#131  01.6.18 

広島県警 路面電車軌道敷内に車で 意見募集


6/16の中国新聞によると、現在広島市にて例外的に認められている広電宇品線皆実町6丁目〜宇品間と白島線の車の軌道敷内通行を今後禁止するか否かについて、市民の意見を求めている。 

道路交通法では原則的に軌道敷の車の通行は禁止であるが、広島市では道路幅が狭いということで例外的に宇品線はタクシーのみ、白島線はタクシーと乗用車の軌道敷内通行が認められている。

その後宇品線では平行して新道が2本開通しており、この道路の車の通行は25%減少した。白島線は長い間増減がない。 この運用結果だが、車道を走る右折車が軌道敷内の直進車と衝突するなどの事故が、昨年は宇品線では33件、白島線では23件発生した。
                
県警ではこういった実情から両線の車の軌道敷き内通行をすべて禁止するか否かの検討を始め、市民の声を募集することとし6/18〜6/22の5日間受付け本月中に結論を出すとのこと。 

意見の受付は FAX: 082−222−5250
        ホームページ: 「広島県警察」−「お知らせ」−
                  「広電白島線・宇品線「軌道敷内通行可」規制の廃止について」

さすが現代。警察もなかなか味な民主的な手段を使用しますね。 この区域の交通事情を知る方、関心のある方は上記ホームページをクリックし意図を理解してから、ぜひ意見を提出しましょう。



#130  01.6.14 

広島市 第6回路面電車まつり1万人超で定着


路面電車まつりの開催日は言わずと知れた6月10日である。ところが実際に開催するのは参加者の都合を考えて1日が日曜日に当たらない年は前倒しした日曜日を採用していた。 そういうことで今まで6月10日に開催できたことはなかったが、本年の第6回目こそ正真正銘6月10日に開けたのである。めでたい。 

3日前までは天気予報が雨予報なので関係者は悩んでいたのだが、当日は曇天雨無しの理想的お天気が与えられた。数年経験した興行者の感覚で、もう怖いもの無し。お客さんがどんどん入り1万人は優に超えたらしく、実感的には今までの最高の入りで、とにかく賑やかだった。 ここに来てははっきり「路面電車まつりは広島市民に市民の祭りとして定着した」と宣言できよう。

初回からを振り返ってみるに、出し物をマンネリにならぬよう毎年何か新規目玉を付け加えたことと、参加者に「触って貰う、乗って貰う、操作して貰う、ついでに勉強してトクして貰う」の精神で改良を加え続けたことが功を奏しているのではなかろうか。

このレポートも5回目となるので、例年出品物より渋めの出し物も選んで掲載した。
朝10時、開門時のダッシュ。お目当ては
右テント内の電車グッズ売り場。
本年から開店した隣接スーパーへの出入口
はお母様族の出入りが目立つ。
画家新宮久仁子女史お絵かき教室の制作
「絵画電車」3代目の除幕式があった。
広電運転手ハットをかぶり、運転盤マイク、SW
のあれこれを自分で操作してみる。
これでGreen Mover 運転手に変身したぞ。
今年の新企画「クイズ電車」の出発だ。
お相手は路面電車を考える会のメンバーと
文教女子大学の4人のお姉さんたち。
クイズ電車NHKどうもくん号813 館主制作 (^^;)
「路面電車を考える会」の定点観測「路面電車1000人アンケート」も自動的に6回となった。
9月例会で広電幹部に報告会を開き、翌年の「まつり」には右写真のように市民に報告を実行。
「日本路面電車同好会中国支部」と「ヒロデンを
応援する勝手連」が主宰し、模型電車の運転
にて協力した。N、HOとOゲージの3種を提供。
工場内も開放。3950,Green Mover で採用した
たシングルアームパンタをSWを操作して昇降し
体験する。 実物は側で見るとけっこう大きい。
構内裏口にある「広電千田町変電所」も
開放。工場内には設備の解説板がある。
架線保守用のクレーン車もこの日は変電所横で
皆さんに見て貰っている。
考えてみるとHP「路面電車を考える館」は97年
6月の第2回のまつりに合わせて初出展した。
後ろに高山望氏制作Green Mover 位置情報
ポスターが。
会場隣接地に出来たスーパー。当日はフリマが
開かれ、子供連れの母親にも新い楽しみが加わり
ますます楽しいイベントに成長。(^_^)


そういうことで “6月には路面電車まつりがある” ということが市民に定着したと言えそうです。 まつりの実行者は「路面電車を考える会」と「広島電鉄株式会社」との共催ですが、なんといっても多数の広電社員による工夫と努力の成果が大きいです。ありがたいことです。m(_)m



#129  。 01.6.8 

熊本市長 延長路線7案中2路線を優先選択


熊本市交通局は昨年春熊本市議会都市活性化対策特別委員会にて市電延長案をたたき台として提出していました。
この案について三角熊本市長は6月5日に優先順位として(1)東町ルートのうち健軍〜東町〜グランメッセ熊本間の4.1kmと(2)広町ルート1.4kmとを優先順位として表明しました。

特に東町ルートを優先したいらしく、理由として、このルートは沿線人口が多いことと、国が路線延長に積極的であることを挙げています。 課題は工事費49億円の支出と、車線減少対策。


  (6/7熊本日々新聞と熊本市細井氏よりの情報より。00/06関連記事)

郊外に広い平野を持つ熊本市の条件と、21世紀の交通を環境面の考慮とマイカーの市中制限まで配慮する市長ですから、ぜひこの両案を強力に推進して欲しいものです。



#128  01.6.3

宇都宮市 東地区への新交通案が絞られてきた


宇都宮市は人口45万人で関東北部の最大都市で、言うまでもなく栃木県の県庁所在地です。
同市は東京からの幹線鉄道は各種延びているものの都市内軌道系が無く、8年前から始まり何度も構想発表はありました。 主な構想は県・市が中心となった、東は鬼怒川東岸の工業団地から宇都宮市中心部を経て鹿沼市に至る新交通系ルートと、それに加え北部の宇都宮ICへ別線が延びる構想。これ以外には県経済同友会が発案し、一昨年発表した宇都宮駅を結節点にして東西に8之字形のLRT路線を作る案があります。
 
このうち県・市と市街地開発組合とを交えた案が実際的で、当初は多数あったルート案が、昨年には第一次着手案として、JR宇都宮駅から東部の鬼怒川を越えて清原工業団地方面、更に隣町の芳賀工業団地近辺まで延びる新線6案が示されていました。 本年新年度に入り、更に絞り込みが進み、下記図の3案までに絞られてきました。どの案でも約10km前後の線路長になります。 この交通システムを現在はまだ新交通システムと漠然と表現されているが実際はLRTが有力らしく、地元新聞等の情報では、本年度中に一本に絞り来年度には決定として公表されるだろうという見方です。 

このたび公表された第1次ルート候補は
A案はJR宇都宮駅より県道宇都宮向田線を利用して鬼怒川東部のテクノポリスセンターへ。
B案は宇都宮向田線の途中から別れ、清原工業団地中央部まで道路を新設し、清原中央通り
を北上してテクノポリスセンターに至るもの
C案は、同じく途中から道路を新設するが、清原工業団地の南部を更に迂回してテクノポリス
センターに至る。


いずれにしても早く決定し、実行されて関東北部にてLRTが走行する初姿を見たいものです。 県と市が歩み寄って成案を作るところが真実みを帯びています。 (この記事について多くの資料を打越健太郎氏に頂きました。お礼を申しあげます)


7/30追記
  宇都宮市に本件の公式ホームページができました。 
  http://www.city.utsunomiya.tochigi.jp/shinkotsu/index.htm