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#732
2012.12.24

札幌市 雪ミク電車が冬の札幌に今年も登場


音声合成ソフトの人気キャラクター、初音ミクの冬バージョンは2013年版 雪ミク「いちご白無垢Ver」(SNOWMIKU) を車体にラッピングした路面電車の運行が17日、札幌市で始まった。 3月末まで、すすきの―西4丁目間を走る。市などが企画し、ことしで3シーズン目。

 車体は雪に映えるあずき色で、青い髪を結った白無垢(むく)姿のミクが笑顔を振りまいている。公募に基づくデザインで、扇子や和傘を取り込み、和風に仕上げた。車内の広告にもイラストを使い、アナウンスは、ソフトでミクの声役をした声優の藤田咲さんにお願いした。

 ソフトを企画したクリプトン・フューチャー・メディア社によると、雪ミクは近くフィギュアが販売され、来年のさっぽろ雪まつりでは雪像がつくられる。

 市内を走行する2013年版「雪ミク」

関連ニュース: 昨年2012年版の雪ミクは? → 「札幌市電「雪ミク」を運行」 

館主感想: 
 日本の路面電車都市で冬の到来ニュースは札幌市電のササラ電車雪ミク運行ニュースが定番になりましたね。デザインは昨年版はブルー系ですが、今年はあずき色に変色。車体も変更しています。季節感をそそります。(^_^)



#731
2012.12.17

シドニー市 トラム新線の建設を発表


オーストラリヤ・シドニー市は12/13、向こう20年間の交通インフラ計画を発表し、新たにシドニー中央ビジネス区(CBD)から南東地区まで延びる路面電車(トラム)を建設する計画を明らかにした。路面電車のレールは、2014年から着工し、20年までには完成する予定だ。今後20年間に、交通サービスとインフラ事業に総額2,600億豪ドル(約23兆円)もの巨費を投じる方針だ。この内容は勿論空港からの高速道路等の建設が優先だ。トラム建設も計画に含まれる。

路面電車はサーキュラーキー〜セントラル駅を通り、南東のムーアパーク以南で2線に分かれ、ランドウィックとキングスフォードまで通じるルート。バスよりも5倍の乗客を乗せることができ、渋滞にはまることもないため、ランドウィックからセントラル駅までの所要時間は24分となり、シドニー市内の迅速な移動が可能になる

ウィンヤード駅周辺〜タウンホール駅までのジョージ・ストリートは歩行者専用ゾーンで、路面電車の走行だけが認められ、CBDを走るバスルートは制限される。NSW州政府は、バスルートを減らす代わりに、路面電車の運行頻度を増やす方針だ。ただ、市街からCBD行きのバスを利用する人は、路面電車に乗り換える必要が出てくる。

建設は東部から開始されるとみられるが、NSW州のオファレル首相はすべての路面電車網が同時期に開設されると主張している。事業費は約16億豪ドルだ。

シドニーでは1861年から1961年までCBDとその周辺で路面電車が主要な移動手段となっていた。1944年には年間4億1,000万人が路面電車を利用していた。一方、電車の利用客は現在同3億1,000万人、バスは同2億2,000万人にとどまる。現在の路面電車はセントラル駅からリリーフィールドまでを走行しており、南のダルウィッチヒルまで延長する工事が始まっている。


館主感想: 
今回のシドニー市の路面電車建設計画。欧米ではもちろん、今度はオーストラリアでLRT新線計画の発表です。必ず実行するでしょう。 日本国の行政は立案力は豊かですが、さて実行力がどうも白人国に比べて遅れてるのではないでしょうか?
 

 本文中のウインヤード駅からジョージストリートにかけては既設の路面電車が走っているようですが、筆者が調べた限りでは路線が見えません。シドニー市在住経験のある方はどうぞこの辺を教えてください。m(_)m



#730
2012.12.10

富山市 とやま花トラムキャンペーン開始


富山市は花束を持って路面電車に乗車する人に乗車運賃を補助するとやま花トラムキャンペーンを実施している。

このキャンペーンは、市内の路面電車沿線の指定生花店で花束などを購入して路面電車に乗車した場合、その乗車運賃を補助するというもの。対象路線は、富山地方鉄道・市内電車および富山ライトレール・ポートラムの全線。対象者は同鉄道沿線の指定された生花店で、500円以上の花束などを購入し、市内電車やポートラムに乗車する人。

生花店で花束購入後、同鉄道の無料乗車券を受け取ることができる。乗車券は発行日当日のみ有効。指定生花店などキャンペーンの詳細は、富山市公式サイトから確認できる。

キャンペーンは現在実施中で、2013年3月31日まで行う。ただし、路面電車のラッピングは12月23日まで。

花いっぱいのラッピング電車

館主感想: 
 相変わらず富山市のやる行事はスマートで鮮やかですね。
 アイデアの発想者は誰か?名前を知りたい。 脱帽します。



#729
2012.12.3

高知市 土佐電鉄 外国電車復活やホビー電車も


土佐電気鉄道は今月、6年7か月ぶりのダイヤ改正を実施した。

半世紀で乗客数は5分の1に減少し、赤字体質から抜け出せない中、18年ぶりの減便に加え、平日金曜の終電時間を延長し、3年ぶりに「外国電車」を復活させる大胆な内容でコスト削減と集客の回復を狙う。

同社は1904年に開業し、現在営業する路面電車では国内最古。日常生活の足としてだけでなく、観光面では土佐の顔として親しまれながら、1962年度に3039万人だった利用者は、2010年度は611万人まで激減した。

運賃収入などで黒字を確保しながら、借入金などにより11年3月期、12年3月期と連続で赤字。有識者らでつくる県公共交通経営対策検討委員会から、経営安定化に向け、利用動向を踏まえてダイヤを見直すよう求められていた。

改正では、乗車率の低い昼間を削減。本数の多い市内線(鏡川橋―文珠通間)と桟橋線(高知駅前―桟橋通5丁目間)は運行間隔を1分ずつ広げ、後免線(領石通―後免間)では午前10時半〜午後4時の13〜16分間隔を21分間隔に。伊野線の鏡川橋―朝倉間は平日午前9時20分〜午後3時20分、土日の午前8時55分から午後6時40分の8分、13分間隔を21分間隔にし、合わせて47本を減らす。

一方、アンケートなどに基づき、平日金曜の終電時間を変更。播磨屋橋発では後免行きを午後10時20分から午後11時、桟橋車庫行きを同10時38分から同11時25分、高知駅前行きを同9時55分から同10時10分、朝倉行きを同9時54分から同10時30分に延ばした。

さらに土日祝日に高知駅前―升形間で、09年まで運行していたノルウェー、オーストリア、ポルトガルの車両を復活させ、アンパンマンミュージアムをPRする車両、フィギュアを展示するホビー電車などを走らせる。

同社は、減便で約1800万円の人件費、300〜400万円の電気代を削減できるとしている。「利用者に迷惑をかけないよう検討を重ね、ダイヤを改正した。路面電車を取り巻く環境を理解してほしい」としている



ダイヤ改正で新に運行を始めたやなせたかし記念館アンパンマンミュージアムのPR電車

館主感想: 
 どの路面電車会社も経営が厳しいです。この中で土佐電は合理化の方策として線路別乗車率の分析から、運行間隔を広げる一方で終電を遅らせて実需に対応し費用削減を図るという案を採られました。でも一方では乗客増に繋がる車両運用の工夫を加えるというのは正道を行かれていると思います。 「運賃収入は黒字で借入金で赤字」をみると次の検討課題は上下分離ではないでしょうか? 



#728
2012.11.26

広島市 広島電鉄開業100周年を祝う


路面電車で日本一の乗客数を誇る広島電鉄は11/23、電車開業から100周年を迎えた。記念イベントとして開業時の花電車を再現し、広島市内を走らせた。

当時の車両を復刻した茶色でレトロな大正電車を白いダリアの造花や発光ダイオード(LED)で飾った花電車は、広島駅や横川駅を巡った。終着点の本社隣の千田車庫では、親子連れや鉄道ファンが記念撮影したり、運転席の感触を確かめたりした。

 同車庫には、原爆の被害に遭った後も修復され走っている「被爆電車」などを展示。越智秀信社長は市民に乗っていただいて100年続けられたとあいさつし、来年2月14日に新しい超低床車両の2編成を導入すると発表した。

新車両は、05年から運行している5両編成のLRT/Green Mover Maxより11・4メートル短い18・6メートルの3両編成。これまで超低床車両を運行していない白島線と横川駅―江波間で、来年2月からワンマンで運行する計画。


開業当時の制服で「花電車」を
運行する笑顔の運転士達

原爆ドーム前の相生橋を渡る、
大正時代製造の電車101号「花電車

来年2月から白島線、江波線で走らせる計画のLRV。まだカラーリングは決まっていない

館主感想: 
 私の幼稚園生時代(昭和10年頃)から愛して止まない広島電鉄がとうとう100周年を迎えましたね。その当時は広電の車掌さんになることが憧れでした。カバンから路線略図と日付が入ったキップを取りだし、鋏でチョンチョンと切って渡すのがとてもカッコ良かったのです。(^_^)

 余談ですが、上記の原爆ドームとは川を挟んだ対岸に、私の通った幼稚園、小学校があります。 平和が絶対大事です。



#727
2012.11.19

宇都宮市 市長選挙 LRT実現派佐藤氏が3選


宇都宮市長選は11/18 投開票が行われ、現職の佐藤栄一氏(51)が、新人で進学塾社長の河内宏之氏(62)を破り、3選を果たした。LRT導入是非では高齢化社会へ向けた設備投資と強調した論戦を繰り広げ、推進派の佐藤氏が圧勝。LRT構想が本格的に動き出す。当日有権者数は41万0434人。投票率は過去最低だった1947年(39・41%)を下回り過去最低の36・03%だった。

佐藤氏は、LRT導入に慎重な言い回しに終始した前回選挙とは一転、今回の選挙戦では、「魅力ある宇都宮をつくるには必要」と、3期目でLRT導入を推進していくことを明言した。

これに対して河内氏は、市が検討する構想だと400億円近い事業費がかかり、「交通渋滞を緩和するには立体交差点や橋を増やしたほうが得策」と訴えた。佐藤氏は具体的な費用をあげて「橋などよりもLRTは安上がり」と真っ向から論戦に挑み、2期8年間で進めた行財政改革などの実績もアピールした。

選挙戦でたびたび合流した知事選候補の福田富一氏も、LRT推進を援護。推薦した自民、公明も全面的な支援に回り、現職の知名度も生かして、戦いを終始優位に進めた。河内氏は、LRT導入に反対する市民団体と連携するなどしたが、組織力に劣り、及ばなかった。

   関連ニュース:宇都宮市 公共交通フォーラムでLRTを討議


館主感想: 
 宇都宮市はLRT建設計画中の全国都市中でも実現性最右翼でしょう。といういのも当市には佐藤市長という有名なLRT建設推進者の存在があるからです。この11月には選挙があるということで気にしていましたが、結果は市民の大支持を得て圧勝だったようですね。
 しかし実現には県内バスの最大手関東自動車が、自社路線との重複や採算性から導入には慎重な様子。佐藤市長の今後の頑張りを期待するのみですね。



#726 2012.11.12

東京都:
  「新しい時代が求める交通ビジネス 講演会」  開催


 ライトレール社長の阿部等氏は、LRTはもとより鉄道事業全般に渡り、積極的な発言を重ねよく知られた方です。氏がこのたび他会の要請で講演をされるようで、現今の交通課題と解決案提示をお聴きになるのも宜しいかと思い、ご紹介します。


 「新しい時代が求める 鉄道を核とした交通ビジネス」        



●日 時:2012年11月22日(木) 18:30 〜21:00 

●場 所:如水会館
        東京都千代田区一ツ橋2丁目1−1
         Tel  03-3261-1101
        (地下鉄東西線竹橋駅下車 1b出口 徒歩4分 ・地下鉄半蔵門線
         神保町下車 A8・A9出口 徒歩3分 ・都営地下鉄三田線神保町
         下車 A8・A9出口 徒歩3分 ・都営地下鉄新宿線神保町下車
          A8・A9出口 徒歩3分


●テーマ:新しい時代が求める 鉄道を核とした交通ビジネス

        講師  ライトレール 代表取締役 阿部 等 氏               
時代は、環境問題や高齢社会への対応・渋滞その他の点から限界に達しているクルマ社会からの脱却を求めている。満員電車の解消、鉄道の定時性向上、都市鉄道の海外展開、地方鉄道の再生、羽田空港への新たな鉄道アクセス、次の大震災への鉄道の備え等、鉄道が本気を出した将来の姿とその実現に向けた道筋を示す。

●講師略歴: 
      1987年、東京大学大学院 工学部都市工学科 修士修了。
      88年、JR東日本入社。
      保線部門を中心に鉄道事業の多分野の実務と研究開発に従事。
      2005年、退社。同年、(株)ライトレールを設立。
      国内外の公共交通活性化や鉄道に関する調査業務を多数受託。
      『満員電車がなくなる日』(角川SSC新書)

●参加料:4000円(食事・飲み物付き)

申込み:白樺会事務局 川崎忠一 58437t@bma.biglobe.ne.jp、090-8462-1902
       講師の阿部氏(abe@LRT.co.jp)へもご連絡下さい 

●締 切: 11月19日(月)、以降のキャンセルは費用の一部を負担



#725
2012.11.5
 11/26追記

SF市 世界一のGIANTS 路面電車パレードに100万人


ワールドシリーズで2年ぶり7度目の優勝を果たしたSFジャイアンツが10/31、サンフランシスコ市内で優勝パレードを行い、約100万人の市民から祝福を受けた。チームを3年間で2度の頂点に導いたブルース・ボウチー監督は「ファンはどんな状況でも諦めず、われわれを応援してくれる。チームの一員だ」と感謝の言葉を述べた。

オレンジ色のカボチャを飾るハロウィーンも重なり、沿道はチームカラーの黒とオレンジ色に。選手はオープンカーと同市名物の路面電車に分乗した。当初の1時間半の予定が大幅にオーバーし、2時間以上に及ぶ盛況ぶり。第1戦で3打席連続本塁打を放ってシリーズ最優秀選手に輝いたサンドバルは「パレードは2回目だけど、前回より盛り上がりは凄い。みんな心の底から楽しんでいたね」と上機嫌で手を振っていた。




 ↑紙吹雪が舞う中、サンフランシスコ市内を
  パレードする首位打者ポージー選手


←サンフランシスコ名物の路面電車を連ね
  パレードをするSF GIANTSの選手達

館主の夢: 
 もし日本のプロ野球で広島カープが優勝したら・・・ 市民100万人が平和大通りに参集し、選手はオープンカーに乗る。交差する広電宇品線の祝福電車には市民が乗車し歓呼の大声を挙げて手を振り、それぞれ練るのだろうなあ・・・・・。


11/14追記:
@知友M氏から「パレードの写真ですが、走行しているのは路面電車で無く、サンフランシスコ名物のケーブルカーとお見受けしますが・・・・」の指摘をうけました。 そういえばあの坂は確かにケーブルカーだったですね。でもSFは大通りもケーブルカーでしたかしら??  写真を見ると架線が見えませんね。ではではやっぱり大通りも・・・。現場事実をご存じの方はどうぞ教えてください。



11/19反応を追記:
下記の2件の情報を得ました。ありがとうございました。

AY氏より:「サンフランシスコ市を地図で調べてみると、ケーブルカーは港から坂上の通りだけではなく、California Stという南北の平らな大通りにも敷設されているようです。こちらの通りをパレードしたのではないでしょうか」

Bボリビヤ在住のM氏より:「サンフランシスコ市のパレードの写真のよく見ると残念ながら路面電車でも、ケーブルカーでもなく、路面電車の形をしたバスのようです。アメリカの幾つかの都市で、このようなバスを見かけました。写真の最初の4両は軌道と軌道の間を走っていますし、乗降用の停留所からの離れています」

館主直観:どうもMさんの所見が当たっている気がしますが、パレードの実見ではないので、元記事記載者の注釈を残しておきましょう。
 記載写真の信頼性疑問は当ホームページ創刊以来15年間で初めてです。(^^;)


11/26追記:
C知友M氏は友人から下記の情報を得たそうです。
 私が見たところ、ケーブルカーもどきのバスのようです。
 その理由として
・ 先頭を走っている車両は線路から外れている。その上一直線に並んでいないので怪しい。
・ 車輪が見えているのはバスの前輪のようであり、実際のケーブルカーは車輪が見えない。
・ 私が覚えている限り、ケーブルカーの線路にこのような場所はない。
・ この線路はFラインの線路のように見える。PCCカーが運転されている線である。
 だから道路はMarcketストリートで、写真の安全地帯はFライン用。