館主敬白:まいどご愛読ありがとうございます。 読者から路面電車やLRTについての参考文献の問い合わせをときどき頂戴しますので、最近入手のものから順に掲載しています。


#10

10

  都市と路面公共交通

 −欧米に見る交通政策と施設−

2001.1.18

   西村幸格 服部重敬 共著


独、仏、米などLRT先進都市の建設事例・施設・制度の詳細解説書

 最近数年は我が国各都市にても沸き上がるようにLRT敷設研究が起きている。 どうも欧米と日本とのLRTギャップは直感的だが25年は遅れており、グランドで言えば周回遅れで並んで走っている情景と思われる。 かかるとき、そのギャップを埋める手だての一つは先進都市の事例を研究することであろう。
 今までもLRT都市事例の啓蒙書は多いが、本書の特長は軌道交通建設技術者である西村氏が参画し、その視点よりの記述が半数を占めている点にあろう。  私が本書の出版を知って書店を探したとき、この本のコーナーが「鉄道」ではなく「都市計画」のコーナーに在ったことでもこの性格が知れよう。
 いま日本各地で「わがまちのLRT建設」を目論む人はもちろん、「LRTマイプラン」を想起する諸子でもう一つ突っ込んだアイデアを望む人も多いであろう。その人達が本書に収められた多数の施設や構造物の写真とかイラストをを眺めるだけで、いろいろのアイデアが油然と沸き上がってきて楽しいし、立案の助けになろう。 LRTを突っ込んで勉強したい人には絶対お勧めのデータブックと言える。

目次

第1章 都市内公共交通の趨勢
 1−1 西欧の都市と交通
  ・ドイツの都市交通
  ・フランスの都市高越
  ・イギリスの都市交通

第2章 都市と交通政策
 2−1ケルン
    以下ハノーバー、フランクフルト、シュツットガルト、エッセン、ブレーメン、カールスルーエ、
    フライブルグ、リール、ナント、グルノーブル、パリ、ストラスブール、ルーアン、ニューカッスル・アポン・タイン、
    マンチェスター、シェフィールド、ウイーン、アムステルダム、チューリッヒ、リスボン、トロント、
    カルガリー、サンフランシスコ、サンディエゴ、ポートランド、ロサンゼルス、シアトル、ダラス、
    メルボルン、シドニー、香港  以上32都市

第3章 施策と施設の事例
 ・都市交通施策と施設の体系図 (山根注:お見事な検索ツリーだ)
 ・トランジットモール
 ・中央走行方式
 ・片側集約方式
 ・路側走行方式
 ・バスと共用走行方式
 ・高架方式
 ・地下方式
 ・複合的な立体利用
 ・鉄道跡地の活用
 ・斜面交通
 ・ランドマーク
 ・芝生軌道
 ・防音・防振構造軌道
 ・公設民営方式・PFI
 ・住民参加と合意形成
 ・鉄道・地下鉄・新交通との結節
 ・駅前広場への乗り入れ
 ・パーク&ライド・バス&ライド・サイクル&ライド
 ・鉄道への乗り入れ
 ・鉄道からの乗り入れ
 ・空港ターミナルビル等との結節
 ・再開発ビル等との結節
 ・低床車両
 ・乗降場との段差解消、上下移動の円滑化
 ・異種ゲージ、複電圧などのシステムの工夫
 ・ガイドウエイバスと路面電車との共用走行路
 ・公共交通優先信号システム
 ・都市交通情報提供システム
 ・信用乗車方式
 ・運輸連合とゾーン運賃
 ・環境定期券・1日乗車券
 ・都心部無料
 ・公共交通運賃込みの駐車料金、駐車料金の逓増方式

資料編   都市交通データ
       技術資料
       助成制度
       出典および参考文献

●サイズとページ数:  幅18cm 縦25.6cm B5判 223p
●発行所:学芸出版社 京都市下京区木津屋橋通西洞院東入 TEL 075-343-0811
●ISBN4−7615−4065−6
●価格:定価4,000円+税



#9


鉄道ピクトリアル 臨時増刊号 2000年7月

       【特集】路面電車〜LRT

2000.7.1

路面電車からLRT時代へ 未来・過去・現在をデータベース化

 鉄道ピクトリアルといえば説明不要の我が国で最も歴史のある、ということは権威のある鉄道ファン雑誌。
いつもはJR、大手私鉄の特集が多いがそれでも路面電車の特集号は数年に一度の巡り合わせである。そのぶん今回も力が入っていて、路面電車について未来・過去・現在の順で情報を小さな活字を使用し250ページにぎっしり圧縮集大成していて、存在価値を感じる。 

 編集の重点は本文トップの「LRTの趨勢」編の特集にあると思う。路面電車からLRT時代に変革するときを「趨勢」という言葉を使用しているのも今日的状況を探り当てている表現かも知れない。 また一般雑誌では比較的情報の少ない技術的な記事も数件掲載されていて技術知識に対する飢えを満たせてくれる。 内容中には「絵葉書が記録した明治期開業の路面電車」「追憶:去っていった路面電車」など旧〜い話題もしっかり挿入されているのも、長年の読者をだいじにするピク誌らしい。

 「nifty FTRAINE(7)まちづくりの交通 1☆LRT・路面電車等」にてこの特集号の評論が集まったのは当然だが、そのうちの札幌市吉見さんのご意見、「あと、技術的な側面の記事はあるものの、経済的側面、たとえば、経営の状況とか、運賃収受とか、そのような側面から切った記事がないのは意外でした」を付け加えたい。 どうか上記会議室でのやりとりを参考に見てください。



内容紹介
カラー 
 「人の近くに」世界の超低床電車 
              …堀切邦生・井上 毅・佐藤利生・渡利正彦・伊東 博・松本洋一
 定点対比 海外のLRTに見る交通まちづくり             …服部重敬
 21世紀目前−日本路面電車紀行                   …佐藤邦弘ほか

グラフ 
 絵葉書が記録した明治期開業の路面電車……所蔵と解説  …白土貞夫
 追憶 去っていった路面電車                       …構成:編集部
 東京都電電車案内図(1958年)&想い出の都電風景       …坂戸直輝・千代村資夫
 旧形車両時代の札幌市電                 …伊藤 威信
 廃止が始まった頃の京都市電               …佐野  隆

 日本各地の路面電車2000  (各地の路面電車車体写真集)
  札幌市交通局
  函館市交通局
  東京都交通局
  東京急行電鉄世田谷線
  名古屋鉄道美濃町線・岐阜市内線
  豊橋鉄道東田本線
  富山地方鉄道富山軌道線
  加越能鉄道
  阪堺電気軌道
  岡山電気軌道
  広島電鉄
  土佐電気鉄道
  伊予鉄道
  西日本鉄道北九州線・筑豊電気鉄道
  熊本市交通局
  鹿児島市交通局
  長崎電気軌道

本 文
 今月の話題:路面電車〜LRT                 …編 集 部

       −−−−【LRTの趨勢】−−−−
 LRT導入を進めるために−欧米と日本の趨勢とともに …服部 重敬
 欧米におけるLRT導入政策と新たな動き        …宇都宮浄人
 「LRTワークショップ2000」とヨーロッパ最新の話題  …里田  啓
 広島電鉄の鉄軌道事業を語る               …中尾正俊・今城光英
 まもなく誕生 名鉄の部分低床車             …柚原  誠
 LRT化推進に向けた岡山市の取り組み         …石塚 昌志
 都市の装置としてLRTは導入されるか?
  −2001年5月合併で政令指定都市を目指す「さいたま市」に− …田中 義政
 カリフォルニア州のライトレール事情             …青木 栄一
 シーメンス社のプロフィール                  …竹内 邦夫
 アドトランツ社のプロフィール    …ダイムラー・クライスラー レール システムズ日本
 
      −−−−【路面電車の時代】−−−−
 新性能路面電車の技術過程                …吉川 文夫
 路面電車の集電装置について               …石本 祐吉
 路面電車の制御装置とブレーキについて        …横山 真吾
 東京から都電が消えていった頃 都営交通財政再建計画と東京都電
                                    …松本 成男
 都電青山車庫の遺構を調査して               …井口 悦男
 −路面電車回想−大阪市電の顔1081形          …酒井 福三
 長崎電気軌道に勤務した頃を振り返る           …田栗 優一
 
      −−−−【日本の路面電車現況】−−−−
   札幌市交通局        …早川淳一
   函館市交通局        …早川淳一
   東京都交通局        …遠藤哲夫
   東京急行電鉄世田谷線  …砂田 徹・徳永 隆
   名古屋鉄道岐阜市内線・美濃町線  …堀 幸夫
   豊橋鉄道東田本線     …内山知之
   富山地方鉄道        …内山知之
    加越能鉄道          …内山知之
   阪堺電気軌道        …黒田和彦
   岡山電気軌道        …早川淳一・三田研慈
    広島電鉄           …加藤一孝
   土佐電気鉄道        …小松和紀
   伊予鉄道           …小松和紀
   西日本鉄道北九州線・筑豊電気鉄道 …平田良衛
    熊本市交通局        …細井敏幸
   鹿児島市交通局       …橋本謙太郎
   長崎電気軌道        …梨森武志
 

●サイズとページ数:幅18cm 縦25.6cm B5判
●第50巻第7号 通巻688号
●発行所:鉄道図書刊行会 東京都千代田区丸の内3-4-1 新国際ビル923区 TEL 03-3213-6871
●価格:定価1,620円(税込み)



#8

暮らしに生きる軌道線

   日本の路面電車1  .

        現役路線編

00.3.13
      

        原口 隆行


全国路面電車 全車両カタログ的カラー写真集

現時点というか、1999年11月30日における全国に活躍する路面電車の映像を切断面から明らかにするという意図の出版物である。そのため、全国現用の路面電車の全形式全車両約800両の形式写真を短期間に撮影し、それぞれの撮影年月日を明記して全部カラー写真にして掲載されている。 修理その他で撮影できなかった車両については、ファン、会社等の応援を得て写真を補填して遺漏ないことを期しており、その努力がうかがえる。 とにかく、資料的、アーカイブ的で特徴のある出版物である。
もちろん、全国路面電車経営体ごとの沿革、路線網などの関連情報も掲載されている。

表題が「日本の路面電車1」となっているのは、引き続き「日本の路面電車2(廃止路線・東日本編)」および「日本の路面電車3(廃止路線・西日本編)」が続刊される予定のためである。


目次:

・カラーグラフ チンチン電車北から南から

  • 札幌市交通局
  • 函館市交通局
  • 東京都交通局
  • 東京急行電鉄 世田谷線
  • 江ノ島電鉄
  • 豊橋鉄道
  • 名古屋鉄道 岐阜市内線・揖斐線・谷汲線・各務原線・田神線・美濃町線
  • 富山地方鉄道
  • 加越能鉄道
  • 福井鉄道
  • 京福電鉄鉄道
  • 京阪電気鉄道
  • 阪堺電気軌道
  • 岡山電軌軌道
  • 広島電鉄
  • 伊予鉄道
  • 土佐電気鉄道
  • 西日本鉄道 北九州線 、筑豊電気鉄道
  • 長崎電気軌道
  • 熊本市交通局
  • 鹿児島市交通局

・観光輸送に活躍するトロリーバス
・路面電車の現状と将来
・路面電車のニューフェース「低床車」
・路面電車開業年表


●サイズとページ数:幅15cm 高さ21cm 192p
●発行所:JTB出版販売センター 東京都渋谷区道玄坂1-10-8 渋谷野村ビル7F 03-3477-9590
●定価: 1700円



#7

  路面電車の大逆  

99.11.30

  21世紀都市交通国民会議/編


市民の目線から見て「都市交通はLRT化へ」と提案

表題や表紙のイラストを見るとなんだか賑やかすぎる気がしないでもないが、内容は至ってマジメ。
主張の立場があくまで市民、利用者の立場から21世紀の日本の都市条件から判断し、「多くの都市中心部の交通機関はLRTがなんといっても合理的」というご意見、いや、主張。 この主張を21世紀の人口予測や環境、景観、の面から説く。裏付けとして最近までの新聞世論、交通種別建設費(特に地下鉄駅の例など)、各都市の採算、欧米のLRT実施例(この章はカラー写真)、参考文献などなど「足で集めた、即、役に立つ資料」が豊富。
文章は、難しい内容を平易に説明し、更に上手なイラストで理解を助けているのが特徴。すっと頭に入る。解説より提案型であるのも好感。
主張は当会が広島市に提起している“地下鉄よりLRTをの主張に近似”しており、館主もまた同感同感。(^_^)

この「交通会議」なるものはよく存じませんが、代表幹事は、かって岡山サミットでLRT化に熱弁を振るわれたカウボーイハットの与野市田中さんだとか、著名なイラストレータの水野さんが参画ですから、自ずからこういう意見、更には書物になるのでしょうが中身が濃い。脱帽。

余言を言えば
「LRT」の言葉をどう表現するかにだいぶ苦心をされた模様。結果は「スーパー市電」「ハイテク・スパー市電」などと表現されているが、いっそ大胆にLRTで通して欲しかった。 だんだん市民権を得つつあるし、そろそろ良いのではないだろうか。


大逆襲表紙


目次
1. ニューウエーブ街を行く -新しい時代の路面電車「LRT」
 1−1. 少子・高齢化社会と都市交通のあり方
 1−2.. 再評価され始めた路面電車「LRT」
 1−3. ハイテク路面電車「LRT」
 1−4. 格安な建設費の「LRT」
 1−5. バリヤフリー時代になじむ公共交通「LRT」

2. 創ろう! 新しい生き方 -都市交通に求められるもの
 2−1. 都市交通システムのいろいろ
 2−2. 公共性の優先とマイカー規制
 2−3. 公共交通の多様な運賃収受システム

3. クルマ社会を反省 -欧米のLRT事情
 3−1. 進んでいる北アメリカのLRT事情
 3−2. 進んでいるヨーロッパのLRT事情

4.急がれる英断 -日本の現状と21世紀の都市交通
 4−1. 日本の路面電車の現状
 4−2. 路面電車は都市景観の一部
 4−3. 「電車主義革命」成功の条件
 4−4. 21世紀の都市鉄道はLRT

参考文献一覧


●サイズとページ数:幅18cm 高さ26cm 110p
●発行所:水曜社 東京都中央区日本橋馬喰町1-4-3 共栄ビル3F 03-3639-8733
●定価: 1600円



#6

 鉄道ジャーナル 1999年11月号 

 −特集 路面電車復権と近代化への道筋−

99.10.2

     路面電車からLRTまで コンテンポラリーな状況総覧   

誌は言わずと知れた鉄道愛好家にたいへん人気の月刊誌。 鉄道全般を記事にする雑誌だが、いままで路面電車についての記事は相対的には少ない。 このたび日本各都市に活躍する路面電車について、多くのカラフルな写真に加え解説記事にも多くの字数を割いて客観的に詳述されており、実状と課題、将来の発展についても、広く、手際よく論じられている。使用総ページ67ページもある力の入れ方で、本誌を概観すれば路面電車の今日的状況は総覧できるであろう。 また別の見方をすればLRTの話題が鉄道というジャンルの中で今日的意義を持ってきたことの査証でもあろう。

鉄道ジャーナル表紙

目次
特集○路面電車復権と近代化への道筋         
■グラフ ノスタルジーを乗せて −1999年夏 全国縦断 路面電車の実態  …鶴 道孝
■LRT GREEN MOVER快走 −軌道線を守り育てる広島電鉄−   …種村直樹/中井精也
■広島市の高速鉄道網計画と路面電車の整備              …佐藤信之
■路面電車の路面整備のための制度                    …佐藤信之
■日本の超低床電車LRVについて                      …宮崎輝昭
■路面電車と超低床電車 −RJ REFERENCE 9911            …編集部
■ブレーメン市電の挑戦 −車両の改善と路線の延長          …森島隆之
■「都市の装置」としてのライトレール                     …服部重敬
■都電溌剌  −高層ビルの谷間で生きる                 …沖 勝則
■街づくり・都市構造から見た 公共交通のあり方 路面電車の生かし方 …松村みち子
■日本におけるLRT導入への障壁と課題                  …吉見 宏

●サイズとページ数:幅19cm 縦25.6cm B5拡大判
●第33巻 第11号 通巻397号
●発行所:(株)鉄道ジャーナル社 東京都千代田区飯田橋4-8-6 日産ビル TEL 03-3264-1891
●価格:定価900円(税込み)


#5

      LRTが走る2015年の札幌

−新型路面電車システムの導入によるまちづくり提案書−

99.9.19

            LRTさっぽろ 編

LRT建設を目論む人とグループに絶好の提案書作成教科書兼参考書

本書作成のメンバーは都市計画・交通計画・建築・交通土木・景観・生活環境などの専門家集団。平均年齢は36歳。

それに相応しく、作成内容は理論、技法は専門的記述で説得力に富む。実例を札幌市に採り、縦横に技法を駆使しての提案であるから、内容は具体的であり情熱も伝わる。 また鉄道技術の研究者が創案したのか、雪の札幌市向けLRVイハ55設計案の披露は興味深かった。それら努力の結果、広島LRT研究会提案書とはまるで正反対の、重厚な堂々たる提案書に仕上がっており、視点は同じでも登山道が正反対ということにたいへん興味を覚えた。参考部分のLRTの定義、特性、ゾーン運賃制、運営費補助制度、知られていない軌道法の規制内容、といった知識も役にたちそう。

そういうことで提案作成経験から言えることは、この本は「昨今、我が街にLRTを引くことを考えている人、グループ」にとってはすぐに役立つ参考手法・データが豊富であるということは断言できます。あなたも「我が町のLRTプランを立案」をしてみては?


LRT2015札幌表紙

目次

1 二つのシナリオ
 1-1 二つのシナリオ…2015年の札幌
 1-2 札幌は岐路に立っている
2 札幌まちづくり戦略
 2-1 現状を認識する
 2-2 新しい札幌の姿を構想する
 2-3 これからの札幌を支えるシステム
 2-4 具体化のための取っかかり…起爆剤としてのLRT
3 路線のモデルプラン
 3-1 基本的な考え方
 3-2 フェーズ1…技術蓄積技術と都心の交通利便性UP
 3-3 フェーズ2…都心と郊外を結ぶ多様な路線展開
4 LRTは本当にできるのか?
 4-1 自動車との関係をどうするのか?
 4-2 建設・運営資金をどう調達するのか?
 4-3 積雪寒冷地の車両…雪への対応と今後の展開
5 LRTができたらどうなるか?
 5-1 トランジットモール…LRTが紡ぐ快適な活動空間
 5-2 便利な乗り継ぎ…接点のデザイン
 5-3 快適な都心…環境・福祉都市の実現に向けて
 5-4 新しい運営形態…公営交通の枠を超えて
6 次の一手
 6-1 実現に向けて…次の一手を
 6-2 LRTする…LRTがある札幌の生活スタイル
LRTとはなにか? よくわかるLRT
 1  LRTの特徴
 2  LRTの成立要件
 3  LRT後進国…日本の現実、札幌の現実

吉岡氏に問い合わせしましたので、記します
●サイズとページ:A4版 160ページ。
●発行所:LRTさっぽろ,吉岡宏高(coalmine@xa2.so-net.ne.jp
●頒布価格:1,200円/冊(税・送料込み)
●振込方法など:
○申込み方法(代金先払いにて)
・郵便振替口座(02720−4−15240、LRTさっぽろ)
・郵便局で「郵便振替払込書」を入手し、郵便番号,送付先(マンション名など略さずご記入)
・お名前,電話番号をご記入頂き、上記郵便振替口座に払い込みをお願いします。
○発送
・入金を確認次第、ヤマト運輸のメール便で発送いたします。
○お問い合わせは上記E-mailにて



#4

 

    路面電車の基礎知識     

      −黄金の趣味世界へ−

99.9.15

 谷川一巳 西村慶明 水野良太郎 共著

路面電車について概観を理解できるイラスト豊富な入門書

本書の特色はなんと言っても写真とイラストが多く採用され、ぱっと見ただけで頭に入る、理解できる、というところにある。
日本と世界の路面電車の現況、日本における歴史、路面電車関連の技術、秘話、将来性などなどが興味深く平易に書かれていて楽しい。
既述の細部の正否については、専門的な電子会議室にて議論も出ているので、関心のある方はそちらを参照願いたい。(パソコン通信NiftyFTRAINE(7)まちづくりの交通 1☆LRT・路面電車等/#0298〜 )
本文最終ページ見出しが「21世紀は"LRT゜の時代」となっていたのも本館TOPページのスローガンと一致し、嬉しかった。
路面電車に関し、時間を掛けないで概観を理解するに適した入門書としてお勧めしたい。

基礎知識表紙
表紙  広島電鉄超低床車5001「GREEN MOVER」
熊本超低床イラスト
イラスト例 熊本市営9700型超低床車台車構造の解説

目次
第1章 ルポ、都電荒川線
第2章 日本の路面電車 (館注:札幌市から鹿児島市に至る20都市の路面電車を紹介)
第3章 路面電車の歴史
第4章 路面電車のテクノロジー
第5章 路面電車おもしろ話
第6章 復活、路面電車!
第7章 海外の路面電車
第8章 進化する路面電車
PROFILE・日本の路面電車 (館注:上記20都市の企業別路線図、型別車両写真、その他データ記載)

●サイズとページ数: 13cm×19cm 240p
●発行所: イカロス出版 東京都新宿区神楽坂3-2 Kビル 〒162-8616 TEL03−3267−2766
●定価: 1,600円(税込み)



#3

3

       路 面 電 車       

      −らいとレールをめざして−

99.8.17

          和久田 康雄

路面電車の歴史と現実・未来とを立体的に理解できる

 著者の和久田康雄氏といえば自ずと知れた鉄道関係の膨大な著書や論文で知られた方。
 氏がこの度、路面電車に関する著書を出されたので一読しました。 特徴として感じたのはすべての項目毎の解説に「歴史」も説明されていることでしょう。 そのことが一つずつの知識について、時間という次元が加わった立体的な理解ということになります。日本の鉄道史に詳しい氏だからできたことですね。

館主より各位に投げかけたい設問です。それはこの本の副題の「ライトレール」の呼び方です。 かって「路面電車サミット'99 in岡山」にて出た宿題ですが「LRTの呼び名に代わる良い呼び名はないだろうか?」の設問が愛好団体に出されました。 「路面電車サミット'99 inとよはし」での報告では、結局「LRTの語が定着したようで、代わる良い名称も報告がなかった」ということでライトレールも軽快電車も新高速路面電車の語も使用されず、「LRT」の用語でサミットは進行しました。館主は各地で発行されている新聞などを観察して「LRT」はJRほどではないが日本語になってきたと考えています。みなさんはこの問題をどのようにお考えでしょうか? よければMAILをください。たくさん意見が出ましたら後日掲出します。

和久田路面電車表紙

目次

第1部 路面電車のすべて

第1章 回顧
 1 復興と近代化
 2 撤去の嵐
 3 再評価のきざし

第2章 路線
 1 路線網
 2 軌間
 3 併用軌道と専用軌道

第3章 施設
 1 線路一般
 2 軌道
 3 橋梁とトンネル
 4 平面交差と踏切
 5 停留場
 6 車庫と工場
 7 電気施設

第4章
 1 単車からボギー車へ
 2 車体
 3 台車
 4 機器
 5 特殊車両

第5章
 1 運転の取扱い
 2 運転系統と運転時刻
 3 乗務員
 4 事故と災害

第6章 営業
 1 運賃
 2 広告
 3 その他の営業努力

第7章
 1 輸送実績
 2 収支状況
 3 補助制度

第8章 展望
 1 中量輸送機関としてのライトレール
 2 超低床電車の新技術
 3 ライトレール化のために


第2部 すべての路面電車

第9章 現存の各線を見る
 1 がんばる中小私鉄
 2 大都市圏の中で
 3 市民に奉仕する公営

第10章 思いでの電車たち
 1 五大市の市電
 2 町と町を結んで
 3 城下町を走る

付表 1950年以降全廃された各線
付録 1950年以降の路面電車全路線図

サイズとページ数:128×189、187ページ
発行所:(財)交通研究協会
発売元:成山堂書店   交通ブックス 111
       東京都新宿区南元町4−51 〒160-0012  TEL03−3357−5861
定 価:1500円(税別)



#2

        路面電車とまちづくり

−人と環境にやさしいトランジットモデル都市をめざして−

99.7.13

             RACDA編著

路面電車路線延長で都心復活へ 命をかける市民の情熱

 岡山市に本拠をおく市民グループ「路面電車と都市の未来を考える会(通称RACDA)」が、市民の立場から都心の再生をかけ路面電車を中心とする新しい都市交通システム、特に都心の路面電車環状化計画の提案し、また各種市民への啓蒙活動をおこなっている。
 本書のうちの白眉は第1章に置かれた、これまでRACDAの活動経過と具体的提案内容が報告れているがその挑戦精神には感動させられる。その他日本各都市の路面電車事情やヨーロッパ路面電車都市データ、路線延長問題と課題などなどなど、いま路面電車の復活やLRTの新設に関心をもつ人、これからの活動を考慮中の人にとっては必須の好著。 とにかく一読すれば方向性と勇気とが与えられましょう。
RACDA本表紙

目次
序:なぜいま、路面電車なのか

第1章 RACDAの挑戦
1.幻の環状線計画
2.路面電車を生かした街づくりへ
3.人間的な街をとり戻すために
4.路面電車サミットの開催
5.RACDAの描く環状線計画
6.市民街づくり会社の設立構想
7.RACDAの挑戦

第2章 動き出した路面電車
1.欧米の路面電車事情
  付:世界の路面電車リスト
2.日本の路面電車事情
  付:日本の路面電車詳細データ
3.路面電車活性化のための施策と課題
  広島電鉄の活動事例
4.整い始めた支援態勢
  建設省のケース
5.路面電車事業の採算性

第3章 まちづくりと路面電車
1.トランジットモデル都市の条件
2.福祉のまちづくりと路面電車
3.中心市街地活性化と路面電車
4.商店街活性化と路面電車
5.路面電車の公共交通をめぐる各地の動き
 札幌市 大都市の魅力を高める既存路線のループ化を
 仙台市 市民本位の21世紀型LRTでまちづくりを
 前橋市 市民参加の交通まちづくり
 与野市 21世紀、都市の装置としてのLRT導入を目指す
 静岡市 市民のニーズにそったLRTづくり
 豊橋市 路線延長の意味するもの
 京都市 都にLRTを走らせよう
 神戸市 震災復興から持続発展するまちづくりへ
 熊本市 バリヤフリーの交通まちづくり
 長崎市 日本一安い運賃で路面電車が走る街

終章:ネットワークの時代

路面電車とまちづくりのためのキーワード
 
サイズとページ数:147×220、255ページ
発行所:(株)学芸出版社
  京都市下京区木津屋橋通西洞院東入 〒600-8216 TEL 075-343-0811 
定価:本体2500円+税

RACDA事務局:岡山市出石町1-8-23 サイコ生活デザイン研究所気付 〒700-0812
           TEL 086-232-3022 http://www1.harenet.ne.jp/~racda/



#1

     路面電車市民白書     

1995.10

  路面電車を考える会 (広島市所在) 

転載・利用が自由な路面電車についての市民白書

 1995年10月広島市で「路面電車サミット'95」が開かました。 それを機に路面電車を考える会(広島)が「路面電車白書」を作成し,出席者や関係官公庁、新聞社、出版社に供したものです。
 この白書は既に当館に全文が掲載されているものです。掲載内容の利用は自由ですが、公表等の場合には事後にでもご連絡願います。 では白書全文のページへはここをクリックしてください。


路面電車白書表紙