#96 00.8.11

広島市 Green Mover到着時刻お知らせシステム導入  .


建設省広島国道工事事務所と広島電鉄は、GPSとその情報を送信する設備ををGreen Mover 4編成に搭載して位置情報を発信し、これを建設省サーバーが受けて、ホームページと携帯のiモードを使用すれば到着予想時刻と位置情報を検索できるシステムを開発。これを「8月10日・道の日」にあやかって本日から運営を始めた。(もっともアクセス数が予測値を大幅に上回ったためサーバーがダウン。事実上の提供は翌朝からになってしまったが)

これは建設省のITS(高度道路情報システム)の一部で昨年岡山市においてバスシステムとして実験的に実施されたが、路面電車への適用は始めて。いわば応用編である。

サーバは現在は岡山市のシステムに併設されているが、後日広島国土事務所に車両通信管理専用サーバーを設置し運用される。将来は乗り継ぎ情報等、提供情報の拡大をしてゆく。

検索用アドレスは
パソコン: http://www.hirokoku-moc.go.jp/kokyo/gm/flame1.html
携帯電話: http://www.hirokoku-moc.go.jp/kokyo/gm/k.html


パソコン検索による表示例

  • 路線図表示の時には、グリーン・ムーバーが走行しているエリアがブリンク(点滅)します。
  • 本システムでは、グリーン・ムーバーの走行しない路線は地図表示されません。
  • 本システムでは、起・終点である電停(広島駅前・広電宮島・広電本社前)の到着時刻予測のサービスを行っておりません。
  • 到着時刻予測が表示されるまで30秒〜1分かかる場合があります。
表示時刻 07:00
       路線名   最終通過電停   通過時刻    エリア   .
    宮島〜広島駅行き    .     JA広間病院前   07:01:20      I
    JA 〜広島駅行き   原爆ドーム前  07:01:52     B


館主注釈:
このようにブロック単位で位置情報が示される。 Green Mover は通常広電宮島〜広島駅前間の走行で、宇品線には走行していない。ただし宮島7:43発広電本社前到着8:52の朝1便が存在する。

建設省中国地建よりお願いがありました:

このたびのGPS検索表示方式について、地建開発担当部局は使い勝手改良についての意見を求めています。このHP読者で、なにか不便な点、改良案などなど、気が付かれた方は遠慮なく館主宛ここにmailを送るようお願いします。 受信文は担当へまとめて転送しますので、それを画面改良として反映させましょう。(結果をフォローします)
なんだか臨時建設省支援ホームページとなりました。(^^;) みなさまのご協力をお願いします。


GREEN MOVER 積載の送受信機器
上左図は、車体天井上に取り付けられた
GPSアンテナ。 市販品を使用。

上は運転台機器箱内に増設された
制御装置本体。 扉内側位置にある。

左はA車運転台側面に設置された小さな
パケット通信式送信アンテナ。
これは窓外から写したもの。

               広島電鉄提供
(情報源:中国新聞08/10、建設省広島、広島電鉄)



#95 00.8.7

松山市 路面電車シンポに参加報告  .


昨日松山市にて路面電車シンポジウムがありましたのが、こちらは一衣帯水の隣県ですから参加してきました。いずれマドンナLINKから正式な詳細報告があると思いますので、以下簡単に活動の様子をご報告をします。
会は三つの内容から成りますが詳細は
先週報告した開催案内を参照してください。


「路面電車からまちづくりを考えてみよう」
シンポの様子。 各机にビール缶が配られて
いるのは公約通り。窓際にはTV局が数社放列。
玄関前には松山市初の低床車バスが置かれ
車椅子(右端)の方達が試乗をして居られた。
当市としては始めての導入になるという話だった
午前中は「みんなの夢電車の画」が描かれ、
早速玄関の大広場で展示されていた。
子供って信じられぬ夢を平気で描きますね。
写真は午後の部を描いているこども達と、
世話役兼入会勧誘中のお母さん達。(右下)
お母さんは手作り「LRT物語」紙芝居を実演。
自分たちでLRTを勉強・咀嚼し、その導入が市民に
どのように良いことになるかを具体的に絵解き。
この紙芝居制作と実演はさぞかし彼女たちの
LRTお勉強にもなったことでしょう。良いアイデア。
 注目は松山市地域へのLRT3線延長提案発表であった。
  >平成12年7月:「松山地域におけるLRT導入に関する提言書」

1は人口急増地区である砥部町方面への延伸提案
2は空港玄関松山空港に新設して空港への定時性を確保すること
3は現在伊予鉄高浜駅まで鉄道があるので、松山観光港まで短距離の
 延伸を計り、現在の中継バスでの乗換不便を解消するというもの


気が付いたことですが、この会は運営者に女性が多いことです。キッズ電車プロジェクトは彼女達の発案運営ということでした。またシンポの司会も女性が務められるなど、しっかり運営に入っていることが窺え、「これこそ市民による路面電車の会なのだ!」を実感しました。 広島も改良しなくては! 

そういった「市民性」からの発案が注目されたのたのか、今まで路面電車の注目度は低かったぶん新鮮だったのか、TV5社と新聞数社が張り付き、取材を延々としていたのも目を引きました。 昨夜と今朝には地元ではしっかり報告されていることでしょう。 延長提案の行き場所が課題です。



#94 00.8.1

松山市 路面電車シンポジウムなどを8/6に開催  .


今年4月に正式発足した「マドンナ電車からまちづくりを考える会(略称 マドンナLINK )」では、8/6松山市内にて路面電車シンポジウム他関連行事3点を実行することになりました。 会の活動がこのようにして市民に理解されることを祈念します。          


   VOL.1    ほろ酔いシンポジウム             
        「路面電車からまちづくりを考えてみよう。」       
           〜ビール片手にワイワイトーク〜
 

日 時  :平成12年8月6日(日) 午後1時30分〜
会 場  :松山市総合コミュニティセンター 2階 第1会議室
プログラム:
      (1)講演  講演者:澤田 正彦 氏(日本政策投資銀行審議役)
      (2)鼎談  鼎談者:澤田 正彦 氏(日本政策投資銀行)
                 永野 彰子 氏(南海放送)
                 藤目 節夫 氏(REE幹事長)
                 宮本 宇乃 氏(あいテレビ)
       参加費無料
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    VOL.2  松山に低床バスがやってくる 

すべての人にやさしい低床バスが、松山にやってくる。
是非この機会に低床バスの素晴らしさを体験してください。
 
日時:平成12年8月6日(日)午前10時〜午後3時
会場:松山市総合コミュニティセンター 正面玄関前広場
協力:伊予鉄道株式会社
   愛媛日野自動車

   体験無料
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    VOL.3  まつやまキッズ電車プロジェクト

と き:平成12年8月6日
ところ:松山市総合コミュニティセンター コミュニティプラザ
内 容:(1)「ダンボール夢電車づくり」コーナー
       1回目…午前10時開始 2回目…午後1時開始(各先着15名)
       ※「電車づくり」は参加料100円です
    (2)「松山市の地図に電車の路線を引いてみよう。」コーナー
    (3)電車かみしばいコーナー
    (4)電車クイズコーナー
    (5)「みんなの夢電車の絵」展示コーナー
    (6)「みんなの夢電車の絵」表彰式              ほか
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主 催:マドンナ電車からまちづくりを考える会(マドンナLINK)
     〈事務局〉松山市石手5丁目1−9ワークショップ内
     〈お問合せ〉089−927−3443(大澤)
           089−932−6427(平野)



#93 00.7.30

広島 模型クラブ ドルトムント貸し切り電車運行 ビールで乾杯 。


電車模型ファンが多いことは知られた事実ですが、広島市に根拠を置く錦林車庫こと岩橋徹也氏の呼びかけにて、ドイツドルトムント市より移籍した電車を使用し、広島市内線の貸し切り運行が7月29日午後行われました。館主も始めて参加。ドイツ製電車にふさわしくビールを持ち込んでの歓談と情報交換が行われましたが、30人の参加者の中には東京、川崎、名古屋、大阪、松江、鹿児島など遠距離からの駆けつけが多かったことには愕かされました。 珍しい電車をもつ広島市にて多彩な使われ方をすることは、市民にも親しみを持たれ良いことですね。 
お陰様で愉快な半日でした。(=^_^;=)

7.31追記
今朝、京都市の現代都市政策研究会(MUP)の高橋さんという方から、「今出川通りに路面電車を走らせる会」が貸し切りのビール電車を走らせるプランがあるとの情報を頂きましたので早速ご報告します。 各地でも市民に路面電車へ関心を持たれるためのイベントとしてこういったプランを持たれるのですね。 では以下に送られた情報をそのまま転載。

 日時  :8月24日(木)午後6時

 集合場所:嵐電 四条大宮駅

 参加費用:3500円 

で貸し切りのビール電車を走らせるイベントをやります。
嵐山までビールを飲みながら行って,1時間ほど夏祭りを見て北野白梅町へ、またビール電車で帰ります。

参加等の問い合わせは
u2takahashi@ma4.justnet.ne.jp


遠来者と友情を確かめ歓談は尽きない あれ! 見慣れぬ車体が! いいなあ
江波車庫で一休み。その間にも写真を。
ドイツ時代の車内広告もそのまま。
主催者の岩橋さん



#92 00.7.9

全軌協 岡山RACDAに電車購入応援募金を授与  .


 7月7日に全国路面軌道連絡協議会(全軌協)の第18回定時総会がありました。今回は異例のプログラムにて総会後に全国の路面電車愛好支援団体の代表者をも招き、関係官庁、事業者、関係団体との意見交換会を開くということにて、私どもにも招請が参りました。
 われわれ支援団体にとっても一度に他団体の方と直接情報交換を持てることは有益として、広島からも2名参加することになりました。(自費参加です)  会場は大手町の経団連会館でしたが、11時30分から約2時間、出席者の皆さんは大いに歓談に勉めたことでした。
 会のハイライトは、RACDAが始めた岡山市の環状化・延伸事業が実現するための車両購入募金運動に協賛し、全軌協よりRACDAに対する募金の授与式であリました。挨拶した岡さんの謝辞の中で「岡山市がまだ募金を受け取ってくれないので・・。」がありましたが、これはたぶん岡山市が受領すると本決定というか義務ができるので現在は躊躇しているのでしょう。 本日でますますプレッシャーの追加ですね。(=^_^;=) 


岡さんの感謝挨拶 懇談風景
大枚の募金を得て嬉しそうな岡さんの挨拶
同会の斉藤,徳田嬢がエスコートとはさすが
  珍しい機会を逃さじと会話は弾む

会は和やかな歓談にて終始し、日頃顔を合わすことのできなかった遠くの活動家達が忌憚のない意見交換・情報交換ができて楽しそう。散会時まで笑顔が絶えませんでした。館主も10数人の方と歓談することを得ましたが、総出席者90人に対してまだまだ時間不足で、この点が心残りのまま辞去しました。(^_^)

【余談】:東急電鉄のバリヤフリー活動に感銘

 なにを隠そう。館主yamanは広島にやってくる6年前までは、40年足らずの期間東京にて仕事をしていました。その期間の殆どは東急沿線に住みましたが、わけても田園都市線のたまプラーザには20年も住み着きましたので、今回の会合を利用して「東急沿線6年目のセンチメンタルジャーニー」を試みました。
東急各駅の変化についてはniftyのFTRAIN会議室の情報にて逐一知っていましたので、“現実は如何か”というスタンスです。

会合当日午前中の余裕時間を利用して探索開始。まずは田園調布駅に行きました。東横線と目蒲線とが合体地下化され2本のホームから地上までが階段に加えてエスカレータが設置されていました。 地上にはかってあった旧〜い田園調布駅が建て替えられ新駅舎として復元されています。 地下ホームの地上部分はぬかりなくお店になているのはいつもの東急流。でも駅前の旧い放射状道路と新駅舎とが見事に調和してまるでヨーロッパの街のようなできあがりです。見事。


田園調布駅地下 田園調布地上駅
田園調布駅も地下にと感慨。エスカもあるね。 地上でまたびっくり。 えっ!昔のとおりだ!

大岡山駅。もう数年前から着手しているのは知っていましたが、すっかり完成して上下エスカレータも完備を見届け。

たまプラーザ駅。 oh! この駅こそ20年も乗り降りした懐かしの駅だ。うーむ、そこでは両ホームとも上下2段のエスカレータとエレベータとが完備しているではないか! 階上に昇ると、駅コンコースには改修に合わせて小綺麗な軽食店までオープンしていました。
  実はこのたまプラーザ駅にこそ館主のLRT運動の原点が存在するのである。(おおげさ)(^^;  思い起こせば今を去ること20年前。忠実な勤労者であったyamanさんは開発の心労から病に倒れ入院手術となりました。やがて退院し朝晩にこの駅の大階段を利用しましたが、その上り降りのきついこときついこと。 毎度手すりに掴まっての昇り降りになりましたが、その経験によって「弱い人にとっての階段は、昇りよりも下りの方がきつい場合もあるのだ」ということを体得したのでした・・・。 そ、それが今はエスカもエレベータも完備。さすが東急さん、よくぞやりましたね。 (^_^)  でも私にはちょっと遅かったけど・・・。


たまプラーザ駅下りホーム たまプラーザ駅上りホーム
   センチメンタルジャーニの終点は田園都市線たまプラーザ駅。
左は下り線階段に外付けのエスカレータ。右は上りホーム真ん中にどすんとできたエレベータ

その後の会合にて東急電鉄鉄道部のM氏にお会いしたので、駅設備のバリヤフリー化の進捗を尋ねましたが、同社でも青葉台駅を手始め、特にこの2・3年急に進み始めたのは社会的と社内的のコンセンサスの急変によるものとのことでありました。今後もどしどし進めるそうです。どうも日本中がバリヤフリー化へと舵を切ったようです。

途中
二子玉川駅にも降りて、大井町線と田園都市線の接続線路替え大工事成果もしっかり拝見。この駅では乗客が乗換える際の不合理を長年強いたものでしたがこれで解決、バリヤが減りました。 田都線複々線化に伴う大英断ですね。

このたびの番外ジャーニーで残念でしたのは、集合時間に追われて、肝心の
世田谷線300シリーズ見学時間が足りなくなってしまったことです。 またの機会に・・・・。  m(_ _)m


#91 00.6.20

熊本市交通局 市電延長7路線試案を市議会に提出 


熊本市交通局はこの春熊本市議会都市活性化対策特別委員会にて市電延長案をたたき台として提出した。
この情報は熊本市の細井敏幸氏より得たものを纏めたものであるが、日本各地で沸き上がるLRT敷設運動の注目すべき一提案としてぜひご覧に入れたい。 

ルート案は7案あり

  1. 南熊本:辛島町〜東バイパス(4.1km)
  2. 沼山津:健軍〜沼山津(2.3km)
  3. 県庁:市立体育館前〜熊本空港(15.1km)
  4. 東町:健軍〜熊本空港(14.1km)
  5. 産業道路:電報局前〜長嶺(5.9km)
  6. 田崎:熊本駅前〜田崎市場(2.0km)
  7. 広町:市役所前〜上熊本駅(1.4km)

というものです。


                     熊本日日新聞および細井氏の情報より再創製

以下細井氏から得た要約を転載すると

●試算条件
 利用客が見込める(1)(2)(4)(5)で試算。ただし、(1)は辛島町〜南熊本駅(1.6km)、(4)は健軍〜グランメッセ(4.1km)で試算。

●試算結果
 年間収入と一日あたり乗客数:(5)6億9,800万円、14,300人
               (4)3億4,700万円、 7,100人
 年間収支:(4)−2億3,700万円
      (5)−1億4,200万円
      (2)−1億2,000万円
 4ルートすべてで年間収支は赤字。

●解決すべき問題点(延長の前提条件)
 ・都市計画法に基づく都市計画決定
 ・民間バス会社との調整
 ・沿線住民や道路管理者の同意と協力
 なお、検討は今後も続けられる。
   
          参考:熊本日日新聞2000年4月26日朝刊


 広島市民案を作成した我々から見て、この案は雄大であり刺激を受けました。 規模がかなりなもので、平野が広い熊本市ならではのものというのが、感想の第1点。都市の条件が違いますが、私どもは当初はいろいろ線を引いたが、周辺地域で説得の不確定なものはかなり引き去って提案したのがこちらの経緯です。従ってたたき台ではありませんが。(^^;
 もう一つ感想を言えば「この提案作成の思想的背景や根拠がこの資料からだけでは読めない」ということでしょう。
このへんも続報が希望されます。


なお、本案そのものの情報ではありませんが、細井氏がホームページ「熊本市電データベース」を最近開設されたのでご参考までに。