#230   03.12.20

堺市 市内東西間の鉄軌道にLRT案


大阪府堺市では市の東西を貫く中量輸送の鉄軌道系建設を検討している。東はJR堺市駅から発し南海高野線堺東駅を経由し南海本線堺駅経て更に西進し、築港内新日本製鐵堺製鉄所奥の臨海部までに達する案である。案によると築港部には臨海新都心として再開発する企画。ルートは下図のように概ね3ルートが想定され、このうちから絞り込まれるはず。方式はミニ地下鉄、新交通、LRTの3種が候補であるが、今はLRTが最有力との情報もある。

成案は市の依頼で市公共交通懇話会にて作成しているが、04年3月中には市長に提言が出されるはず。開業は順調にいっても2014年になろう。

12/28追記 (読売新聞情報)
市公共交通懇話会は04年1月末をめどに提言書を提出する。提案は同ルートの早期整備を要求するもので、南海高野線との交差方法に課題がある堺東駅とJR堺市駅間についてはルートを明示せず「段階的着手」とし、方式は軌道を車道の外側に置く「外寄せ式」を推奨している。 市は来年度中に具体的な整備計画を決める。


参考サイト:堺市鉄軌道対策担当

 いまの堺市の軌道系交通機関といえば大阪から南下する各種鉄道が数多くあるが、市の東西を結ぶ独自の鉄道・軌道は無い。これでは堺市は独自の都市とは見えず大阪市の付属都市に見られてしまおう。本案は堺市が独自の都市圏を形成するための必然的歴史的な案である。採用車両形式は3案あるが、堺市駅から堺駅までの都心距離はわずか3km程度である。広島市の場合都心幅が5kmあり、LRT・路面電車を採用しているのでずいぶん利用しやすいが、この実績を参考にすれば、乗降が楽で建設費が安く、建設期間も短くてすむLRT案こそ、堺市にとり最適の選択であろうと直感する。
 別件であるが、堺市都市整備公社が「堺のチンチン電車を愛する会」の立ち上げをし阪堺線を取り上げることを呼びかけている。この動きを見ると、私見であるが、堺市ではこの東西線案は今の阪堺線との結節とか何らかの連結を考慮に入れ堺市都心軌道系の総合交通化を考えているかもしれない。

              参考サイト:「堺のチンチン電車を愛する会」


#229   03.12.13

関西地区 トーク「どうしてききない! LRT」 U


去る10月10日に「どうしてきない!LRT」」のスペシャルトークを開催をご紹介しましたが満員だったようです。しかし当日の論議では「どうしてできないか」のトーク部分で終えたようです。今回あらためて「どうすればLRTが導入できるのか」を中心に論議を突っ込んでしたい由です。 ごもっともなことで続編開催をご紹介します。 関西地区の方は満席になる前にどうぞお申し込みを。


スペシャルトーク
    

  「 どうしてできない!LRT 」 PART2 



●日時:16年1月23日(金) 18:30〜

●会場:新阪急ビル12F スカイルーム
       大阪市北区梅田 1−12−39  TEL 06-6345-4127 
       阪神百貨店南側・JR大阪駅より徒歩5分

●スペシャルトーク
  ◆パネリスト1:路面電車と未来を考える会(RACDA)会長 岡 将男
  ◆パネリスト2:都市交通研究家    服部 重敬
  ◆コーディネーター:兵庫県 県土木整備部 交通政策課 主査 本田 豊   
     詳しい内容は下記参照ホームページをご覧下さい

●参加費:無料(資料代を含む)

●定員:150名(申込先着順)

●申込先:下記ホームページに申込手続きが付いています
       参考サイト:関西土木学会「どうしてできない!LRT」

●前回の議事録をご希望の方は電子メールにてお送りいたしますので,上記参照ホームページを通して主催者にご連絡願います



#228  03.12.8

熊本市電 GPS利用の信号システム来年に実験


国土交通省は2008年から打ち上げ予定されている「準天頂衛星」を利用して、地上設備をほとんど必要としないで列車の位置を正確に把握する新しい鉄道信号保安システムの開発に着手する。手始めに新しい信号システムの試験を来年2月、熊本市電の路面電車を使用して、車両の停車位置の測定精度や電波ノイズの状況、位置検知の安定性などを調査し、有効性の検証を始める。
米軍の軍事衛星を利用した現在のGPSは誤差が5〜10m発生するが、準天頂衛星は誤差を1m未満の精度で位置を検知できるのでGPSと同システムを併用して列車の位置検知や運行装置への制御指令などを行う。この方式を採れば信号関係の地上設備がほぼ不用になり、大幅なコスト削減が期待できる。
同システムは3機の衛星で構成され、日本の上空では天頂方向に常に1機の衛星が存在し、山間部やビルなどの影響を受けずに、全国100%をカバーする高品質の通信測位サービスを提供できる期待の星。ただし、このシステムはトンネル内や地下では受信できないため、トンネルの多い新幹線や地下鉄では利用できない。
事業化は民間の新衛星ビジネスが担当し、衛星は2008年に1機、2009年に2機打ち上げる予定。総事業規模は1700億円。
                                      (熊本日日新聞、交通新聞記事による)


#227   03.12.4

札幌市 市電で来年1月よりICカード実証実験


札幌市の運営する市営地下鉄では既にICカードの実証実験を実施しているが、来年1月から市電でも実施することになった。
この実験の背景は、総務省がICカードを交通機関に導入したときのメリットを調べる目的で、札幌総合情報センターに委託して実験するもの。札幌の市電は8.5km、1日の平均利用人員は23,000人。今回市電ICカードのモニター役を500人募集する予定。 実験担当の同社では「財布から出さずに、かざすだけで済むので、乗客全員が使えば停車時間は30%短縮できる」と説明している。実験の方法は、営業運転に使われている電車30両すべての運賃箱に読み取り機を併設する方式。

写真入替 札幌市中央区西4丁目付近にて     photo:伊藤尚博


#226  03.12.1

東京 交通安全環境研究所にて研究発表会


交通安全環境研究所といえばそこの肝いりで広島市市民のLRT敷設提案を発表した思いであります。それはともかく同所より、今年も数々の研究発表が三鷹の研究所でなされるようです。発表は12/4、12/5の二日間ですが、鉄道、索道、航空機、自動車と多岐に渡りますが鉄道関係は4日の午前中に集中しています。興味と時間の都合が付く方はどうぞ。


平成15年度
交通安全環境研究所研究発表会


■日時 12月4日(木) 10:00〜17:25(交通機関の安全確保)
      12月5日(金)10:00〜16:55(環境保全と自動車審査)

■会場:海上技術安全研究所講堂:三鷹市新川6-38-1
              《最寄駅:JR吉祥寺駅又は三鷹駅》            
               ( JR吉祥寺公園駅および三鷹駅南口より小田急バス利用可
                詳しくは同所のホームページに地図があります)
■参加:無料

■路面電車関係の発表: 12/4 10:40〜11:00 GPS測位を用いた路面電車用
                              高度運行管理システムの開発

■参照ホームページ: 交通安全環境研究所     


    発表会用参考資料(同所広報による)