西武生駅
13:00〜17:00 2.LRTセミナー 会場:繊協ビル8階ホール
  ・福井の路面電車事情について
  ・世界のLRTやトラムトレインの画像・映像による紹介
  ・全国の路面電車の最新事情と成功事例
19:00〜 3.歓迎レセプション 福井商工会議所内レストラン
3日目 10月19日(日)

  AOSSA内
   会議室
   ホール
10:00〜12:00


13:00〜16:00
午前
1.全国路面電車愛好支援団体協議会総会
2.講演会 (演題未定)
3.サミット会議
   会議全国の愛好支援団体の意見交換、情報交換
午後
4.福井からの文化発信
5.LRTフォーラム
   LRTを活用してまちづくりを進めている自治体の
   代表の方においで頂いてお話を伺います
6.サミット宣言

 関連イベント

     ○17日〜19日予定
       全国路面電車愛好支援団体ブース 会場:AOSSA1階 アトリウム

     ○18日〜19日予定
       世界のLRTパネル展 会場:AOSSA1階 アトリウム
       えちぜん鉄道・福井鉄道乗車イベント (1日フリー記念切符を発売。フリーツアーがお薦め)
       カーフリーデー福井
       ハチドリ計画

     ○19日予定
        カーフリーデー環境ツアー
        『このまちと〜まれ2008』 (福井駅周辺)

過去の路面電車サミット記録集ページ:↓をご参照ください

以上が頂いた内容です。今後企画変更や新情報が発生するたびに掲載します。
あくまで私見ですが・・・、日数も3日間と丁度良く、参加して新知識を得たり、新旧の方々に出会って談笑できるかと思うと楽しみです。



#485 2008.6.3

浜松市 LRTワークショップ開催


浜松市では浜松都市環境フォーラムが中心となり先年LRT路線構想図、中心市街地基本計画図、浜松駅北口広場へのLRT乗り入れ計画等の意欲的発表を行った。以来LRT研究部会も組織され、この度研究会としてLRTワークショップが開催されるので活動の一端としてご紹介。

  

      −LRTワークショップのうち・・・−
 「LRTの導入が浜松市中心市街地の車両交通に
    与える影響の予測」


●日 時:2008年6月13日(金) 19:00〜

●場 所:浜松まちづくりセンター 2階アトリエ 
         (浜松市中央一丁目13−3)

●プログラム:
 @都市交通デザイン研究会立ち上げ後の状況と課題について 

 A講 演: 「LRTの導入が浜松市中心市街地の車両交通に与える影響の予測」
          講 師 齋藤 粛(すすむ)氏 (浜松大学非常勤講師・元教授)

●参加費:無 料

●主 催:浜松都市環境フォーラム

●連絡先:浜松都市環境フォーラム 内田宏康
        TEL053-448-7119 FAX053-448-7164
        E-mail wbs02606@mail.wbs.ne.jp

          関係サイト: 浜松都市環境フォーラム



#484 2008.5.28

鹿児島市・つくば市・土浦市・高松市・富山市
  環境モデル都市にLRTで応募


鹿児島市・つくば市・土浦市・高松市・富山市の5市は、国が募集している二酸化炭素削減に取り組む市町村に国が財政支援をする「環境モデル都市」募集に対応して、LRT導入を採り入れた企画案で応募した。提案には内閣官房が選定し、7月頃発表する予定。

鹿児島市の案は@路面電車を生かした歩いて暮らせる緑のまちづくり A低炭素スタイルへの変革 B郷中から生まれる「コミュニティエコ」の推進 C環錦江湾「水と緑のハーモニー」の創成など市電敷地の緑化との取組もアピール。
          環境モデル都市への応募について「選定されれば、さらなる情報発信が期待できる」と話す森鹿児島市長
          (南日本新聞)

つくば市は、@LRTの建設 A幼稚園、小学校で環境教育推進など B02年の一人当たり二酸化炭素排出量を30年には半減

土浦市では@トロリーバスの導入 Aヒマワリを栽培してバイオマス燃料を採取などを検討していて B03年の二酸化炭素排出量を50年に70%削減目標に

高松市は@導入検討中のLRTと連携したレンタサイクル利用環境の拡充 A太陽光発電の公共施設への設置ほか。

富山市は「公共交通を軸にしたコンパクトなまちづくり」を基本に、LRTネットワークの形成、通勤スタイルの転換なのでCO2削減を目指す。

関連ニュース:鹿児島市電 軌道緑化工事一部完成 (07/4)
関連サイト :首相官邸 「環境モデル都市の募集について」

路面電車・LRTがCO2削減を主体とする環境問題の解決に役立つ本気の話題は初めてでしょう。LRTの建設が地球環境課題に触れてきて時代の遷移を感じます。



#483 2008.5.22

函館市 「第2回函館路面電車まつり」開催


函館市では市民団体が主催して昨年第1回の路面電車まつりを開催しましたが、昨年の盛況に感激し、今年は更に充実・華麗な出し物にするよう工夫をしました。

  

   第2回 函館路面電車まつり


●日 時:2008年6月6日(金)〜6月10日(火) 10:00〜17:00

●場 所:函館市地域交流まちづくりセンター 
    
●ワークショップと展示:
  ・全国の電車写真パネル展 
  ・ゲーム「電車でGO!」 本物のマスコンとブレーキを使用して操作
  ・路面電車にまつわるお宝拝見
  ・ペーパークラフトワークショップ

 
特別イベント
  6月7日(土) 日本舞踊 
 対馬栄子 15:00〜
  6月7日(土)・8日(日) 
   ・「路面電車を謳う」投げ銭ライブ 演奏時間は随時
   ・煎茶道方円流齋藤社中
 10:00〜15:00
  6月8日(日)
   ・巴太鼓ジュニア
 10:00〜
   ・路面電車を語る会 15:00〜17:00
   ・市電一日乗車券スタンプラリー 10:000〜 先着100名
    (購入した1日乗車券にスタンプを押して、まちづくりセンターへ)
  6月10日(火) ハイカラ号見学 10:00〜 函館どっく前

●主 催:チンチン電車を走らせよう会
       NPO函舘市電の熟練工の技を伝える会
       函館市地域まちづくりセンター
  後 援:函館市交通局、函館の歴史的風土を守る会

●問合せ先: 函館市地域交流まちづくりセンター
    0138−22−9700  e-mail::toiawase@hakomachi.com

ご参考に昨年度第1回函館路面電車まつりのショット
会場入口の函館ハイカラ号パネルと
地域交流まちづくりセンター長が運転?
路面電車を歌う(ミニコンサート)
市電ペーパークラフトづくり 函館の風景写真
かっての記念乗車券や備品など 新旧の運転手制服



#482 2008.5.14

米国 ガソリン高騰と路面電車乗客数の相関


わが国ではガソリンの高騰が公共交通利用へのシフトと乗車率の向上に繋がるのではと皆んな考えているだろう。その数値的実証が日本より先に米国で行われた。

U.S.FrontLineによると、ガソリン価格の高騰で、通勤手段をマイカーから地下鉄やバスなどの公共交通機関に切り替える人が全米で増えているが、ボストンでは特にその傾向が顕著なようだ。

 ボストンの地下鉄を運営するマサチューセッツ・ベイ交通局(MBTA)は、今年1月から3月の地下鉄3路線の総利用者数が、前年同期比で9.5%増加したと発表した。

 また、MBTAが運営する公共交通機関全体では、同期間中に利用者数が23万人(6.2%)増加した。この数字には、路面電車の5.6%増、バスの4.8%増、通勤列車の1%増も含まれる。

 米国公共交通協会(APTA)は、ガソリン価格が1ガロン(3.8L)=3ドルを超えると、多くの消費者がマイカー通勤をあきらめて他の交通手段を考え始めると分析する。

路面電車ファンにとって関心のある数値がいちはやく現れた。アメリカではガソリンとはもともと日本の米みたいなものであるから税金は殆どかからないので、従来は1リッター50円くらいの価格ではなかったか。それがごく近時の暴騰のため、3.8Lが3ドル=リッター80円へと60%も値上がりしたら、路面電車乗客数が5.6%増えたという情報である。日本も100円→160円と60%の値上げになっており、果たしてどれくらいの乗客数移動が生じたのであろうか? 

ぜひわが国の当局・路面電車事業者は実績数を調査し、分析・発表して戴きたいものだ。肝心なのは過渡期的数値ではなく、今後の推移予測とLRT路線建設へ繋げる参考数値とすることであるが。



#481 2008.5.11

福井市 プレサミット「みんなで考えよう これからの福武線」


全国路面電車サミット2008福井大会の開催は10/17〜/19に決まりましたが、開催に先立ち福井市の国際交流会館において、全国軌道事業連絡協議会専務理事の中尾正俊氏をお迎えし、プレサミットみんなで考えようこれからの福武線」を開催致しますのでご案内します。

  HP当館よりご連絡:10月の路面電車サミットの詳細は近々掲載します。

  

  −路面電車サミット'08 プレサミット−
  「みんなで考えよう これからの福武線」


●日 時:2008年5月25日(日) 13:30〜16:00

●場 所:福井県国際交流会館 地下大ホール 
      (福井市宝永3丁目 福井鉄道福井駅前電停・JR福井駅より10分)


●プログラム:
 ■第1部 講演: 「LRTが街を変える・広島電鉄の挑戦」 
        中尾正俊氏 (広島電鉄(株)常務取締役・電車カンパニープレジデント)
 
 ■第2部 ディスカッション: 「福武線の再生計画を考えよう」
    アドバイザー 中尾正俊氏 (全国路面軌道連絡協議会専務理事)
             川上洋司氏 (福井大学大学院 工学研究科教授) 
    ガ イ ド    内田桂嗣氏 (ふくい路面電車とまちづくりの会会長) 

●参加費:無 料

●主 催:第9回全国路面電車サミット2008実行委員会

●問合せ先: 
    0776-25-7968 (ふくい路面電車とまちづくりの会・ROBA・担当高橋)