#65 99.9.8

広島市公共交通 秋葉広島市長に聞く 広島TV特別報道


9月4日夕、地元広島TVが9/3放映の市民意見を受ける形で、「広島市長に聞く どうする公共交通」 と題して秋葉広島市長が自ら出演し直接意見を述べる特別番組が放映された。 8'00” これまで市の公共交通について、市長自身の意見は聞こえてこなかったので注目されており、今回は柏村武昭キャスターと市長との対談をできるだけ再現してみたい。

対談風景 秋葉市長
左柏村キャスターと右秋葉市長との対談風景 秋葉広島市長は穏やかに説明をする

  • Q:市民意見はどれくらい集まりましたか
    A:9/3(締め切り日)で手紙、ハガキ、FAX、E-mailで840件集まりました。その他に広島駅、西広島駅にて実施したアンケートが4,200通返送されてきました。 いま要約版を作ったところです。
    他に経済・福祉団体からもヒヤリングをしていて、そういうところは要約を聴いています。それを今月いっぱいかけて整理します
  • Q:これから市長に先日放送した市民意見をお見せします
      ---要約版「LRT研究会は「コストを安く、建設期間の短いLRTを」と参考のヨーロパの都市でLRTの運行されている状況、   都市問題研究会の「できるだけ多くの人が使えるように、路面電車 バスを見直し強化を」 の2編を映写---
    A:市民がこうして1年も時間をかけて、手弁当で調査研究して提案を作り、出していただくということは、すばらしい、ありがたいことです。 熱意は充分伝わりました。
  • Q:車が増えたらどうなりますか。 仙台は70万人余という都市で地下鉄があり、累積赤字が780億円あるそうですが、市民はだれ一人文句を言わぬそうです。
    A:言わないのですかあ。乗っている人が少ないので言わぬのでは? 財政も大事です。
      2つのことを考えています
    1. 軌道、バス、自動車、それぞれ特徴があります。これらをきちんと分けて強いところを活用します。
    2. 軌道専用、車専用の道はあるが、人の専用の道は少ないし、自転車専用の道は無い。全体を考えるときは軌道、車もさることながら、人間中心の道を一つの柱に考えます
  • Q:まちづくりのイメージは、車優先にするのか、人優先のまちにするのか、どちらですか
    A:人優先の街にするのが原則です。車、軌道とも役割があるが、役割分担のバランスをどこまでとするか? これに苦心しています。
  • Q:アストラムはなぜ広島駅と繋がっていないのかの意見が来ています
    A:広島のまちづくりは中途半端で終わっているのが多いです。そのツケが今廻ってきている。それをどう是正するかが問題です。
  • Q:シンガポールなどは車の乗り入れ規制のケースがあるが?
    A:一人乗りマイカーを制限するなどの社会的実験もしてみたい。 が、車線容量等難しい面があります。
  • Q:新交通の結論はいつ出されますか?
    A:今月いっぱいでデータは纏めます。意見を聞くときには白紙で虚心に聴いて、慎重で果敢に決めたいと思っています。
  • E:最後に。市民の意見を聴くのは儀式にならぬようお願い致します。


#64 99.9.5

広島市東西線案 市民意見を広島TVが特別報道


9月3日は広島市が公募した広島市東西線への意見公募の締め切り日である。 この日に合わせて地元広島TVの夕刻報道番組「テレビ宣言」の時間に本日の特別報道として「路面電車から地下鉄まで 広島の公共交通・私の提言」が放映された。7'10"。
この番組で採用された提言市民は朝日新聞でも報道された都市問題研究会と広島LRT研究会の2組であった。
内容は市の東西線建設案の問題点の指摘とそれぞれの会の主張する代替案というか提案の説明であった。両会は市案は建設費と採算性、工事期間の長大化や乗降の利便性などが疑問と指摘した。 提案であるが都市問題研究会の提案はいまのアストラムラインをガイドウエイバスに変更し団地などから直接乗り入れるように改変。市内交通は路面電車とバスで充分、とするもののようであった。
LRT研究会のものは館で報じたものの要約であったが、ただひとつ「市案の高架案では平和公園前に駅を作ることになっているが、地下案では駅は作らぬことになっている。この場所は市内で最も多くの公共会場が集中する場所なのに作らぬのはなぜか」の疑問をはっきり報道された。 いままで館主がこれを説明するたび、聞くひとはだれでも目を丸くするし「信じられない!」と叫ぶ必殺市案大疑問であるが、今回初めて報道された。皆さん、何故だと思います?

都市問題研究会
市当局に説明する都市問題研究会メンバ
真ん中小林事務局長。
 (広島TV画像より、右と下の2枚とも)
平和公園付近には平和記念資料館、国際会議場
厚生年金会館、アステルプラーザ等大集会場が
集中する。(赤丸は「嵐の中の母子像」位置)
人口予測 取材スタッフ
完成予定年?の人口構成予測
予定年にできた地下鉄ってありますか?
取材スタッフ。三戸森ゆかり記者とスタッフ
  2時間もごくろうさまでした。

平和公園前正面(上の写真赤丸位置)に所在する
「嵐の中の母子像」こそ、私が被爆時に見た避難する
人々の姿でした。

もし「平和大通りにLRTが通ったら、この母子像位置
が平和公園前電停になります。 つまりLRTこそ
ちょうど良い目線の高さと速度が得られ、多くの来訪者
に深い感慨を与える」ものと信じています。

カミさん(神戸生まれ)はこの像を見るたびにピカソの
ゲルニカを連想し胸が痛くなると申します

取材者にも市長さんにもLRTを作って、このシンボルを
多くの人に見て頂きたいとお願いしました。
今回は放映されませんでした。残念。

同TV番組の予告によると、秋葉広島市長がまもなくこの番組に出演されるそうで、交通問題を質問するそうです。ご期待あれ!!



#63 1999.9.3

広島市 東西線アンケートへの反応 朝日新聞が報道 


広島市が東西線を中心に市民アンケートを募集していることは、既に当ホームページでも8/20にて報道した。市民の意見提出期限も本日いっぱいと差し迫った。これに同期してと考えるが、朝日新聞広島版に「東西線はどこへ」の見出しにて、9/2は[採算]」,9/3は[共存]の標題にて、この問題の核心を大きく、詳しく採り上げ市民に知らせた。


アンケートハガキを配る 初日の[採算]の記事で胸を突かれたのは、市民団体「都市問題研究会」が独自の利用者数の試算を市に提示したというその数値である。研究会事務局長小林氏は「三路線合わせた一日の利用者数は、市の試算の十分の一の13,000人にしかならない」と主張する。試算の根拠について
  1. 自家用車からの乗り換えはない
  2. JR広島駅−西広島間の利用者も、時間、運賃ともJRが勝っているため既存の交通機関と完全競合する
  3. アストラムラインにバス・電車を上回る競争力はない
などの点を挙げている。こうした理由で市案根拠の信憑性に疑問を投げ、市に白紙撤回を求めている由。

当研究会報告書でも乗車人員の算定について疑問を投げかけたが、更に数値的な考究を加えたいと考えていた矢先であった。同会については名前を知っているのみで、報告書も見ていないので数値的根拠は知れぬので数字はともかく、主張には直感的に首肯できるものがある。 
アンケートハガキをJR利用者に配る
市職員
 ルート案
新聞の図解画に彩色しました
2日目の[共存]記事で注目すべきは、広電の平和大通り線についての考え方の紹介であった。広電の提案は広島市東西線論議の最中に出てきたから、市案への対立案と受け取られがちである。 同社によると市の案は西北に開けつつある西風新都地区の乗客8〜10万人を都心に早く運ぶ案であるに対し、広電案は宮島線沿線30万人を都心により速く運ぶ案であるとする。さらに「白神社がムリなら、第1段として手前の小網町交差点まで平和大通りを走らせてほしい」と提案。この短距離案は850mで、時間短縮は2分ほどだが工事費は5億円(別に橋の架け替え50億円)と安い。
う〜む。特に後段の小網町案は想像したこともなかったが、広電としては平和大通り線は東西線とは競合していない、共存だ。つまり広電案は東西線とは競合しない自信があるのでさっさと実行を計りたいいうことであろうか。これが見出し共存の所以であろう。

わがLRT研究会案も紹介してありましたが、既にこのホームページで紹介スミなので省略。でも、今までの当会提案の新聞報道はどうも路線の競合案の説明が多いのですが、実は西広島総合駅案と新袋町駅新設での結節点改良案が大事なのです。このへんも報道されたのは感謝。


#62 1999.8.29

広島 スカイレールが1999年のローレル賞受賞  


8/28は広島市の郊外、安芸区瀬野町にできた新住宅団地専用のリニヤモータ利用懸垂式モノレールという交通機関が開業して1年にあたる。
この新形式モノレールがその数々の新しいアイデアを実用化した新機能が評価され1999年度のローレル賞に輝いた。
この交通システムを建設当時から注目し、1996年10月の当会例会には建設責任者であった正嶋英雄氏を招き概要の講演を願ったくらいである。 このホームページのコンテンツは路面電車が主体であるが、このスカイレールは路面電車に準じる街の交通機関と見なし、昨日の授賞式の模様を報道します。 心からの敬意を表して。


館主余談:
GREEN MOVERも来年度のローレル賞候補になるのではないでしょうか? (^^;)

スカイレール全景 賞状授与
JR瀬野駅から2km、高低差160mを
軽々登坂してくる。
辺りの住宅建設はあまり進んでいない
馬渡一真鉄道友の会会長から谷脇篤
スカイレール常務へ賞状の授与
銘版取り付け 中央駅出発
会長と運輸部長が車内に銘版取り付け さあ 丘の上のみどり中央駅を出発だ
セノハチ跡 ICカード
JR瀬野駅の機関庫跡が線路間に広がる
昔 瀬野・八本松急勾配を2重連機関車で
後押しして登った。 ↑昔ファン向け(^_^)
受賞を記念しS社はICカードを発行した。9/29訂
ICカードを実使用したのは全国始めて
片道運賃は150円なので10回分なのだ

スカイレールの仕様:
区間距離:1.3km
運行速度:18km/h
登坂能力:27%(約15度)
曲率半径:最小30m
乗車定員:25人
運転方式:単車・無人運転
運転間隔:最短75秒
加減速性能:常用平均加速度 2.5km/h/s 常用平均減速度3.5km/h

製造会社:三菱重工(株)・(株)神戸製鋼所
運営:スカイレールサービス株式会社 082-894-3188


#61 99.8.20

広島市 東西線に関し市民に意見提出を呼びかけ  


 広島市は毎月1日と15日に「広報ひろしま 市民と市政」を作成し各戸に配布しています。大きさは新聞1面分の用紙に、裏表に両面印刷してあり都合4ページで構成されています。2色刷りです。
8月15日号はトップ記事として1面を全部使用して下記画のように「新たな公共交通網の案にご意見をお寄せください」との見出しです。

広島市広報1ページ目

本文・内容は広島市道路交通局都市交通部のホームページに掲載されていますからどうぞこちらをご覧ください。また意見は電話やFAX、E-mailにて9/3まで受け付けられます。

館主のぼやき: 
 先日、研究会のメンバーが集まった際、この突然と思えるこの意見募集にワイガヤが始まりました。 当然メンバーからはいろいろの意見が飛び交いました。勝手な憶測も出ましたが、それはともかくとして、皆んなの共通的疑念は「あの市の設問は、市内軌道交通については最初っからアストラムの延伸のみとしてあり、他の代替案、例えば私どもの提案しLRT案などは除外してある」ことです。 また裏付けとなる財源や採算、支払い能力などの説明記事もありません。 中国新聞8/13の報道にも「市道路交通局は「整備検討案の大枠については変更は難しいが、高架か地下かといった方式の選択や整備時期、手法などを含め、より多くの人に意見を寄せて欲しい」」
となっていました。
 「ビフテキを食べることにしたからレアが良いですか? よく焼きますか?」の質問になっていて、「お好み焼きも安くてうまい」と思っている市民も多いはずだが答えにくい形式になっていると思います。 誘導ではないかの意見も出ました。
 私どもはデルタ内基幹交通がアストラムか、LRTか、はたまた他の案かは、まだ決まっていないと考えているのでシャカリキ提案書を作り市長に説明する機会を持ったのでした。 広島市の仕組みってよく判らなくなりました。 
 まあ、当館の読者方は第三者でクールの筈ですから、どうぞ上記宛先をクリックし、広島市の本文をご覧になって推理を働かせてくださいませ。m(_ _)m
当館宛のMAILもよろしく。