#266 04.11.15

広島電鉄ダイヤ大改正 始発繰上げ、終発延長


広島電鉄は利用者の要望を集大成して大幅なダイヤ改正を11月16日より実施する。
目立つものとしては、昨年4月に広島港新ターミナルが完成し路面電車の延伸と乗り入れを行ったが、船からの乗客が朝1番の広島発新幹線のぞみに間に合うよう、広島港発広島駅行き5号線の始発便を、現行より41分早い午前5時40分に変更する。また終便は現行より16分遅くし広島駅午後10時30発として、広島港に着く松山からの高速艇船の最終便に接続させる。その他の路線も利用者の要望を入れ、他の3線についても始発は繰り上げ、終発の延長を行うことにした。いままでもダイヤの改正は数年おきにあったが、かかる大幅な改訂は17年ぶりという。 広島市では路面電車の利用者数の低下傾向もここ数年は歯止めがかかり昨年度は横川〜広電前間7号線開通などにより上昇に転じた。 
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電停掲出と車内吊り下げ用ポスター

各都市の路面電車区間で利用者減による衰退が報じられる。広電は適切な施策の連発で利便性向上(増発、ダイヤは最低でも10分間隔ダイヤに改訂、7号線新区間新設など)、快適性向上(新車を続々投入、3号線の単車を3連接車に多数変更したのでいつも座れるようになった等)してきていることを利用者として実感している。今回の始発終発時刻の延長もそうであるが、こういう不断の努力が乗客数の維持・増加の原動力になっているのであろう。


関連ページ:広島電鉄路線網・沿線見どころ・始発終発時刻

◎できれば 沿線見どころ もちょっと覗いてみてください


#265

富山ライトレール 新車デザイン発表、国交省が事業認可
 11月中にも本格工事を着手か 

04.11.8

 富山ライトレール(株)は新造のLRVについてデザイン案をアンケートにて求めていたが1,157件の意見が寄せられた。
 選ばれたデザインは「重心を低く見せ、未来的イメージ」。車両前面に大小の細めのフロントライトが左右に2個ずつ付く。 外観カラーは未定で、同社でアンケート結果を基に本年度中に決定する。
                              Photo:富山ライトレールHPより

富山市では、LRT走行音を懸念する沿線住民に対し昨年から説明会を開いてきたが、10月15日に最後の説明会を終わり、住民からほぼ理解を得たとしている。これを受けて市では10月中に市都市計画審議会に提出し承認手続きをする。 この結果を受け、2006年4月開業に向けてできるだけ早急に工事を始める予定。 (富山新聞、中日新聞、同社HP情報による)

11/10追記
11/9国土交通省は申請された鉄道事業許可と軌道事業特許を認可しました。
同社は今後、鉄道施設施工認可、軌道施設工事施工認可を国交省に申請。12月県議会、市議会で工事施工認可について同意を求める。11月内にも富山駅北からの軌道新設区間にて関連工事に着手する。 (北陸中日新聞、富山新聞、Aさん情報による)

(11/11字句一部訂正)

   関連ニュース:富山ライトレール社LRTは新潟トランシス社製に決定

   富山ライトレール(株)ホームページ紹介:
    「路面電車化の概要」「路線計画図」「車両について」等具体的情報掲載
          →富山ライトレール株式会社

久々に路面電車、LRT路線の建設案が実現する様子でなにより。全国路面電車線改良・延伸運動の模範となりそう。大いに声援をし、続報は残さず掲載予定。


#264
04.10.29

福岡市 渡辺通〜天神〜那の津間にLRT敷設案が浮上


福岡市随一の繁華街天神を中心として南北に貫く渡辺通は当然として交通渋滞に悩まされている。只今この通りは天神を起点として渡辺通を貫き西方の橋本まで延びる地下鉄3号線も工事中であるが(05年2月開業予定)、これが完成しても来街者にっとて交通渋滞と環境の改善は望むべくもないし課題である。

04年5月、九州電力、西鉄、福岡銀行や地元商店街とで「天神・渡辺通まちづくり研究会」を立ち上げ、抜本的提言作りに乗り出したが、このほど提案を纏めて発表した。
  • 渡辺通を北部の那の津・長浜地区から南部の渡辺駅付近までの約2kmをLRTで結ぶ。LRTは定員150人乗りの4両編成。
  • 通りの中央部分に線路を敷き、200〜300mごとに電停を設ける。
  • 南北両端に大規模駐車場(2000台分)を設け来街者にはLRTへの乗換を促す
  • 渡辺通を3つのゾーンに分け整備を進める、
    1. 北側は港と魚市場を生かしたリゾート地区 (現在の競艇場は移設)
    2. 中央天神地区は商業施設と文化交流施設が併存する市民サロン
    3. 南はオフイスが集積するビジネスセンター
  • 投資額は駅など関連施設を含めて100億円以下
  • 研究会は今後、詳細な事業計画を作成する。同時に提言を実現するための「都市経営機構」の設立するべく福岡市や関係者と協議を進める。
  • プランの完成目標:2014年
      (西日本新聞、日経新聞、読売新聞、浜松市Nさんからの情報による)
都市中心部への極端な顧客集中が進み過ぎて渋滞や環境悪化が過ぎると都心離れが起きるらしい。福岡市では「天神離れ」の言葉があるそうである。今回のプランは都心経営に密接な民間事業者より提起された現実的な案であろうことが特長である。都心繁栄に重大な利害を持つ市、その他官も一体になってこの提案が成就させ、日本の都心活性化のシンボル都市になってほしい。