近年我が国にても超低床車(LRV= Light Rail Vehicles)が続々出現してきました。 いままではそのつど掲載をしていましたが、全軌協にて各社の諸データを入手する機会があったので、これを機会に全部を纏めて掲載するページを新設し、データブックとして各車を一覧できるようにしました。  '00/7/21 



tokyu300
日本の最新LRV 画像・諸元

  東急電鉄 世田谷線用 300系   .

00.7.21


あの東急世田谷線もリニューアル 高床式でも電停床を高くしバリヤフリー化に対応

●製作会社:東急車輌株式会社
●301号営業開始:1999年7月
●302号  〃   :2000年2月
●303号  〃   :  〃  6月
●304号  〃   :  〃  7月

東急300系全景   photo:東急電鉄
三軒茶屋駅に301入線  星健一
電動式両開きプラグドア ドアガラスが広い
全自動式のリフトを車両床下に格納
リフタ近くに折り畳み式椅子を2脚用意
放送機器は事故、故障等11種類のメニューを用意
表示器は英語による次駅表示をする  

本資料は全部東急電鉄株式会社による。以下同様

東急300系 3面図・座席配置図

上図をクリックすると拡大図(73KB)が表出します


東急300系 仕様

車種
最大寸法
自重
定員
軌間
電気方式
車両性能

集電装置
台車

基礎ブレーキ装置
駆動方式
主電動機
制御装置

ブレーキ装置
補助電源装置
蓄電池
電動空気圧縮機
戸開閉装置
点灯装置

送風装置
冷房装置
暖房装置

非常通報装置
放送装置
行先運行表示器

車内表示器
リフト装置
セミステンレス鋼製2軸ボギー連接電動車
長さ23980×幅2500×高さ3945(パンタ折りたたみ)(2両連接)
15.35t(A,B車共)
132(32人) 但し折りたたみ腰掛不使用時は(28人)
1373mm
直流600V 架空電車線方式
最高速度 40km/h、加速度 3.0km/h/s、
減速度4.4km/h/s(常用)、5.0km/h/s(非常)
シングルアーム式パンタグラフ(電磁カギ外し、ばね上昇、空気下降式)
M台車:TS−332、T台車:TW−332T、
直結式コイルバネ台車 固定軸距 1600mm
片押し式踏面ブレーキ
中軸平行カルダン式 歯車比67/11=6.09
TKM−300 三相交流かご形誘導電動機 定格出力60KW
ワンハンドル力行ブレーキ制御器 
 IGBT−VVVFインバータ方式(1C2M2群)
HRDA−2 電気指令式電空併用ブレーキ(回生付)
IGBT静止形インバータ(冷房用電源兼用)20KV(2台/編成)
焼結式アルカリ電池 DC100V:20Ah
往復形単動2段圧縮式 吐出量600l/min(2台) 除湿装置付
電動両開式プラグドア
室内:交流蛍光灯(20W,40W)、直流インバータ蛍光灯(40W)、
前照灯:シールドビーム200W/150W/、尾灯:LED
ラインフローファン
21000kcal/h(2台/編成)
客室:温風ヒータ860W×16個/編成、
乗務員室:温風ヒータ800W、シーズワイヤ形(足元)200W
乗客と乗務員との通話可能形 2台/編成
自動放送 車外放送機能付
運行設定器による一括通話自動設定方式 
 正面表示:行先LED表示、出入口:LED表示
LED2段表示 4台/編成 (運転室裏および車両妻部に配置)
車椅子乗降用リフト(昇り側・下り側 各1台)
東急世田谷線 300系低床車を投入





hiroden5000
日本の最新LRV 画像・諸元

 広島電鉄 5000形 (愛称:GREEN MOVER )

99.3.30
00.7.21改訂


現在の代表的なLRV。5連接3車体超低床車で30.5mという最長大の路面電車

●製作会社:独SIEMENS株式会社、 アルナ工機株式会社
●1999年3月23日。ドイツ・ハン空港よりアントノフ機を使用しロシヤ経由にて広島空港へ到着。空飛ぶ路面電車として騒がれた。
●1999年6月9日 営業運転開始

広島市内にて     Photo:広島電鉄 宮島線地御前海岸   Photo:高山望
左は広島駅寄りA車,C車、E車。A車は台車ハウスを避ける形で一人掛けで計4人。C車左の人物は車掌位置。
左よりD車、B車。 D車の車椅子は3席分の座席を跳ね上げ式にして確保している様子。

GreenMover 5001 正面・側面図

上図をクリックするとデザイナーによる原図70KBが表出します


GreenMover 5001 3面図・座席配置図

上図をクリックすると拡大図47KBが表出します


Green Mover  5001 仕様

寸法諸元補足:A車5840、C車7400、E車4040、D車7400、B車5840
         車端間幅=30520
         ドア幅 A車900、C車1300、D車1300,900
車  種 5車体3台車超低床車両 制御方式 VVVFインバータ制御
自  重 31.7t ブレーキ方式 回生・発電ブレーキ併用
電気指令式ディスクディスクブレーキ
保安ブレーキ デッドマン機能付
定  員 153人
(内座席) 52人 冷房装置 屋上設置集中式
最大寸法 長さ:30.52m、幅2.45m、高さ:3.645m
最高運転速度 60km/h(設計80km/h)
使用区間 宮島線・市内線の直通運行


電動台車

電動台車は、左右2台の三相誘導主電動機に
より、駆動および制動される。
主電動機は、電動台車の同一側面前後の車輪
の間に取り付けられ、駆動装置とともに台車に
固定されている。
回転力はモータギヤボックスカップリングを介して
中空シャフトで構成されるフレキシブルカップリング
により車輪を駆動する。


側構体(がわこうたい)

側構体は、プレス加工材と板材で作られた溶接

構造の台枠に、アルミ合金の形材を鍛造継手と

ボルト締めにより結合されている。

写真は窓枠部と天井上機器隠しカバー部


トラクションコンテナ

トラクションコンテナは、制御装置およびその
周辺機器が一括収納されている。
主要な機器としては、VVVFインバータ、断流器、
リアクトル、ブレーキ抵抗器、補助電源装置、
バッテリーなどがある。

VVVFインバータは、台車の左右に取り付けて
いる2台の主電動機を制御し、スイッチング素子
はIGBTを使用している。

搭載車はA車とB車の天井上


広電LRT5000形情報はこちら特集ページをクリック!





kumamoto
日本の最新LRV 画像・諸元

熊本市交通局 超低床電車 9700型  .

97.8.9
00.7.21改訂


日本で最初の超低床車LRTの導入を果たした
熊本城前を走る9700  hoto:熊本市交通局 99.4 増備新車とのお揃い   photo:細井敏幸
車内の様子 100%低床車で椅子は全部前後方向を向く 右は運転席      photo:同局
超低床にするため車軸を無くし、
モータを車体装架したゴムばね
ボルスタレス4輪台車。
車輪にはゴムを挟み込んだ弾性車輪を
採用し、騒音を押さえている。


9700型 3面図・座席配置図

上図をクリックすると拡大図124kbが表出されます


9700型 仕様

車   種
形   式
車両重量
電気方式
定   員
最大寸法
.
.
床 高 さ
.
出 入 口
台   車
主電動機
駆動方式
制御方式
ブレーキ方式
.
.
集電方式
補助電源装置
.
.
冷房装置
.
車両性能
.
.
.
製作担当会社
.
4軸ボギー連接電動客車                        
9700型 
21t
DC600V
76人(座席24人、立席52人)
車長 18,550mm
車幅  2,350mm
車高  2,940mm  3,546mm
通路    360mm
出入口   300mm
電動両開スライド式プラグドア   有効幅 1,250mm
ボルスタレス4輪台車(1車体1台車)ゴムばね、独立弾性車輪付
車体装架式三相交流誘導電動機(1車体1モーター) 出力100kw 
自在継手・スプライン軸組み込み3段減速
IGBTインバータ制御
回生・発電併用電気ブレーキ
ばね作用油圧緩め式ディスクブレーキ
トラックブレーキ
シングルアームZパンタグラフ
制御用 静止型インバータ AC300V 50Hz 15KVA
空調用     〃      AC200V 60hz  19KVA 
                   〃    〃   3.8KVA 
客室用  14,000Kcal/h×2
運転室用  3,700Kcal/h×2 
最高速度    40Km/h    (設計性能 70Km/h)
加速度     2.5km/h/s  (  〃   4.68km/h/s) 
減速度  常用4.6km/h/s  (  〃   4.68km/h/s) 
      非常5.0km/h/s   (  〃   9.7/km/h/s) 
車体・ぎ艤   株式会社 新潟鐵工所 
台車・電機品 ABB・Daimler-Benz Transportation (ドイツ)


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