#374   06.9.4

広島市 「被爆電車への想いを語る会」が開催された


被爆後も直後から市内を走り続けた広島電鉄の654号が遂に引退し、7/24広島市交通科学館に寄贈し永久展示儀式があった。同館ではこれを記念し8/31に同館にて「被爆電車への想いを語る会」を開催した。

語り部達は50人の市民を前に被爆電車への想いを披露した。原爆破裂時、当時広電家政女学校の学生で運転士だった藤井照子さん(78)は、「原爆炸裂時、私は広島駅電停にて電車を発車をしようとして1ノッチに入れたところでした。瞬間パ〜ッと光ってすぐに車内は塵埃で真っ暗になりました。てっきりサーキットがショートしたと思い、手探りで探し、スイッチを入れ直したが直らない。真っ暗な車内を車掌さんに連絡しなくてはと思い通路を歩いたら、モータ上の床板が吹き飛んでいて脚を踏み外し、床下に落ちてしまった。やっと車外に這い出てから爆弾にやられたのだと気が付きました」

戦後S22年に入社し、車両保守に当たった三浦正行氏(76)は先輩に聞いた話として「爆撃後の社員の心境は『とにかく電車は走らさなければ』という一心で寝食を考えず頑張り、己斐(西広島駅)から天満町まで3日間で単線にて走らせることができた。が、そこから先は、資材は無いわ、重なる水害も発生したりで、徐々にしか復興できなかった。電車が己斐から広島駅まで単線でやっと全通できたのは10月に入ってからだと聞きました」

街中で生まれ育ち電車通学も経験した山根政則さん(74・当ホームページ館主)は、「児童の頃から電車が友で、当時はダブルルーフと2本ポール&安全ネット式です。運転台はオープンデッキで風は吹き抜けの車両のみでした。その後全外扉方式の単車が登場し、昭和17年に650形出現した当時はピカピカ全扉型のボギー車なので、その折りの感想は今で言えばグリーンムーバーmaxに当たる新型車のように感じました。私は原爆投下時には広島駅近くで被爆し火傷を負いました。その後日街中に出かけたとき、骨組みだけになって道路からよけられた被爆電車を見かけたときは、とても憐れ・無念で、戦争への怒りがこみ上げてきました」と証言。

これら証言は後日主催者広島高速交通(株)の手により冊子に纏められ関係者に配布の予定とされている。
当日講演会の様子        (Photo:中国新聞より)

    参考ページ:原爆被爆電車651号資料と広島市交通科学館にて展示式
      〃    :広島電鉄記念車両 100形復元車&原爆被爆電車651号


#372   06.8.28 ・

長崎市 第8回全国路面電車サミット長崎大会の行事内容公表


今年の長崎サミットの日程はすでに公表されていましたが、行事内容も決まったらしく、このほど各地愛好団体に開催内容が送付されてきましたので、要点をご紹介します。

日 時・場 所 時   間 内    容
1日目
10月20日(金)
 

 ホテルニュー長崎
13:00〜18:00 午後 受付
 1.開会式典
 2.基調講演:深澤 淳志 氏
    (国土交通省 道路局 企画課 道路経済調査室長)
 3.パネルディスカッション:
    「長崎における路面電車の現状と課題」
 4.路面電車愛好支援団体報告
 5.路面電車愛好支援団体協議会総会
  
   夜:歓迎レセプション (18:30〜20:00)
2日目
10月21日(土)

 
 NCC&スタジオ

 

10:00〜17:00




16:30〜18:00
午前 浦上車庫見学会

午後 
 1.基調講演:「LRTの整備について」
    梅田 春実 氏 ((社)日本旅行業協会理事長・前鉄道局長)
 2.全国路面軌道連絡協議会報告
   ・「富山ライトレールについて」
      笠原 勤 氏 (富山市助役)
   ・「全国路面軌道連絡協議会の現状について」
      中尾 正俊 氏(広島電鉄(株)電車カンパニープレジデント)

 3.フォーラム:「公共交通の連携と街づくり」

 4.サミット宣言および閉会式典
3日目 10月22日(日)

  長崎市内
10:00〜16:00  長崎市内 スタンプラリー (一部有料)

問い合わせと参加申込サイト:第8回全国路面電車サミット長崎大会実行委員会

  参加費は無料ですが、歓迎レセプション(会費7,000円)や、議事録等は有料となります。又、サミット開催期間中通用の3日間電車フリー 乗車券を会場受付でのみ販売する予定です。

過去の路面電車サミット記録集ページ:↓をご参照ください

以上が頂いた内容です。あくまで私見ですが・・・、日数も3日間と丁度良く、参加をして新知識を得たり、新旧の方々に出会って談笑できるかと思うと楽しみです。(^_^)



#371
2006.8.23

札幌市 8月19日に札幌市電フェスティバルを開催した


全国的には路面電車まつりは6月10日中心に開催ときまっているが、札幌市ではよさこいソーラン祭りの重なるためか、8月19日に市電フェスティバルと銘打って開催された。 (以下、札幌市在住MIYAZさんの報告。(写真も))

「イベントの会場として、電車庫とその隣のグラウンドを使用して催されました。
市電車庫では普段一般人が立ち入ることのできない車庫内(というよりも工場内か)が一部公開されておりました。
方向幕や車輪など、車両の一部といえるものの展示もありました。

車両の公開もなされておりましたが、ささら電車も一両その中にありました。
ささら電車は夏季は稼動しないもので、冬季の稼動中でも結構見ることが難しいものなのか、公開車両の中で一番人気だったようです。 実際にささらの回転の公開もありました。

グラウンドでは縁日などが行われ、市電関連のグッズ類の販売も小規模ながら行われておりました」

       
札幌市電のコースをおさらい 今,延伸運動がある イラスト付き看板

子供さんの喜び 構内車両部にて 車庫内も開放しましてご覧の通り
ささら電車はさすがに関心の的 隣接グランドでは市営交通オリジナルグッズ
の販売やフリマも開催   奥の建物が車庫

関連サイト:札幌交通局



#370
2006.8.20

首都圏シンポ 池袋LRT実現に向けたビジネスプランコンテスト


池袋で活動する路面電車とまちづくりの会が、昨年10月の シンポジウム以来のちょっとユニークな発表会をします。興味深い企画で間もなく開催です


池袋の路面電車とまちづくりの会 第6回シンポジウム

 「池袋LRTビジネスプランコンテスト」 入賞者プレゼン  



■日 時:2006年8月26日(土) 14:00〜16:00 (親睦会16:00〜)


■場 所:サンシャインシティ文化会館  5階特別ホール501号室 
                (会場案内図はこちら)
      
●内 容

 1:池袋LRT実現に向けたビジネスプランコンテスト
  • 入賞者プレゼンテーション
  • 各賞発表・講評(ゲスト 高野豊島区長ほか)
 2:富山ライトレール視察報告

●シンポ参加費: 一般1000円  池袋の路面電車とまちづくりの会会員無料
●親睦会参加費: 一般:3000円  会員2000円
             
(当日、年会費3000円の会員申込みもできます)

●申込先: (財)としま未来文化財団 
mimizuku@t.toshima.ne.jp
          (氏名、シンポ・親睦会の出欠を明記下さい)

●詳細のサイト:
 (株)ライトレール

        参考ブログ:http://ar.tea-nifty.com/gifu/cat4239646




#369
2006.8.18

広島市 「最近のLRT導入取り組み」 報告会


日本都市計画学会中国四国支部平成18年度第2回都市計画研究会

 「LRT導入取り組みと市民運動について」報告会  


今回はLRT導入制度に関連し、国と中国地方の取り組みについて運輸局鉄道部長から、諸制度・それと市民運動の実相について皆さんご存じ岡さんからの報告です。


日時:9月9日(土) 14:00〜17:00
 

●場 所:コンフォートホテル広島 2F会議室 広島市中区小町 中国電力本社北隣接
                
                 広島電鉄宇品線中電前下車1分

●報告1:国および中国運輸局におけるLRTの取り組み(仮)
                              中国運輸局鉄道部長 村田 義明 氏

●報告2:LRTを巡る諸制度と市民運動 (仮)
                路面電車と都市の未来を考える会(RACDA)会長 岡 将男 氏

●主催者:日本都市計画学会中国四国支部  




#368
2006.8.9

広島電鉄 「原爆ドーム前」広巾バリヤフリー電停完成


広島市都心に存在する平和希求のシンボル 世界遺産 原爆ドームは毎年数十万人の来訪者を迎える。日本各県や外国から来る来訪者・観光客には路面電車は確実な道案内として利用者を年中見かける。惜しむらくは、電停の幅が狭く不便を掛けてきたことである。
広島国道事務所は国道54号線の改良として電停の高規格化に乗りだしてきた。嚆矢は2000年5月の鷹野橋電停新設で、以来バリアフリー電停が各所に新設され、この原爆ドーム前が9ヶ所目の新電停として、原爆記念日の直前にやっと誕生した。新電停は車椅子も回転できるし、スロープもゆっくりしており段差もない改良型になった。

電停の位置関係。8月6日の記念日には式場の平和公園に
通ずる全電停(印)に社員が配置され、誘導と安全に努める

       
2006年8月6日被爆61周年記念日の世界遺産 原爆ドームの様子 大勢の来広者が見上げている。
右は公園内にある原爆の子の像 被爆した佐々木禎子さん(12才)は病床で千羽鶴を折っていた。
白血病で病死した彼女を記念した像で、当日も遠くの方々が千羽鶴を携えて多数来訪し奉呈した。

完成した原爆ドーム前電停 ドームを囲む樹木の左後ろにドームの頭頂がのぞく。新電停はバリアフリー対応。ゆっくりした改良スロープを上り、電停巾も数十センチも拡幅されて車椅子対応型になった。 この電停は世界からの訪問者が下車する。新設された案内は日、英、韓、中国と4カ国語が同寸記載の国際型電停。 左の電車路線案内図、近辺案内図も勿論4カ国語 (M10は宮島線10番電停)
被爆の記念日には日本各地からはもとより外国からの旅行者が多数参加する。旅行者にとっては路面電車はすごく判りやすく安心で利用者が多数。
上り電停の向こうは広島カープ球場で照明灯が。
下り新電停の様子。巾が広くなり車椅子でも回転できる寸法にしてある。また横棒式の簡単なベンチが東西2ヶ所に設けられている。窓はたいへん広く、南は原爆ドーム、北は市民球場で明るいムードだ。

館主感想:
広幅電停化に努める広島市+国道事務所でありますが、やっと原爆ドーム前が改善されたのは嬉しいことです。但し椅子ですが、鷹野橋や紙屋町の電停には跳ね上げ式の座れる椅子があったのに、ここでは写真のような寄りかかり式の簡単ベンチのみになりました。これは無いよりましだがお尻が痛くなるデザイン。これだけは残念で、後日のデザイン改善を期待します。

私事ですが昭和20年8月6日広島市内で被爆・負傷した身としては、8月6日が来るたびに辛い一日になります。今年も儀式に参加しましたが、戦争は絶対いけない、平和の追求を誓いました。 

話は戻るが椅子の不具合を愚痴るのは被爆者が加齢してきた故でしょう。



#367
2006.8.1

堺市 「世界のLRT、日本のLRV」 写真展開催


今、LRT東西線の新規建設計画を巡って注目されている堺市。その都心の市役所にて私たちの仲間がLRT、LRVの写真展を開きます。関西地区居住の方々、都合の付く方はぜひご覧下さい。見ることで応援しましょう。


   「世界のLRT、日本のLRV」写真展        


堺市では、東西方向にある主要駅を結節し、都心地域のまちづくりや沿線にある開発プロジェクトを支援・促進するため、LRT による東西鉄軌道計画に取り組んでいます。そこで、LRT に関してより理解を深めていただくため、LRT の解説パネル展示や、実際に欧米で活躍するLRT、日本で走っているLRV の写真展を下記のとおり開催します。

なお、この写真展は東京都および豊橋市の開催に続き、関西で初めてとなります。今後は10月に長崎市でも開催される予定です。


日 時:8月1(火)〜8月10日(木)、9時〜17時
 

■場 所:市役所 高層館1階 ロビー
            本  館2階 市民交流ギャラリー
 
       ※無料

■展示数: 写真・パネル 約60枚

■主 催: さかいLRT研究交流センター)
          堺市堺区甲斐町東2-1-10
           TEL/FAX 072-222-6202
           URL http://homepage2.nifty.com/sakai-lrt-sandai/
 
■写真提供:宇都宮浄人、西田敬、服部重敬、堀切邦生、横尾矗
 
■パネル提供:(財)豊田都市交通研究所
           日本でLRV を導入している軌道事業者   

「緑の中で」 ストラスブール 撮影:服部重敬