#44 98.10.21/22追記

広島市 10/8東西線審議 傍聴記   


広島市議会の都市交通問題調査特別委員会は8/26に開催された。当日は市により膨大な資料にもとづいて市交通局長より、市の東西線2案と広電案の比較説明のみが50分行われ、審議はされなかったことは既報のとうり。 その日、審議日は別途とすると決められ、実に1ヶ月と12日後の10/8に開催された。こんなに間が空いてよいものかと驚いたものである。 もっとも館主の方も私的渡米にて12日間留守になり、若干のUP遅延が出ましたことをお詫びします。
ともかくそういうことで、従前に倣い質疑中でポイントと思われることを記してみます。

  • Q:東西線概算事業費800億案、1660億案、丘陵都市線を含め2400億円と提案しているが、それぞれの効果を示せ。
    A:費用対効果は分析作業中。結果はいずれ報告。
  • 市は独自負担金を増やして地下案も採算可と言いだした。なぜこうなったのか。
    A:いくら市の負担金を増やしたら赤字補填しないで成り立つかシミュレーションした。このことで市民の理解を得るために、公共交通を「都市の装置」という提言がなされたので援用して作った。赤字補填では官庁や市民からダメとなるので思想転換を行った。
  • 財政問題が第一ではないか。今年度中に決めるのか。
    A:新しい軌道系を早くで作業したが、広電案も出たりで遅れた。 できれば10年度中に方向でも決めたい。
    中国交通審議会(10年計画)答申があるので、これを意識して早く決めたい。
  • 都市の交通装置全体の拡大を中央都計審は言っている。その一部をとってなぜ市営のみ拡大するのか。
    A:都計審の適用は広島が初めて。国と協議した。市の考え方でOKの反応。建設省都市局とも相談する。
  • とりまとめ目標は。
    A:遅くても年度内には纏めたい。機種、目標時期くらいは纏めたい。
  • 時間をとってやるべきではないか。たとえば分科会とか。
    (議長)資料を次回に出してもらって議論し、3月までに方向性が見つかれば結論としたい。
  • 市民の理解が得られるのか。この案は3セクより直轄に近い。アストラムでは途中から補給を始めた。
  • 財政再建で毎年5%カット案があるなかには東西線案は入っていない。厳しい財政の影響下の案だから当然大議論になる。
  • 広電は平和大通りを通したいというのに、相生通りにしろはおかしい。
    A:広電の宮島→都心を速くはあると思う。屈曲部を無くしたいための平和大通り案だ。それには複数あると思う。相生通り案は広電から出たアイデアの一つ。ヒントになったので選択肢として検討したい。
  • 広島市の市長の交替が決まった。新市長を選ぶ前に100年の計を決めて新市長をしばってよいのか。
    A:私どもは着々と進めたい。
  • 慎重に扱うべきではないか。新市長、新議会の意向も反映すべきでは。1年、半年遅らせる余裕はあるはず。
  • 資料のイメージ゙図では東西線は最初から新交通と決めつけてあるのは不公平ではないか。LRTが注目されているがこれを中心に据えた交通体系を出すべきでは。
  • 路面電車を考える会が97/11に市に提出した東西線への「客観的評価法」があるが、この方式は研究しているか。(館主注:傍聴していていきなり自分の名前が飛び出したのには実にびっくりしました)
    A:NHKの放送も見たし山根氏からの提案も聴いた。参考になると思ったがパーソントリップ式でやった。一本絞りでやっている。
  • この客観的評価方法を3案検討に適用し委員会に報告して欲しい。
    A:いろいろな意見があるので。委員長と相談する。
  • 広電が平和大通りに通すと市案は無くなるのか。一緒に走るのか。
    A:広電は宮島線の効率化の案である。他に相生通り案もありいずれかの案に導きたい。
  • 広電案の3橋掛け替えた場合の最短工事期間は。
    A:判らぬが交通をさばきながら仮橋を造ってやることになるので相当期間かかる。3橋は一つずつやることになる。


討議時間:午前10時からひる1時間休憩をはさんで午後3時まで計4時間の審議であった。
次回委員会予定:11月4日(水)10:〜 本日出た数値的質問への回答を中心に審議する
◎傍聴は住所氏名を記名していただき自由です。時間の都合付く方はぜひ参加してみましょう。
10/23追記



#43 98.10.9
10/26 車体カラーを修正

広電 低床式LRT 5000型 発表       


10/26訂:いままで掲載中の電車車体3枚の緑色がくすんで、あまりにも原画と違っていましたが、本日修正を試みました。
鮮やかさがまだ不十分ですが、色合いはだいぶ原画に近寄りました。もう一度ご覧くださいませ。文言・データの変更はありません。 m(_ _)m

広電は10月7日、噂の低床式LRT車を5000形式としてプレス発表した。これを広電より入手しました。
以下は同社の了承を得て発表内容全部掲載しました



1.導入時期  1号車(5001) 平成11年3月下旬
          平成11年3月16日ドイツ・デュッセルドルフ空港発 アントノフにて空輸
                 3月18日広島空港着、広電江波車庫搬入予定

2.主要諸元

超低床車両 在来車両(3950型)
床の高さ   0.33m 0.78m
長さ 30.52m 27.36m
2.45m 2.45m
車体構成  5車体連接車  3車体連接車
定員 158名 152名


3.価格・車体メーカー

  • 価格  1編成 3億4千万円
  • 車両メーカー  ドイツ シーメンス
              日本  アルナ工機


4.車体呼称  GREEN MOVER (グリーンムーバー)

補足:車椅子は跳ね上げ座席を使用
    従来形式の3950型は2億5千万円
    99年夏までにあと3編成を船便で輸入(合計4編成を導入予定)


外観図


館主注:左の若い夫妻は乳母車を使用している。 右の二人は高齢者がモデルです。(我が家がモデル? オーノー)


グリーンムーバー(5000型)の特徴

  • 床が低く、フラットで乗降に優れている。
  • 乗降扉が従来にくらべワイドなため乗降性に優れている。
  • 窓の面積が広く開放感のある車内。
  • コンプレッサーを持たないため、静粛性に優れている。
  • ドイツ製のモダンなデザインで、都市に新しい風景を創出する。

    階段と乗降場との関係 (新低床車 Green Moverと従来車 Gleen Linerとの比較)


従来車3950型(Green Liner)、3900型(ぐりーんらいなー)との比較図


超低床車両形式図


主要諸元解明
   車   種  5車体連接電動客車
   自   重  31.7T
   定   員  158人 (内 座席  52人)
   最大寸法  30.52mL×2.45mW×3.645mH
   最高運転速度  60km/h (設計80km/h) ←館主感想:なんだかくやしそう
   使用区間  宮島線・市内線の直通運転
   制御方式  VVVFインバーター制御
   ブレーキ方式 回生ブレーキ付油圧ディスクブレーキ
   保安ブレーキ装置(トラックブレーキ)
   冷房装置  屋上集中式