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#741
2013.2.25

番外編 広島市 JR可部線 廃線2駅復活 JR初  


当館の記事は「路面電車」「LRT」関連の記事のみ掲載する専門ホームページで、16年間この原則から外れた記事を掲載したことは記憶にありません。

それが、今回JR関連記事を掲載致しますのは、私の個人的思い入れであることをご了承願います。

実は、1999年に小生は広島市にて広島LRT研究会を結成しました。第1の作業は、当時広島市の建設計画として公式に決まっていた平和駅前通り線(地下鉄)について、この案と広島電鉄を地上式のまま延伸する案との比較検討でした。その結果、市案の「地下鉄3000億円、建設期間22年間案」は、「建設が終わった時点には、広島市の人口が相当減少しており、LRT案に比べてあまりにも費用・建設時間vs効果が悪い。地下鉄案は廃止し、LRTの延伸を」という提案書にまとめ、当時の秋葉市長に提案しました。その会談には、当時広島市の地下鉄建設案を議会提示責任者のI部長と原案作成担当課長のT氏の同席をお願いしました。

3ヶ月後かしら、小生は秋葉市長に呼ばれて、「私なりに検討しましたが、LRT研究会の市民提案は理があり、市の地下鉄案は“建設に着工するときは @資金があるか および、A市民賛否意見の再確認すること条件にしました”と告げられました。これで地下鉄建設は事実上実行不能、廃案同然になった訳です。

それから13年経過。下記の新聞記事を見かけたので早速、当時の原案作成課長で今や都市交通部長の要職を務められるT氏に電話し,「廃線復活案着工は正式に決定・実行であることを伺いました。 そのとき、「山根さん、昔地下鉄建設案を市民提案によって潰してくれたお陰で原資があるのです。他の2案/広電駅前大橋切換工事費もアストラム地下駅とJRとの接続工事費もこの資金でできるでしょう」とのご感想をお聞きしました。

個人的ですが、・・・あまりに嬉しいご感想を聞いて、本日はとんだ記事を掲載してしまいました。お赦しください。m(_)m


    関連当館記事:21世紀における広島市軌道交通について提案
                               by:広島LRT研究会


                         by:朝日新聞 2013.2.5 



#740
2013.2.18

広島市 広島電鉄 新LRT1000系 運行開始


広島電鉄はかねて市中路線走行で試運転を重ねていた新LRT1000系の試運転を終え、2/15出発式を本社車庫で開いた。引き続き15日から白島線と江波線で運行。これで広島電鉄全線にバリアフリー車両が走ることになる。

出発式には、中国運輸局の小橋雅明局長たち約70人が出席。椋田昌夫社長は「新しい車両も引き続きかわいがってほしい」とあいさつした。

メーカーは 近畿車両、三菱重工業・三原、東洋電機製造の3社

主な仕様は
・全長:18.600m3両編成(従来の単車と同一長さ) 
              (従来のGreen Mover より11.4m短い)
・巾:2.496m  高さ:3.645m
・自重:24.3t
・定員86名 (座席数33席)
・制御方式: VVVFインバータ制御
・ブレーキ方式: 回生ブレーキ付油圧ディスクブレーキ
           保安ブレーキ装置(レールブレーキ)

今回の1000形は2台導入した。外観は開業した大正期の電車をイメージして赤紫に塗装した。

運用は横川駅―広電本社前と横川駅―江波で毎日各10往復、江波―白島間は4往復する。

出発式を終えて千田車庫を出る1002号
(愛称:ピッコロ・ピッコラ
試運転中の1001号 車体は緑色にメーカー名を記したラッピングを施して1ヶ月間、市中を走行した。営業運転に入ると上記赤色に変身。 (Photo:高山望)


館主感想: 
 広島市は館主のふるさと。その分広電には思い入れが深いです。あの5連接3車体30.5mという大型のGreen Mover が広島市内を駆けめぐりLRTブームを引き起こしましたが、このたび同一メーカーの同系デザインによる小型車両が短距離路線を走ることにより、広島電鉄のLRT体系は完成したことになるのでしょう。合理的ですね。(^_^)


#739
2013.2.11

富山市 路面電車南北線接続へ 市・地鉄事業申請


北陸新幹線開業に伴い、JR富山駅で予定されている路面電車の南北接続計画で、富山市は今秋、まずは南側で富山地方鉄道の駅構内への乗り入れ工事に着手する。新幹線開業に合わせ、富山駅南口まで乗り入れる。森雅志市長が2/4、定例会見で富山地鉄の川岸宏社長とともに明らかにした。

市と地鉄は2/5、国土交通省北陸信越運輸局に計画を提出。市が整備費8億6000万円を負担し、地鉄が車両を運行する「上下分離方式」を採用。地鉄は今後、新たなLRT4編成を10億円かけて導入する。

計画では、地鉄の乗り入れ工事後、並行在来線の高架化を待って駅北の富山ライトレールも構内に引き入れる。

接続は、新幹線開業から数年後に完了する。

森市長は「上下分離方式は地鉄に整備費の負担が生じず、順調に事業を続けられる。整備には国の交付金も活用したい」と話した。

LRTが接続された後のJR富山駅南口のイメージ図

館主感想: 
 さすが富山市。森市長さんは抜群の企画力・実行力の持ち主で、計画を着々実現していかれるようです。脱帽ですね。


#737
2013.1.28

豊橋市 10月に「第4回 LRT都市サミット2013」 開催
       〜関係都市の首長ら会同  


豊橋市で10月25、26の両日、「LRT都市サミット豊橋2013」を開催することが決まった。路面電車のLRT化に取り組む都市の首長が一堂に会し、新しい都市交通によるまちづくりについて意見を交わす。

LRTサミットは09年、広島市長の呼びかけに応じ、豊橋市をはじめ11市の首長らが広島市に集まり始まった。その後、サミットは富山市(11年11月)に引き継がれ、昨年の第3回熊本大会で今年の豊橋大会が決まった。

同市が主催する第4回大会は、現在同駅南地区で建設中の穂の国とよはし芸術劇場「プラット」(4月30日開館予定)を会場に、首長会議や講演会、パネルディスカッションなどを予定している。

路面電車をテーマにした全国大会には、市民団体などが主催し、1993年から隔年で開かれている「路面電車サミット」がある。

これに対し、LRTサミットは行政主催のイベント。過去3回は行政主体で開かれたが、同市では、市民団体や鉄道会社と連携する新しいLRTサミットを目指しており、とよはし市電を愛する会と豊橋鉄道も協力の意向を示している。

同市では、愛する会、豊橋鉄道とともに年度内にも実行委員会を立ち上げ、サミットに向け詳細な検討を始める。
豊橋鉄道 LRV “ほっとらむ”
館主感想: 
 LRTを運用する都市が自治体主体でLRTの建設・活用を計るLRT都市サミットが初めて開催されたのは3年前で、秋葉広島市長の発案で開かれたものです。(私事ですが、その会にて小生はパネリストを務めました(^^;))
その後この都市会議は毎年開催を重ね、あっと言う間に今年は豊橋担当にて第4回を開催するとは! 首長さん達のLRT化事業に対する熱心さには脱帽します。


#736 2013.1.21

堺市:「LRTが暮らしをかえるシンポジウム」 開催


LRTで堺の東西をつなげ、暮らしたくなる街を創造する


 「LRTが暮らしをかえるシンポジウム」       



●日 時:2013年2月2日(土) 13:30 〜16:30 

●場 所:堺市民会館小ホール
         堺区翁橋町2丁1番1号
        (南海高野線堺東駅下車 堺市役所西南500m
         阪堺電軌宿院電停下車 東へ1km)

●講演とシンポジウム内容:
        富山市長 森 雅志 氏 
        『公共交通を軸としたコンパクトなまちづくり』
         〜コンパクトシティ戦略による富山市型都市経営の構築〜

        ヴァンソン 藤井 由実 氏
        『フランスのLRTを中心としたまちづくり』
          〜ストラスブール市の例〜

        パネルディスカッション
          『東西鉄軌道が街をかえる未来をかえる
       


●主催者:堺LRTネットワーク

●参加料:500円 資料代含む

申込み: LRTが暮らしをかえるシンポジウム

●締 切: 1月31日(木)



#735
2013.1.14

宇都宮市 LRT建設をあと6年で仕上げる  


佐藤栄一市長は1/4の記者会見で、昨年11月の市長選で公約に掲げたLRTの導入について、「スピード感を持って取り組む」と述べ、市が中心となって関係機関との協議会を新年度早々にも立ち上げる段取りを明らかにした。交通事業者に関しては「公共交通の宇都宮の支えとなっている地元の方に、この事業の中に入っていただくことが一番いい」と、関東自動車など地元事業者の参画を強く望んでいることをあらためて表明した。

佐藤市長は「他からも参加したいという声も上がっていくと思うので、そうした方々との協議も行う必要がある」との見解も示した。また「国からさまざまな支援という形で協力していただける旨の話をいただいている」ことを明かした。

 市は「地域内交通・バス路線・LRTによる公共交通が網羅されたまち」を目指しており、総合的な公共交通ネットワークを構築していく中で、LRTを中心に据える。

また1/8の講演会では、公共交通について持論を展開した。演題に掲げた「100年先も持続可能なまちづくり」を目指すため、公共交通網の充実は「当たり前の設備投資」と位置付けた。

 その上で「6年後には1枚のICカードを持って、地域内交通、バス路線、JR、LRTなどに乗っていただきたい」と強調。さらに「高齢者がいつでも移動できれば、健康寿命が延び、医療費が掛からず、経済的にも効果が上がる。そういう街を急ピッチで造っていきたい」と訴えた。

    関連ニュース:宇都宮市市長選挙 LRT実現派佐藤氏が3選

佐東栄一市長
館主感想: 
 昨年秋の市長選挙ではLRT建設を掲げて再選を果たされた故か、新年には実行までの年数を明言されました。 自信ができたのでしょうね。
(^_^)


#734
2013.1.7

大阪府・市 天王寺〜難波LRT15年度着工へ


大阪府と大阪市が今月、大阪・アベノからミナミ、御堂筋を通ってキタ、新大阪までをつなぐLRTの新路線づくりに着手する。先行整備する天王寺―難波間約3キロについて、近く、ルート調査を開始。官民の費用負担などの枠組みをまとめたうえで、2014年度に運行事業者を公募で決める。日本一の高層ビルになる「あべのハルカス」前を起点に天王寺動物園内や新世界を通る観光電車を目指し、15年度着工、18年度開通が目標だ。

新路線は、2050年を目標にした府・市の将来構想「グランドデザイン・大阪」の一環で、まず、先行区間を整備。動物園内に路面電車を走らせ、車窓からゾウやシロクマなどの動物を観覧できるほか、観光客が増加している通天閣や堺筋の日本橋・電器街を結び、南海難波駅に接続する。

LRTは床が低く、低振動、低騒音で、高齢者が利用しやすく、環境にやさしいとされる。1キロ当たりの建設費は15億〜25億円で、比較的安価だ。

ルート調査では、13年秋からLRTを導入予定の阪堺電気軌道(大阪市住吉区)の協力を受け、敷設区間の道幅や勾配などを調べる。

13年度には、軌道や停車場などの整備について官民の負担割合などを検討するほか、車両通行や動物園への影響調査に取り組む。14年度に公募でLRTを運行する事業者を決定する。府大都市まちづくり推進室は「大阪の魅力を味わえる路線にしたい」としている。

                             (読売新聞より)

館主感想: 
 新年に入り、久しぶりのLRT大ニュース発生ですね。維新の会の活躍で見られる通り、現在の大阪は革新と実行で盛り上がっていますから大いに期待したいものです。 (^_^)